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2025.01.10

株式会社AOKIの森裕隆社長に聞く、疲労回復ウェアの開発などの新しい取り組み

株式会社AOKI 代表取締役社長の森裕隆さんが登場。

コロナ禍を経ての働き方の変化によるビジネスウェアの変化や

レディース部門の拡大について、

さらに、疲労回復ウェアの開発などのAOKIの新しい取り組みや

今後の事業展開についても伺いました。

公式HP コチラ

 

■株式会社AOKIの事業戦略

ここ数年はカジュアルな商品にも事業拡大。

最近ではコロナ禍で開発された、「見た目スーツ、着心地がパジャマ」

というキャッチコピーの「パジャマスーツⓇ」というものが新しい時代の仕事着として

各種メディアにも取り上げられ、非常に好調に推移している。

非常に動きやすく、自宅でも洗えるということで、お客様から指示をいただいてる。

コロナ禍においては、 出社をしないとか、リモートワークが増えたということで、リモートワークの時に使用できるような、羽織るようなものということで開発したもの。

元々は(襟のない)ノーカラーで、カーディガンスタイルのような形だったが、

逆にコロナがあけて以降は、着心地はこのままで、

「もっとスーツ見えするもの」というご要望に合わせて襟付きを展開したところ、非常に好調に動いております。

コロナ以前というのは「よそいき・仕事着=スーツ」という概念があったかと思うが、

ここ数年は働き方の変化や多様性もあり、仕事着のカジュアル化が一気に進んできた。

2023年のスローガンは「生き残り」そして2024年は「進化・飛躍の年」、

2025年は昨年と引き続きの年になる。

スーツが非常に厳しくなってるという部分は、やむを得ない部分かと思う。

なので、それに変わり、カジュアルと、働く女性がやっぱり今増えてきてますので

レディースの部門を一気に伸ばし、企業としていきたいと捉えている。

スーツ一辺倒での事業経営では、やはり企業として飛躍的な成長や、

将来性が描けませんので、オフィスウェアのカジュアル化が進む中で、

メンズに関してはカジュアル部門、レディースに関しては、働く女性に向けたアイテムを拡充し、

売り上げを確保していきたいと考えております。

 

■注目商品について

最短4日間(一部地域は対象外)で体型に合わせて作る

「クイックオーダースーツ(QOS)」というのがある。

スーツはだいたい50サイズぐらいあるのですが、身長とウエスト、

要は横と縦で展開してるのですが、上下合わない方っていらっしゃいます。

特にスポーツやってて肩幅が大きい方などは「既製(スーツ)」で合わせるのは難しい。

オーダー感覚で上と下を別々に組み合わせができ、1週間以内でお客様にお届けできるというサービスです。

 

■今後の事業展開

(株)AOKIでは、2032年に向けて(売上構成比を)

「(スーツ)4・(カジュアル)3・(レディース)3」という業態への変革を目指している。

現在、売上構成比は、従来からあるメンズのスーツとフォーマルで大70%。

メンズのカジュアルで10%。レディースで20%。

今後、未来を見据えた場合に、スーツの需要がやはり減っていくのではないかと危機感として捉えている。

今後の成長するために、メンズのカジュアル、 あとはレディースを強化したい。

 

■レディース強化について

特にレディースにおいては女性活躍の流れもあり、働く女性に向けた新しいブランドも立ち上げ、

しっかりと成長性、飛躍性のある企業にしていこうと、将来性を描いている。

日本の衣料品マーケットはメンズよりもレディースの方が2倍以上ある。

今まであまり手を出してなかった部分で、特に、オフィスカジュアルをしっかりと取っていこうと考えいる。

自分が入社した30年ぐらい前は、私どもの業界というのが「郊外型紳士服専門店」

と呼ばれていて、今はどちらかというと「スーツ専門店」と、「紳士服」が取れた状態。

今後は「LIFE&WORK STYLEのAOKI・ORIHICA(オリヒカ)」へと業態転換を図っていきたいと考えている。

レディースも始めたのが確か20年ぐらい前だったと思うが、当時は、どちらかというと就職活動がメイン。

親御様からの「(娘用に)女性(スーツ)もあればいいのに」という言葉から

最初に取り組んだのが「レディースリクルートスーツ」。

その後、入学・入社式用のスーツを、さらに最近では、レディースフォーマルも広げてきた。

今後に関しては、働いていらっしゃる女性の皆様のオフィスカジュアルウェアを

どんどん強化していこうと考えている。

 

■ビジネスウェア以外の挑戦

ビジネスウェア以外の開発にも力を入れている。

例えば、最近だと、健康志向の高まりもあり「ウェルネスウェア」、

疲労を回復できるような新しい商品も展開している。

それはどちらかというとスウェットのような商品ですが、一般医療機器にも申請。

「リカバリーケアプラス」という名前で販売していて、睡眠時に着ていただくと

「朝の寝起きが良かった」というお声も多くいただいている。

遠赤外線の力で、血行を促進する「高濃度セラミック」を繊維に練り込んで、

体からの輻射(ふくしゃ)で血行を促進するというものです。

 

 

■疲労回復ウェア「リカバリーケアプラス」

「リカバリーケアプラス」は疲労回復が期待できる、血行促進が期待できる商品。

繊維に「高濃度セラミック」を練り込んでいて、体から出る赤外線エネルギーを

もう1回輻射(ふくしゃ)するということで血行を促進し、疲労回復を促す効果がある。

世間でも結構話題の商品。AOKI以外にも展開しているところが多い。

これは非常にリピーターが多い。最初、皆さん「ほんと?」と半信半疑ですが。

「リカバリーケアプラスプレミアム」という店舗限定展開タイプは、消臭機能もつけている。

今は黒と紺で展開しているが。今後展開を増やそうと考えている。

着てみての効果は最初わからないが、洗濯などで一夜着るのをやめて、

他の服を着た翌朝に「なんか違う」と感じ、もう1回「リカバリーケアプラス」を着ると

やっぱりいいねと効果を実感される。

 

 

■AOKIの強み「スタイリスト接客」

いろいろファッションアイテムを展開しているAOKIだが、

AOKIを支えている独自の「スタイリスト制度」というのがある。

「スタイリスト制度」は約20年以上前、当時の経営チームがアメリカの百貨店に視察に行ったとき、

大きなテーブルで商品を並べて、販売員がお客様と楽しみながら会話してるのを見て、「これだ!」と。

これからは、ただスーツを販売していくのではなく、お客様と会話をしながら楽しく、

そのお客様にあったベストなコーディネートやスタイリングを提案しようということで、

その当時の有識者の方を講師として招き、商品知識やテーブルワーク等の技術を習得できる

教育体系・制度を作った。

そして、年に1回、AOKIでは「A-1グランプリ」があり、スタイリストがそれぞれその技術を競う。

全国的にアルバイトさんまで参加できるような形でやっている。

 

 

■私の1日

休日はよく映画を観たりしている。ふらっと1人で行くことが多い。

見たいと思うのがあったら最後の夜の回とかにも行く。若い頃から好きだった。

社長の1日は、基本的に本社での会議とか、取引先様との商談などがあるが、

続けてるルーティーンとしては、週に1回は市場調査ということで、

競合店舗さんですとか、ショッピングセンターさんを回ったり、自社の店舗をしっかりと臨店している。

お客様と実際に接する店舗の皆さんと話するようにしている。

小売業は、数字がいい時も悪い時も含め、原因・課題があり、解決策は間違いなく現場にあると思っている。

現場でお客様の視点に立って見ることが経営のヒントになる。

実際にそのお客様と接している従業員の皆さんの声をとにかく聞く。

具体的な商品の改善点や会社に対する改善提案とか、耳の痛いことも言われる。

(株)AOKIはほんとに風通しがいい、何でも言ってくださる文化だと思う。

創業以来役職で呼ぶことはない。名前に「さん」を付けるのがルール。私も「森さん」と。

すごいいい文化だと思う。「お客様がこうしてたからこうした方がいい」とか、

「お客様からのご要望なので改善しませんか」と店舗の皆さんからたくさんいただく。

リーダーとして、どういう風に従業員の皆さんが考えているか

しっかりと汲み取っていかないといけないと捉えている。

毎日しんどいし、毎日楽しいかな。

成長したいが、事業ってどうなるかわかりませんが、変化・対応していかないと

成長はないと思っています。

だから、とにかく現場(店舗臨店・市場調査等)で改善を見つけて、実行する、

いわゆるPDCAをしっかり回してくっていうのがポイントだと感じる。

チャットの接客、(モーニングコートやタキシード等の)レンタルサービス、

疲労回復ウェアのさならる強化等、「商品力」を大切にしている。

我が社の場合の強みが2つあると思っている。

現場の皆さん(スタイリスト)の「接客力」。もう1個は、やはりスーツを60年以上作ってきた「ものづくりの力」。

カジュアル等お客様がとにかく求めてるものを、早く作り、世の中に出していくことがポイント。

 

 

■お客様のお声

我が社の仕組みに、ご購入いただいたお客様からのお声をメールでいただくという仕組みがある。

年間約10万件以上のお声が届く。

全部を1人では見れないが、各担当者が自分の作った商品に対するコメントはいいことも悪いことも、

特に悪いことは必ず全部目を通して、翌年の改善に活かしている。

新しい商品作りも大切ですが、今ある商品を改善していく、とにかくより良くしていくという精神で、

年々変えている。次の年、全く同じものではなく、マイナーチェンジしたり、

新しい機能や仕様をプラスして作る。

お客様も同じものだと、やはり満足度って高まらないと思いますので、

常に私たち自身も進化しなければいけないと考えている。

 

 

■(株)AOKIが大切にしているもの

(株)AOKIは「人々の喜びを創造する」グループコンセプトを掲げているが、

さまざまな変化の中で「顧客満足」「カスタマーファースト」は変わらないものだと考えている。

小売業なので、お客様あっての私たち。お客様のご満足を常に追求し続けるのが、

事業経営として、継続的な経営するには1番大切だと捉えている。

環境の変化によってもウェア(服装)は変わってくる。

温暖化や猛暑が続く中では人々の暮らしも変わってきますし、当然ながらその中で

衣料も変わってくると思う。

お客様が快適に生活やお仕事ができる商品をご提供していきたいと考えております。

新しく、紫外線にプラスして「近赤外線」がカットできる。

肌の奥まで届く紫外線はシミの原因ですが、「近赤外線」はたるみの原因になる。

その両方を防ぐレディースアイテム「キンセキカット」を今年の春以降にアイテム増やして展開しようと、

新しいアイテムを考えております。

今後やらなきゃいけないことは、メンズとレディースのスーツも含めて仕事着を扱う、

「唯一無二のファッション企業」に変革して、お客様からなくてはならない企業としていきたい。

ビジネスウェアならAOKIかORIHICAと言われるような企業にして、

とにかくお客様満足をどこよりも高めて、結果として「業界ナンバーワンになろう」と考えている。

 

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