スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.07.01

2022年6月27日(月)

7月を代表する行事の1つ、『七夕』についてです。

 

■今週(6/27~7/1)のテーマ:『七夕』

 

6/27(月)  『七夕とは』

 

七夕は、古くから行われている行事です。

七夕の始まりについては諸説ありますが、日本の七夕は、

“古くから日本で行われていた神様の行事”と、

“中国から伝わってきた行事”。

そして“織姫と彦星の伝説”の3つが合わさったもの・・・と

考えられています。

 

“古くから日本で行われていた神様の行事”とは

『棚機(たなばた)』と呼ばれるものです。

 

この行事ですが、選ばれた乙女が着物を織って、

それを神棚にお供えして秋の豊作を祈ったり、

人々の穢(けが)れを祓(はら)う・・・といったものです。

この乙女のことは『棚機女(たなばたつめ)』、

そして、着物を織る機械、はた織り機のことを『棚機(たなばた)』と

呼んでいたそうです。

 

この棚機という行事が、毎年7月7日の夕方に行われていたことから、

『七夕(しちせき)』と呼ばれていたそうなんですネ。

やがて七夕(しちせき)の読み方が、

神様の行事の棚機と合わさったことから、

七夕(しちせき)が“たなばた”と呼ばれるようになったそうです。

 

ちなみに七夕(しちせき)は、1年に5つある節句、

『五節句』の1つに数えられています。

 

 

“織姫様と彦星様が1年に一度、会えるか・会えないか”という

エピソードが先行して覚えていると思います。この七夕。

もともとは節句の行事で、秋の豊作を祈るためのものだったんですネ。

子供の頃、七夕まつりが近くなると、ピンクや白の紙でお花を作ったり、

短冊に願いを書いたり、楽しかったなぁ~っていう思い出があります。

 

 

6/28(火)  『七夕の豆知識』

 

日本の七夕の始まりは、“古くから日本で行われていた神様の行事”と、

“中国から伝わってきた行事”。そして“織姫と彦星の伝説”の3つが

合わさったもの・・・とされています。

 

“中国から伝わってきた行事”とは、奈良時代に伝わってきた

『乞巧奠(きこうでん)』という行事です。

この行事は7月7日に、はた織りが上手な織姫にあやかって、

“はた織りやお裁縫が上手になりますように・・・”と

お祈りする風習から生まれたものです。

 

やがて、はた織りやお裁縫だけでなく、書道などの習いごとや

お稽古ごとの上達も願うようになったそうです。

 

そして、“織姫と彦星の伝説”ですが、織姫は“天の神様の娘”で、

はた織りやお裁縫が上手な働き者です。

彦星は、牛に荷物を背負わせて運ばせる“牛追い”をしている

こちらも働き者の青年です。

 

そんな二人が出会って結婚しますが、結婚生活があまりに楽しくて、

お互いお仕事を、おろそかにしてしまったんですネ。

それを知った天の神様はお怒りになり、二人を天の川をはさんで

引き離しましたが、織姫は毎日泣き続けていました。

そんな娘の様子を見て、天の神様は年に一度、7月7日の夜に

二人が会うことを許しました。

 

 

働き者の娘と青年が、

恋にうつつを抜かして働かなくなる・・・

よほど二人でいることが楽しかったんでしょうねぇ。

でも、そのうち冷静になるんだから、

天の神様も、もう少し待ってあげたら良かったのになぁ~なんて。

でも逆に、1年に1回だからこそ、

燃える思いが冷めることなく、ずっ~と

“恋”という魔法にかかったままなのかもしれませんよネ。

 

 

6/29(水)  『七夕の豆知識②』

 

日本の七夕の始まりの1つ、織姫と彦星の『七夕伝説』ですが、

二人は年に一度、7月7日の七夕の夜にだけ、

会うことを許されています。

 

ところが会うためには、二人の間を流れる天の川を

渡らなければなりません。

そのことを知った、たくさんの『カササギ』という鳥が飛んできて、

羽を広げて橋のように架けてくれました。

それを渡って、二人は会うことができたんです。

 

ところが七夕に雨が降ると、天の川の水かさが増し、

カササギが羽を広げられないので、橋を架けてもらえず、

渡ることができないんですネ。

 

そんな“会えない悲しさ”から、“七夕に降る雨”のことは

“涙を誘う雨”、『催涙雨(さいるいう)』と呼ばれているそうです。

その一方で、“七夕に降る雨”は、織姫と彦星が流す

“嬉し涙”という説もあるそうです。

 

七夕の日は梅雨時のところが多いですが、例えば東京の過去10年の

お天気は、『晴れ』が3回で、2018年以降は

『曇り』または『雨』の日が続いているそうです。

 

織姫と彦星は、天の川をはさんで輝いている星に例えられていて、

織姫は『こと座』の『ベガ』、彦星は『わし座』の『アルタイル』です。

この2つの星は、ものすごく離れているので、残念ながら

七夕の夜に出会うことはないそうです。

 

 

地上に雨が降っていても、お空の上は晴れているものですよネ。

だから私は“嬉し涙説”に一票です。

カササギの写真を見ますと、白と黒のキレイな鳥です。

 

 

6/30(木)  『七夕の豆知識③』

 

唱歌『たなばたさま』に、『五色(ごしき)の短冊』という歌詞があります。

この五色とは、青・赤・黄色・白・黒の

5つの色のことです。青は緑に、黒は紫になる場合もあります。

 

この5つの色は、古代中国の『五行説(ごぎょうせつ)』という思想に

由来していて、“魔除けの色”とされています。

これって実は、こいのぼりの吹き流しと同じ色なんですよネ。

 

それぞれの短冊の色には、意味があるそうです。

『青または緑』の短冊は、”人としての成長に関係すること“

『赤』の短冊は、“両親や先祖への感謝の気持ち”

『黄色』の短冊は、“人間関係に関すること”

『白』の短冊は、“義務や規則を守りたいという気持ち”

そして、『紫または黒』の短冊は、”学業に関すること“です。

 

自分が叶えてほしいなと思う色の短冊に願いごとを書くことで、

叶いやすくなるといわれているそうです。

例えば、『朝寝坊や遅刻グセを直したい』といった願いごとは

『白』の短冊に、『自分の性格を改めたい』といった願いごとは

『青または緑』の短冊に書くと良いそうです。

 

また、短冊と一緒に笹に付ける飾りにも、それぞれ意味があって、

例えば、網のような形をした『網飾り』は、

“お魚を獲る網”を表していて、“大漁”を願う気持ちが

込められているんだそうです。

 

 

短冊の色に意味があったんですネ。

今まで私は気分で選んでいましたが、今年は赤にして、

高齢の両親の健康と長寿をお願いしようかな・・・と思います。

笹の葉に五色の短冊、そして飾り物・・・

七夕さまのお祭りは、祈りを込めた美しい行事ですネ。

 

 

7/1(金)  『七夕の豆知識④』

 

七夕が現在の7月7日になったのは、

明治時代に暦が改められてからです。

それまでは“旧暦の7月7日”で、現在の暦とは

ひと月ほど遅かったそうなんですネ。

 

こうした“旧暦の7月7日の七夕”のことを、

国立天文台では『伝統的七夕』と呼んで、毎年公表しています。

『伝統的七夕の日』はその年によって違っていて、今年は8月4日です。

例年、この時期は梅雨明けしていて、晴れの日が多く、

夜は天の川がクッキリと見えるそうですよ。

 

そんな中、『仙台七夕まつり』は、毎年8月6日から8日に

開催されています。

『仙台七夕まつり』は400年以上の歴史があり、本来は

“旧暦の伝統行事”なのだそうです。

その後、明治になって暦が改められると、全国の七夕まつりと

同じように、『仙台七夕まつり』は衰退していったそうです。

 

それでも“不景気を吹き飛ばそう!”と1928年(昭和3年)、

現在の暦の“月遅れ”となる8月のこの3日間に、

七夕まつりを開催したところ、たくさんの人出でにぎわい、

かつての活気を取り戻したそうです。

 

 

七夕は7月7日と思い込んでいますが、

旧暦のほうがお天気も良いし、夏休みだし、

お祭りをするならそのほうがイイのかもしれませんネ。

仙台七夕まつり、昔一度、伺ったことがありますが、

あでやかでキレイで本当に素敵なお祭りでした。

今年も織姫さまと彦星さまが、無事ランデブーできますように

お祈りしたいと思います。

 

 

■今週の感想 

 

毎年この時期になると目や耳にする七夕ですが、

知っているようで知らないことがたくさんありました。

七夕もそうですが、ちゃんと学んでおかないといけない

日本の行事って、いくつもありますよネ。

 

今年は異例の早さで、全国的に梅雨明けしましたから、

七夕の夜は雨の心配はいらないかもしれませんネ。

 

番組で私は今年、短冊に“高齢の両親の健康と長寿”を書いて

お願いしようと思いましたが、それに合わせて

“この猛暑がおさまりますように・・・”とお願いしようと思いました。

皆さまもどうぞ熱中症には気をつけてくださいネ。

 

 

【お知らせ① 次週(7/4~)からのテーマ】

 

古くから、日々の生活を少しでも快適にするために生まれたものや知識

『先人の知恵』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

  • スズキロゴ
パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/