あなたがもう一度食べたい「伝統の味・懐かしい味」ってありますか?

生まれ故郷や学生時代を過ごした街に帰ると、当時、よく行ったお店に久しぶりに行って「そうそうこの味!」と頷きながら、美味しさや懐かしさを味わう経験はいいですよね。
でも、それとは逆に、昔通ったお店に久しぶりに行ったら、そのお店が閉店していたってこともあると思います。高校時代に三日に一回は食べていたお好み焼き屋さんが、ある時行ったら違うお店になっていて…いや~ショックでした。なんで辞めちゃったのか。あの美味しいお好み焼きを焼いてくれていたおばさんがね、年を重ねてお店の維持が困難になったのか、後継者がいなかったのか…。
地元の味は帰れば必ず食べられる、いつまでもあると完全に勘違いしていました。あのお好み焼きが食べたくてね。いや~地元の味、地元の名産品を守るって大変です。
そこで今回は、一度姿を消した地元の名産を復活させた取り組みをご紹介!舞台は、兵庫県北部の日本海に面している香美町。ここに以前、地元で愛されつつも、生産者の高齢化によって惜しまれながら製造中止になったある名産があったのですが、今、見事に復活させて話題になっているのです。一体何を復活させたのか?気になりますよね。

日本海に面している自然豊かな町。 町全域が山陰海岸ジオパークに属する他、町内に山陰海岸国立公園、氷ノ山後山那岐山国定公園の一部を有する。小代区に源を発しながら、香住区で日本海に注ぐ矢田川が流れる。兵庫県の町では面積が一番広く、町全体が豪雪地帯に指定されている。
wikiより引用

「むらおか夢アグリ株式会社」の今井裕子さんにお話し伺います。
晴の輔 見事復活させた香美町の名産っていうのは何ですか?
今井「地元香美町村岡のおいしい『お米』を使用した『矢田川みそ』です。」

晴の輔 どんな味のお味噌ですか?
今井「自社で作った『糀』の割合を多めにしておりますので、甘くまろやかで、やさしい味に仕上がっている味になります。」

今井「麹の割合が多いこと、天然醸造で熟成させています。」

麹の仕込み

大豆投入
晴の輔 時期によっては仕上がりが違ってしまうことも?
今井「10ヶ月ぐらい熟成させるのですが、最初の頃は薄い茶色なのですが、時間の経過によって赤味噌のような、色の濃い味噌になってきます」

今井「そうですね。兵庫県北部地域を『但馬』と呼びますが、冬は雪が多く積もる地域でございまして、冬になりますと、農家の男性は、神戸灘や京都伏見をはじめ全国各地の酒どころへ『杜氏』として出稼ぎに行き『但馬杜氏』と呼ばれていました。味噌を作るには糀と大豆とお塩があったらできます。その糀を作る技術はこの地域に根ざしたので、それぞれの家庭でお味噌は作っていたと思います」
晴の輔 なるほど!酒とか味噌とか「発酵のプロ集団」がいた!でも原点はそれぞれの家庭にあったのですね。復活させようと思ったきっかけは?
今井「平成11年に道の駅『あゆの里矢田川』ができて、特産品を作ろうと地元の婦人会の役員さんたちが集まって矢田川みそを作ろうとしたのがきっかけだと聞いています。」
晴の輔 でも、それが無くなってしまった。
今井「メンバーが高齢化などにより、平成28年に製造中止になりました。贈り物やお土産物など、地元の人だけでなく観光客の方々からも愛された味噌でしたので、販売中止を惜しむ声が多く寄せられ、この声に何とか応えたい、その一心でした。」

晴の輔 食べる側はいつまでもあると思っています。伝統の味の良さ、魅力は?
今井「『味噌』は地域の味です。家庭それぞれで作っていた時も、その家その家の味があったはずです。香美町村岡における『矢田川みそ』は食文化の原点ともいえるのではないかと思います。」
晴の輔 それが無くなってしまうのは「地元が無くなる」ようなものです。
今井「そうですね。」
晴の輔 「矢田川みそ」はどのような存在でしょう?

今井「地元の素材・ひと、そして但馬杜氏の伝統技術を融合させた、ベストミックスではないかと思います。香美町を代表する特産品として、さらに多くの人に知っていただき、愛される商品になるよう育てていきたいですね。『矢田川みそ』は可愛いおばあちゃんをイメージして作りました。おばあちゃんの味、ふるさとの味、そういうものが伝え続けていけたらいいなというイメージで『みそばあちゃん』。愛されキャラです。昔のお団子頭で座布団にちょんと乗っています。(笑)」

今井「そうですね。(笑)」
晴の輔 若い人に継承してもらいたい!みそばあちゃんが「ミソ」ですね。
【どっちだ!?晴の輔】
毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーでございます。
「晴の輔さんが、矢田川みそで作った味噌汁の中に入れたいのは・・・
『豆腐』
それとも
『真心』 どっちだ!?晴の輔」
んふふっ、豆腐を入れるか真心を入れるか…地元の味は大事だからね…これは、決めました!
『真心』
心を込めます。

今日は「兵庫県香美町で伝統の味が復活!地元で愛されたその味とは?』というトピックスでお届けしました。復活した味は味噌でした。お話を聞いていると、地元の味の原点って家庭の味ですもんね。そんな家庭の味を、見事に復活させた今井さんたちのご努力に、おみそれしました
そんな「香美町の矢田川みそ」に

今回ご紹介した「矢田川みそ700g」を2個セットにして、3人の方にプレゼントします。
欲しい方は、必ず「矢田川みそ希望」と書いてご応募ください。
○番組メールアドレスは hare@1242.com
○ハガキの方は、郵便番号100-8439
ニッポン放送「週刊 なるほど!ニッポン」の係まで
応募締め切りは2月6日(日)まで。発表は発送をもってかえさせて頂きます。
それでは、次回もお会いしましょう!立川晴の輔でした。

-WEB版こぼれ話し1-
晴の輔 「矢田川みそ」と相性のよい食べ物は?
今井「やはりお味噌汁。地元野菜など具だくさん味噌汁は絶品ですね。若い方でしたら『カレー』『グラタン』などの隠し味として、魚や肉を漬け込んで焼くのも美味しいです。ふるさとの味としまして、夏場の『たじまピーマン』の収穫時期になりますと、各家庭で糀を使った『ピーマンみそ』が作られます。」
晴の輔 ピーマンの味噌炒めではなく?
今井「糀、ピーマン、醤油で炒め煮にします。白ご飯によく合います。今はお試し期間でイベントの時に売っています。」
晴の輔 「たじまピーマン」というのがあるのですね。
今井「そうです。『JAたじまピーマン協議会』が力を入れて作っています。この辺は寒暖の差があるので、肉厚で苦味が少なく生食でき、直売所でよく売れています(笑)。」
晴の輔 生で味噌つけて食べたい。
今井「いいですよ。『矢田川みそ』は野菜のディップとしていただいても美味しいです。」
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