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2023.10.20

日比谷花壇の宮島浩彰さんにきく「日比谷花壇」という屋号、その歴史的な意味

日比谷花壇 代表取締役社長の宮島浩彰さんが登場。

「日比谷花壇」という屋号がもつ歴史的な意味について、

そして、現在日比谷花壇がおこなっている “日々の生活で花を楽しむ”ための

取り組みや、フラワービジネスの枠にとどまらない様々な事業展開について

伺っていきます。

日比谷花壇オンラインショッピングサイト コチラ

X(Twitter)https://twitter.com/hibiyakadan

 

 

日比谷花壇の歴史

明治5年創業。

現在は花やグリーンの取り扱いの他、公共施設の指定管理事業も展開。

店舗での販売だけでなく、インターネットでの販売や

サブスクリプションなど、花を日常的に楽しむ様々な取り組みをしている。

もともとは庭園業を中心におこなっていた。

1950年に株式会社日比谷花壇ができ、自分は3代目。

 

日比谷は日比谷花壇の発祥の地。

日比谷公園への出店は1950年。

戦後の復興計画で、都知事から平和と復興の象徴として

公園の入り口にフラワーショップを開きたいと、要請を受けたのが始まり。

それまでは「宮島フローリスト」という名前だった。

公園の一等地に「宮島」という個人の看板が出るのはよくないということで、

この時に都庁の方から「日比谷花壇」という屋号を授かった。

戦後、花を生活文化の中に入れていき、国民の心を豊かに

ということだった。

 

日比谷公園店

日比谷公園の前にある帝国ホテルはGHQの本部になっていた。

その帝国ホテルに終戦の1年前に自分たちが結婚式や宴会の花を

納入するようになっていた。

 

また、進駐軍の高官たちの宿舎が横浜の「港の見える丘公園」辺りにあり、

そこの庭の管理を自分の祖父がやっていた。

さらに、東京都との関係の近さもあり、

日比谷公園でフラワーショップをやって欲しいという要請が

自分たちのところにあったと聞いている。

 

このような成り立ちから、公共の福祉という理念が会社の根底にある。

そこには平和から復興へという流れの中、

大きな役割を果たしたいという先代の想いがあったと思う。

当時、花は地方から取り寄せていて、洋花も結構あった。

GHQの方はブートニアをつけるので、カトレアの需要があったが、

生産者がいなかったので、いろいろなところから集め、

ブートニアを1個1ドルで販売した。当時にすると結構高い値段。

これが日比谷花壇発展の資金源になったと伝え聞いている。

こういったことがあったからこそ、地方の花農家さんたちが増えていったと思う。

 

復興・平和。これが日比谷花壇の起点。自分たちのオリジンはそこにある。ビジョンも復興・平和が原点。

 

商売人でもありたいと思う。でもそれよりも前にやっぱりビジョナリーな会社でありたいと思っている。

 

 

 

アプリサービス

「ハナノヒ」というアプリは来店型のサブスクリプションサービス。

毎月987円(税別)、1,987円(税別)、3,987円(税別)、8,787円(税別)、

15,878円(税別)を定額で支払うと、店頭でお得に花を受け取ることができる。

 

例えば、「サクハナコース」は月3,987円(税別)払うと、

1回1,650円(税込)分の花を月6回まで来店で受け取ることができる。

1,987は「イクハナ」など、金額は語呂合わせ。

「ハナノヒ Be」は投稿アプリ。

花と触れ合い、花を活けて、気持ちが昂る。

この写真を撮り、投稿してもらう。

これは、情報をお客様同士でシェアしていただき、

花の魅力を確かめ合ったり、新しく発見し合うという

活動をしてほしいという想いから作ったアプリ。

 

「日持ちサービス」というのがあり店頭で買った花に

5日間の品質保証がついている。

品質保証は、花以外であれば普通のこと。

花だけないのはおかしいのではというところからはじめたサービス。

5日間のこだわりが大事。

コールドチェーンによって中間流通を冷蔵にし、外気に一度もさらさずに店頭まで届けることや、

ハサミの消毒方法など細かく規定がある。

 

 

「花と緑で地域を盛り上げる」

地域の公園や施設の管理運営もしている。

日比谷公園にお店を構えて以来、

公共の福祉に貢献しようということで、

現在は公園や公共施設、文化施設、墓苑、葬儀施設などの指定管理をしている。

今まで官が管理してきた館を民間が管理するということが、

規制緩和によりマーケットとして広がった。

 

神戸の異人館は自分たちが指定管理者として運営している。

横須賀の「ソレイユの丘」は指定管理者制度とPark-PFI(公募設置管理制度)という

公園の上に商業施設を民間が立てて運営していいというスキームを

実現した管理形態の事業をおこなっている。

官民連携で公共施設を盛り上げ、交流人口、関係人口を増やし、

地域をもっと元気にしようという取り組みをおこなっている。

そのほか、花壇のネーミングライツをおこない、

収益で管理費を削減するということもある。

その分をプラス資産とした収入が増えて、市の財政が豊かになる、そういう回転ができるようになる。

 

花壇が商業価値、バリューを持ち、地域行政、地域形成におとしていく。

このような回転が公共施設の民営化によって生まれてきた。

地域の方に愛され、“地域になくてはならない日比谷花壇”と

思っていただけるような事業として頑張っている。

 

 

花と緑のトップ企業としての理念

企業として、皆でこの方向にちゃんと進もう、正しく進もうという

“なっていたい姿”を共有していくことが大事。

私たちの企業理念を、皆が明日の仕事に置き換えられるように

思ってくれればいいと、コーポレートメッセージとしてつくった。

それが、「すべての明日に、はなやぎを。」。

全ての明日がはなやぐために、アソシエイトのみんなが

どういう行動をおこしていくか。

 

花は生活必需品としてはもうちょっとだと思う。

花がもっている機能、効能、人と人の気持ちを結びつける媒介など

ものではない部分にフィーチャーしていくと、

もっと花が人の暮らしやコミュニティで役目を持てると思う。

そこまで昇華していくことが日比谷花壇の願いであり、業界の総意。

健康で美しく素敵に暮らそうと思うと「ビタミン」は大事。

花を人にとっての心のビタミンにしたい。

心を豊かにし、健康的でより笑顔にして、感性を磨く。

花をそのような媒介にすることができれば、花が持つ価値や意味が深くなり、

もっと多くの人に花を活用してもらえる機会が増えると思う。

 

自分の信条は「明るく、楽しく、元気よく、常に前向き、ハッピーカムカム」

ハッピーカムカムな社会が花によってもたらされる社会づくりに貢献したい。

これからも日比谷花壇は「日本一素敵な花の品揃え」でしっかりと運営していく。

 

 

 

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