スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.07.08

2022年7月4日(月)

古くから、日々の生活を少しでも快適にするために生まれたものや知識

『先人の知恵』についてです。

 

■今週(7/4~7/8)のテーマ:『先人の知恵』

 

7/4(月)  『健康や長寿の心得①』

 

『先人の知恵』とは、“昔の人の優れた技術や考え方”です。

その中には現在も言い伝えられ、活かされているものが数多くあります。

例えば“人生50年”といわれ、今よりも平均寿命が

大きく下回っていた江戸時代。

そんな中、84歳まで元気に長生きした方がいらっしゃいます。

 

その方とは、儒教や薬学を学び、研究されていた

貝原益軒(かいばら・えきけん)さんです。

貝原さんは亡くなる前の年、83歳の頃に、

健康や長寿の心得を示した本

『養生訓(ようじょうくん)』を書き上げました。

 

この本は当時のベストセラーになりましたが、時代を超えた今も、

現代語に解釈されたものや解説書がいくつも出版され、

読み継がれています。

 

『養生訓』の『養生』とは、まさに“生命を養う”という意味です。

そのためには、“現在の健康状態や、生活の在り方を

的確に判断すること“から始まります。

そして、その結果を踏まえて、“今よりもより一層、

健康になるためにはどうしたらイイか?“

その方向性を示してくれる考え方が、この『養生訓』なのだそうです。

 

 

貝原先生の『養生訓』、ずっと読みたいと思っていました。

現代は病気になると、“病院”という道があって、

それはそれでありがたいですが、

“自分の健康は自分で守る”が基本だと思っています。

昔の人の知恵や伝統的な食べ物から、健康にアプローチ。

先人の知恵、もっともっと学びたいです。

 

 

7/5(火)  『健康や長寿の心得②』

 

“50歳まで生きれば長生き”といわれていた江戸時代、

儒教や薬学を学び、研究されていた

貝原益軒(かいばら・えきけん)さんは、

84歳で亡くなるまでお元気に過ごされていました。

そんな貝原さんが、健康や長寿の心得を示した本、

『養生訓(ようじょうくん)』には、今も受け継ぐべきことが、

いくつも書かれています。

 

例えば、『怒りや心配事を減らして心を穏やかに保つ』。

『食事は食べ過ぎず、毎日自分に合った適度な運動をするのが良い』。

『塩分の少ない食事をとる』。

『いろいろな味のものをバランス良く食べる』。

 

『生活の中で自分の決まり事をつくり、良くないことは避ける』。

『病気になってから治療するのではなく、病気にならない努力をする』。

『何事もほどほどにし、調和のとれた生活を送る』。

『お金がある・なしに関係なく、自分なりの楽しみを持って生活する』。

『夜ふかしはしない。ダラダラと寝すぎない』。

そして、『身のまわりを清潔に保つ』。

 

“バランスのとれた食事と適度な運動”、“良質な睡眠”、

“ストレスは避けて心を穏やかに保ち、楽しみを持って元気に過ごす”。

これって、まさに現代の生活習慣病の予防であったり、

日々の健康のために大事なことですよネ。

それを江戸時代に、既に貝原益軒さんは示していた・・・ということなんですネ。

 

 

“病気にならない努力”というのは、案外難しいのかな・・・と思います。

ついつい健康だと自分の体を過信して、

“これくらい大丈夫よネ”、“少しくらいはネ”って、

そのハードルを勝手に下げるのが、

人間の性のように思うからです。

一度、見直すキッカケにしていただけたらと思います。

 

 

7/6(水)  『夏の暑さに対する知恵①』

 

江戸時代、夏の暑さを少しでも和らげるために、

庶民の知恵として行われていたのが『打ち水』です。

自宅の前の道や庭に水をまくことで、涼しくなる効果を期待して

行うもので、土ぼこりやほこりを抑える効果もあります。

また打ち水には、お客さまを招く時に玄関先や道に水をまくことで、

心地よく迎える“お清め”の意味などがあったと考えられています。

 

現代の夏では、主に大都市の気温が高くなる

『ヒートアイランド現象』が問題となっていますよネ。

そんなヒートアイランド現象に対して、

打ち水がどのような効果を持つのか?

それを検証すべく、壮大な社会実験として2003年(平成15年)から

スタートしたのが『打ち水大作戦』です。

 

これは決められた日時に、みんなで一斉に打ち水をして、

その効果を検証しましょう!というもので、

実際に『気温が下がった』という結果も出ているそうです。

 

今年も、暦の上では“1年で暑さが最も厳しい”とされる『大暑』から、

“厳しい暑さも峠を越した”とされる『処暑』まで、

“晴れたら毎日、打ち水をしましょう!”と勧めています。

今年の『大暑』は7月23日、『処暑』は8月23日です。

 

 

昔の暑さと今の暑さは違いますが、打ち水効果はちゃんとあるんですネ。

私がよく京都に行っていた時、夕方になると、

奥さま達が軒先で打ち水している光景を

“風流だなぁ~”とながめていました。

また氷の柱をお部屋に置いて涼をとったり、

すだれを掛けたり、“涼しくさせる知恵”がどこかしこにあって、

先人たちの知恵に感動したものです。

何とか今年の暑さも、無事に過ごせますように・・・。

 

 

7/7(木)  『夏の暑さに対する知恵②』

 

打ち水の他に、古くから日常の夏の暑さ対策として

使われているものに、『すだれ』と『よしず』があります。

どちらも見た目が涼しげで、パッと見ると似ていますが、

一般的に『すだれ』の材料は“細く割った竹”ですが、

『よしず』の材料は『葦(あし・よし)』というイネ科の植物です。

 

また、『すだれ』は“吊るして”使うのに対して、

『よしず』は“立てかけて”使います。

他にも『よしず』はサイズが大きいので、軒先やベランダなど、

屋外で使われることが多いです。こういった違いがあるんですネ。

 

『すだれ』も『よしず』も、日差しをさえぎりながら、

風を通す効果がありますので、お部屋の中に

熱を通しにくくしてくれます。

その際、霧吹きなどで水をかけると、水が蒸発する際の気化熱によって

涼しさがアップするそうです。

 

お部屋以外にも、エアコンの室外機に日よけとして使うと、

室外機自体の温度が下がって、エアコンの効率にも良いそうです。

 

他にも、アサガオやヘチマ、キュウリといった“つるを伸ばす植物”を植えて、

日差しをさえぎる“緑のカーテン”も古くから活用されています。

また、植物の葉の表面から水蒸気が放出することで、

お部屋に入る風は、より涼しく感じられるとされています。

さらに植物に水をまくと、打ち水と同じ効果も期待できるそうです。

 

 

すだれもよしずも、夏の涼感を誘うものですよネ。

木陰の風、縁側のスイカ、風鈴の音、うちわ、かき氷・・・。

“夏を思い出すもの”、実はすべて“涼感を感じるもの”なんですよネ。

先人たちは素晴らしいものを残してくれました。

 

 

7/8(金)  『ことわざ』

 

古くから伝えられていることわざは、

“先人の知恵が詰まった教えの宝庫”といわれています。

何か困った時や悩んでいる時、辛い時、ことわざが助けになって、

背中を押してくれることがあるそうです。

 

例えば、『禍福(かふく)は 糾(あざな)える縄の如(ごと)し』ということわざです。

『禍福』とは“災い”と“幸せ”のことです。

『禍福は糾える縄の如し』とは、

“災いと幸せとは縄がより合わさるように、交互にやってくる“という意味です。

 

つまり、“今がどんなに辛い状況であっても、前向きな気持ちでいれば、

必ず明るい道が開けてくる・・・“ということなんですネ。

逆に、“今が良い状況であるならば、それに浮かれることなく、

気を引き締めていきましょう“という、忠告も含まれているそうなんです。

 

また、“今、何か壁にぶつかっています”

“なかなか結果が出なくて焦っています”という方には、

『良い花は後から』ということわざがあります。

 

これは“初めに咲く花より、後から咲く花のほうが美しい”ということから

転じたもので、“何事でもすぐれたものは、時間を十分にかけ、

後から現れる。時間をかけなければできない“といった意味です。

すぐに結果が出なくても、焦る必要はないんですよネ。

 

 

ことわざ、短い言葉で端的に表す素晴らしいものですネ。

“なるほど。そうか!”と知れば、あとは努力のみ。

『大は小を兼ねる』とか、『百聞は一見に如かず』とか、

当たり前のことわざにも深いものがあります。

私たちもいずれ“先人”と呼ばれるようになっていくんですよネ。

その時、何か残せるか? そういう人になっていきたいものです。

 

注:『大は小を兼ねる』の意味

大きいものは小さいものの代用として使える。

小さいものより大きいもののほうが、使い道は広く役に立つ。

 

注:『百聞は一見に如かず』の意味

人から何度も聞くより、一度実際に自分の目で見るほうが確かであり、よくわかる。

 

 

■今週の感想 

 

今の時代は、それこそ何か分からないことがあれば、

ネットで調べたりと、とても便利になりました。

生活用品ひとつとってみても、

昭和の時代と比べたら、ものすごく進化していますよネ。

 

でも昔はそういったものがなくて、

“一体どうやってやっていたんだろう?”って

不思議に思う時があります。

 

なければないなりに創意工夫して、

いろいろ乗り切ってきたことを思うと、

先人の皆さまには本当に頭が下がります。

そういった方々の知恵は、いつの時代も大事にしないといけないですネ。

 

 

【お知らせ① 次週(7/11~)からのテーマ】

 

自分を少しでもキレイに見せるための『お化粧』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/