あなたは、折り紙でどんなものが作れますか?
日本を代表する文化「折り紙」。誰しも紙を折って、何かを作ったことあると思います。代表的なものは「折り鶴」。あと「兜」かなあ。僕も小さい頃は紙飛行機を折って、よく飛ばして遊んでいました。「折り紙」の原点は「室町時代・武家社会の礼儀作法」と言われています。折る型と書いて「折型」と呼ばれるもの。その時代は、神へのお供え物などを、和紙で包む時に「礼儀をもって紙を綺麗に折る」という作法が生まれました。今も使われている「熨斗」「熨斗包み」などの折り方が、その名残なのですって!江戸時代に入ると、庶民が作法や決まりをなくして、自由に折り方を楽しむようになった。それが「折り紙」。「折り紙」には歴史があるのですよ!だって今ね「ORIGAMI」して、海外でもすごく評価されているって話ですもんね。世界に広がっている日本の文化「折り紙」。今回、石川県の金沢市に「折り紙」の魅力を、ブログや動画で発信している方がいらっしゃいます。人呼んで「オリオリ折り紙マン」。密かに話題になっているという情報が。名前だけでも惹かれます。一体どんな方なのか?
今回は、その「オリオリ折り紙マン」こと、荒木崇さんにお話し伺います。
晴の輔 普段は何をされているのでしょう。
荒木「普段は金沢近江町市場にて和紙・特殊紙、文房具を販売する小売業『紙文房あらき』を営んでおります。もともとは紙屋です。」
晴の輔 いつ頃から創業されている紙屋さんなのですか?
荒木「江戸末期・文政10年1827年に創業しまして、私の父の時代から文房具を扱うようになり、私で6代目です」
晴の輔 もの凄い伝統を背負われています。「オリオリ折り紙マン」という名前と
荒木「(笑)昨年4月頃に、コロナ禍ということもあり、オンラインショップを始めました。それに合わせて、ブログも書き始めました。ちょっと「キャッチ―」な名前付けたいなと思いまして『オリオリ折り紙マン』はゴロが良かったので、ノリで始めているうちに、ファンの方が意外と増えてまいりました。」
晴の輔 (笑)ちょっとノリノリで「オリオリ折り紙マン」!
荒木「(笑)ノリノリでした(笑)。」
晴の輔 活動するきっかけは何だったのですか?
荒木「元々は、今の時代は『ペーパーレス化』が進んでいるので、紙メーカーの開発力低下により、最近おもしろい紙が次々と廃番となっていることに、危機感を感じています。紙を使うって楽しい、と思っていただけるようにSNS(Instagram twitter Facebook)やブログで発信させていただいています。」
晴の輔 そこが原点!折り紙の楽しさ、紙の歴史とかも伝えたい、ということなのですね。
荒木「紙や紙細工、最初に誰しも想像するのは『折り紙』。それを、入り口じゃないですけど、きっかけとして広めていきたいと思っております。」
晴の輔 どのような作品を作られているのでしょう。
荒木「15種類ほど、自分のオリジナルとしてあります。動物が好きで、主に干支を中心に制作しています。最近作ったものは『ブルドッグ』『ネコとブルドッグのペーパークリップ』があります。」
晴の輔 それらは、一般の方が折れるように、ブログで説明されているのですか。
荒木「ブログでは、こんなものを作ったということを、面白おかしく書いておりまして、作り方はYouTubeの『オリオリ折り紙マンTUBE / origamiman tube』として折り紙動画を発信しています。」
晴の輔 YouTubeだと「映像見ながらできる」から分かりやすい。
荒木「作るのは大変です。(笑)」
荒木「基本的に四角の中で作り出されること。折っているうちに変わっていく過程もそうですけど、紙の種類が違うだけで、雰囲気がガラリと変わり、季節感を手軽に演出できることなのが魅力的です。」
晴の輔 自分で季節を作れる。
荒木「『花が枯れる』とかの心配がないので、この時期、桜だなと思ったら、ずっと桜を味わうことができます。手軽にできることが、すごく面白い」
晴の輔 折り紙とは、初めは単なる「正方形の紙」が、自然や季節を作りだす。やはり伝統を背負われています。落語も100回稽古して、初めて作品に魂が入ります。数を重ねていくと何かが変わります。
荒木「100回も折ると『無駄な手』がなくなります。触っている数が減るほど、形が綺麗になります。」
晴の輔 そこを乗り換えると「折り紙が生きている」ように見えてくるのでしょうね。
荒木「『あなたは紙に命を与えることができる人だね』と海外の方に言われて、嬉しかったですね。」
晴の輔 お話ししていると、6代目の荒木さんなのですけど、「オリオリ折り紙マン」なのですよね。
荒木「(笑)」
「どっちだ!?晴の輔」。
毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーでございます。
「晴の輔さんが、今、折り紙を折るなら・・・
王道の『鶴』を折る
それとも
5月5日は「こどもの日」ということで『兜』を折る
どっちだ!?晴の輔」
お~、5月5日端午の節句で兜を飾るもんね。鶴も随分と折っていないな…
決めました!
「5月5日は『こどもの日』ということで、兜を折る」
やっぱね「その時期のもの」「季節のもの」を折るのがいいでしょう。
今日は「石川県金沢市から全国へ!折り紙の楽しさを発信する『オリオリ折り紙マン』、その正体とは?」というトピックスでお届けしました。正義のヒーローかと思ったら、江戸時代から和紙を扱うお店の、6代目でしたね。大人になってから折り紙は、やっていなかったから、今回、荒木さんのお話を聞いて、折りたくなってきましたよ。
そんな「オリオリ折り紙マンこと、荒木さん」に
興味がある方は、コチラの「紙文房あらき」ホームページをご覧ください。
それではまた、次回もお会いしましょう!立川晴の輔でした。
-WEB版こぼれ話し1-
晴の輔 必殺技とかあるのですか?と聞こうと思っていました。
荒木「(笑)必殺技は、たくさん数を作りますので『一人流れ作業』という技があります。(笑)」
晴の輔 必殺技ですけど、地味な作業です。
荒木「(笑)」
-WEB版こぼれ話し2-
荒木「もともとは本を見て折ったりしていたのですが、折り図には著作権があります。※(法律上はなくグレーな感じです)折り紙作品や折り紙キットを販売するためには、自分で考えるしかないと思い、2016年の年末に酉年の干支である「ニワトリ」を試行錯誤で作ったのが、オリジナル創作の始まりです。」
晴の輔 苦労されたのではないですか。
荒木「100個ぐらい試作したこともあります。」
晴の輔 上手く作るコツは?
荒木「半分に折る、角を合わせる、など最初が大事です。そこを『合わせる方』と『合わせられない方』では仕上がりが違います。一番大事ですね。」
晴の輔 折り紙は性格がでるのかもしれない。
荒木「そうですね。『行程』『段取り』は大切です。初めて折り紙をされる方は、一回二回で完成させたいと思われがちですけど、なかなかそれは難しいと思います。」
晴の輔 そうですよね(笑)。
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