スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.06.03

2022年5月30日(月)

数あるお花の中から、私も大好きな『バラ』についてです。

 

■今週(5/30~6/3)のテーマ:『バラ』

 

5/30(月)  『バラの歴史』

 

バラの歴史はとっても古くて、少なくとも3000万年以上も前に、

既に野生のバラが存在していたことが分かっています。

そんなバラの生まれ故郷は、“ヒマラヤ山脈のふもとや渓谷”という説が

有力ですが、詳しいことは分かっていないそうです。

 

はるか昔から自生していたバラですが、

紀元前の時代から栽培もされていたそうです。

栽培されたバラは観賞用の他に、主に香料や薬用として

使われていたそうなんですネ。

 

当時栽培されていたバラの品種の1つが『ロサ・ダマスケナ』で、

『ダマスクローズ』とも呼ばれています。

数あるバラの中で、もっとも香りが良いとされることから

“バラの女王”といわれています。

私たちがイメージする“バラの香り”というのは、

このロサ・ダマスケナの香りでもあるそうなんです。

 

ロサ・ダマスケナはクレオパトラも大好きで、お風呂に入れたり、

ベッドの周りに敷き詰めたりして、その香りを楽しんだそうです。

 

そんなロサ・ダマスケナのお花と水を煮詰めて作るのが、

『ローズオイル』です。

2500本以上のバラから、ほんの1g程度しか作れないため、

大変貴重で高価なものです。

 

そして、ローズオイルができる時、バラのエキスが溶けた水が

『ローズウォーター・バラ水(みず)』です。

 

 

ダマスクローズ、すっごく良い香りで大好き!

ホントに優雅で深~く、何とも言えない良い香りなんですよネ。

“バラは女性を美しくする”といわれていますが、

ローズウォーターを使うと気持ちも豊かに、お肌もキレイになれそうです。

バラって形も美しいし、香りも良く、

お花の中でも女王様のような存在ですよネ。

 

 

 

5/31(火)  『バラの名前』

 

『バラ』という名前は、“トゲの多い低い木の仲間”の総称である

『イバラ』から、『イ』が抜けた言葉が由来といわれています。

そして『イバラ』の中でも、“バラの仲間”のことを

『バラ』と呼び分けるようになったそうなんです。

 

そして、難しい漢字の『薔薇』ですが、これは中国から来た言葉で

音読みでは『しょうび』と読むんだそうです。

実際、この読み方で古今和歌集には登場しているそうです。

 

この『薔薇』の『薔(しょう)』は“垣根”、

そして『薇(び)』は、“風にそよぐ”という意味だそうです。

そういったところから、『薔薇』という漢字は

“垣根に植えられた野生のバラが、風にそよいでいる様子”を

表しているといわれています。

 

名前といえば、バラの学名はラテン語の『Rosa(ロサ)』です。

でも一般的には、英語読みの『Rose(ローズ)』のほうが

浸透していますネ。

 

バラの名前には、人の名前が付いたものもあります。

例えば、皇室の女性の方々のお名前にあやかり、名付けられたバラに

『プリンセス・マサコ』や『プリンセス・ミチコ』、『プリンセス・アイコ』、

『プリンセス・キコ』などがあります。

 

また、イギリスの元ダイアナ妃に捧げられたバラは

『ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ』と呼ばれていましたが、

その後、『エレガント・レディ』に改められています。

 

 

『薔薇』という漢字は、“読めるけど書けない漢字ベスト10”に

入りそうですよネ。

私の故郷・茨城県の県の花はバラですが、

この『茨(いばら)』という漢字から来ているんだそうです。

白いバラもピンクもオレンジも赤も、みんな美しい!

 

東京ですと、旧古河庭園はバラのお庭で有名ですし、

都電の沿線もバラで敷き詰められて、すっごく素敵ですよネ。

 

 

6/1(水)  『バラの豆知識』

 

バラの中には、自生している野生のバラがあります。

このバラは『ワイルドローズ』とも呼ばれ、

その数は200種類ともいわれています。

 

日本にはワイルドローズが10種類以上あるといわれていて、

『ノイバラ』または『ノバラ』や、『ロサ・ルゴサ』などがあります。

『ロサ・ルゴサ』は、日本では『ハマナス』とも呼ばれています。

 

写真を見ますと、どちらも私たちがイメージするバラの形とは

ちょっと違っているんですネ。

バラって幾重にも花びらが巻いていて、

野菜でいうとハクサイとかキャベツとか、

そういうイメージ、あるじゃないですか?

このハマナスは花びらが一重で、

桜とかコスモスのような感じがしますネ。

 

こうしたワイルドローズから自然に、または人の手によって

改良されて誕生した品種のことを『オールドローズ』といいます。

オールドローズは“クラシックな花の形”をしていて、

“良い香り”がするバラの総称でもあります。

 

1867年、大輪の一輪咲きの品種、『ラ・フランス』が誕生します。

お花の中心が高く、花びらが先のとがった形をしていて、

素晴らしい香りがして、さらに季節に関係なくお花を咲かせる・・・という、

まさに“バラの理想を形にしたバラ”です。

 

このラ・フランスの誕生によって、『ハイブリッド・ティー』と呼ばれる

新しいジャンルが確立されていきます。

そして、ラ・フランス以降に誕生した品種は、

『モダンローズ』と呼ばれています。

 

 

ラ・フランスという西洋梨がありますが、 

それとは違って、大輪のバラなんですネ。

本当に美しい!

バラは世界中の人に愛されて、常に理想を求められるお花なんですネ。

 

 

6/2(木)  『世界バラ会議』

 

『世界バラ会議』とは、40の国が加盟する『世界バラ会連合』が

3年に一度開催する“バラに関する世界最大の国際会議”で、

50年以上の歴史があります。

 

この世界バラ会議で選ばれたバラは

『殿堂入りのバラ』と呼ばれています。

世界中のどの環境でも育てやすく、誰もが美しいと思える

栄誉あるバラたちです。

 

その第1号が1976年、第3回イギリス・オックスフォード大会で

選ばれた『ピース』という品種です。

この名前は、第二次世界大戦後の1945年、

平和への願いを込めて付けられたんだそうです。

 

クリームイエローの花びらのふちの部分が、薄いピンク色をしていて、

まさに殿堂入りにふさわしいバラです。

写真を見ますと、なんともやさしい色合いのバラで

見る者に安らぎと愛を与えてくれるようです。

 

こうした殿堂入りのバラは、これまで17種類あります。

この世界バラ会議ですが、通常でしたら

オーストラリア・アデレード大会が去年開催される予定でしたが、

新型コロナウイルスの影響で、今年10月に延期となりました。

 

ちなみに次回、2025年に開催予定の第20回大会の会場は、

広島県福山市だそうです。

日本での開催は2006年の大阪市以来、2回目となります。

 

福山市は戦後の復興とともに、市民の方々の手によって

『100万本のばらのまち』というのを築き上げてこられたそうです。

 

 

殿堂入りのバラ。

日本で生まれたバラも殿堂入りするとイイですよネ。

夢がふくらみますネ。

 

 

6/3(金)  『バラのトゲ』

 

バラには茎のところにトゲがついていますが、

一体何のためにあるのか?詳しいことは分かっていないそうです。

それでも、よくいわれているのが、『外敵から身を守るため』です。

でもこれは人間ですとか草食動物には有効でも、

一番の敵である昆虫には、効果はないといわれています。

 

他の理由として考えられるのが、『体を支えるため』です。    

バラのトゲは下に向いていますが、それによって隣にある植物に

引っ掛かることで、倒れるのを防ぐことができるそうなんです。

またそうやって、フックのようにして、

上に伸びていこうともしているそうです。

 

このトゲですが、バラの芽が伸び出した時、

つまり赤ちゃんの時から付いているそうです。

最初は水分を含んで柔らかい状態ですが、成長に従って

水分が抜けていって固くなります。

それによって、茎の強度も上がるんだそうです。

そういったことから、バラのトゲには茎の成長を助ける働きがあると

考えられています。

 

ですからバラがまだ若くて、茎が柔らかい状態の時に

トゲを取ってしまうと、“取った跡”がそのまま残ってしまって、

茎が折れやすくなるそうなんです。

 

 

『キレイなものにはトゲがある』という言葉は、

バラの花から来ているんですよネ。

でも、これが成長のためや自分の身を守るためなんですネ。

やっぱり、キレイなものはどこか弱くて、

人の力を借りて生きていく・・・という性質もあるのかもしれませんネ。

昔、バラを育てたことがあるんですが、

なかなかこれが難しくて、枯らしてしまった経験があります(汗)

でも、またバラを育ててみたいな・・・と思いました。

 

 

■今週の感想 

 

私はお花の中でも、イチニを争うくらいバラが好きで・・・

特に大輪のバラを見ていると、思わずため息が出てしまいます。

古くから私たち人間と一緒に過ごしているバラ。

いつの時代も、その美しい姿で私たちの目を

楽しませてくれていたんでしょうネ。

 

バラといえば、番組でもお話しましたが、

2025年に広島県福山市で世界バラ会議が開催されるそうですが、

その前に一度、『100万本のばらのまち』と呼ばれる福山市に行って、

バラを見たいなと思いました。

 

 

【お知らせ① 次週(6/6~)からのテーマ】

 

日本で古くから食べられていて、とてもなじみの深いものの1つ

『梅干し』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/