あさナビ

  • TOP
  • ブログ一覧
  • 「だんだんワンコインこども食堂」近藤博子さんに聞く、こども食堂が...
2023.09.15

「だんだんワンコインこども食堂」近藤博子さんに聞く、こども食堂が果たしている役割。

「だんだんワンコインこども食堂」代表の近藤博子さんが登場。

今では全国に7000か所以上に拡大している「こども食堂」の先駆け、

その名づけ親でもある近藤さんに

こども食堂を始めた経緯や、こども食堂が果たしている役割、

コロナ禍を経ての現状、様々な支援活動への広がりなどを伺うとともに、

近藤さんの描く理想の地域社会についても伺いました。

 

 

facebook コチラ

 

「だんだんワンコインこども食堂」

「だんだん」は出身地である島根の方言で「ありがとう」の意味。

「こども食堂」は、近くの小学校の副校長先生から

お母さんの体調が悪い時に、ご飯が作れず、

学校給食以外バナナ1本で過ごす子供がいる、

という話をされたことがきっかけ。

学校の先生がおにぎりを作り、保健室で食べさせて、

給食に繋いている聞き、自分にできることをやりたいと、

4人くらいの仲間に声をかけて、始めた。

当初は子どもたちだけが来ていたが、少しずつ広まり、

小さな子どもをもつお母さんや一人暮らしのお年寄り、

若者も来るようになった。

始めたころは300円だったが、だんだん寄付や協力を頂く中、

子どもたちに還元したいと思い、まず100円にしてみた。

しかし、子どもたちの中には、お母さんが置いて行った100円を、

使ってしまい、こども食堂で食べた後、お金を払わずに

そっと帰るということが時々みられるようになった

これでは、子供にも後ろめたさや、嫌な思いをさせてしまう。

しかし、お金を払って食べるという自己肯定感を持ってほしかったので

無料にはしたくなかった。

そこで、当時ワンコイン寺子屋をやっていたので、

こども食堂もワンコインこども食堂にして最大100円とした。

子どもの場合はコインなら、おもちゃでも何でもいい。

自分が払って食べたという気持ちが大事。

 

 

子どもたちにできること

本職は歯科衛生士。

「食と歯と健康をつなげたい」という思いから、常勤からパートに切り替え、

自然食品のお店を手伝っていた。

週末だけの野菜の配達をしてみないかという話をもらい、

何か面白いことができるかもしれないと無農薬野菜の販売を始めた。

こども食堂のスタッフはボランティア。

始めるとき、ボランティアでやると決めていた。

こども食堂を始めるまえから学習支援などをやる中、

大人の学び直しというのもあり、その方たちが興味を持ってくれて、

手伝ってくれる人があらわれ、だんだん広がっていった。

成果を求められたり、制約をうけたくないという思いから、

助成金は利用していない。

こども食堂は週1回。木曜日夕方5時から8時まで開催。

コロナ禍では会食のスタイルができなくなり、

お弁当を予約してもらって渡していた。

渡すときにいろいろ会話ができるようになったという副産物もあった。

お母さんからの声も子供たちからも話をきけるようになり、

背景が見えてくるようになった。

地域の子供は地域でみんなの子供として育てることが

重要なことだと 強く思うようになった。

 

 

みちくさ寺子屋

こども食堂を開店してから11年

心が折れそうになった時もあったが、

野菜を扱ったり、子どもたちの学習支援をしたり、

大人たちの学び直しの教室など、他の活動もあり、

いろいろな人の支えがあって助かった。

最初に子供たちと関わるようになったのは学習支援。

自分の娘が学習につまずいたのがきっかけ。

こどもたちの勉強をみてくれる人がでてきて、始まった。

中学3年の子から学習支援を続けてほしいと言われ、

頼られた大人としてはやらなくてはいけないと

まず、土曜日に「ワンコイン寺子屋」を始めた。

ボランティアがたくさん集まり、

平日の夕方、子どもたちが宿題だけでもやれるものを

ということで「みちくさ寺子屋」を始めた。

地域の支えはスタート時はなかった。

当時はこどもたちの貧困の問題は注目されていなかった。

今は子供たちのことに興味をもってくれて、

大人の目が増えてきた。

 

 

9月28日(木)   地域とのつながり            

 

こども食堂は現在全国に7000カ所以上ある。

子どもたちのことを思う大人がこれだけたくさんいる、

ということは、いいことだと思うが、

こども食堂が増えることが良いことかというと

それよりも、大変な状況の家庭や子供たちに

支援の手が行くことの大事であり難しい。

外国人の方や、外国にルーツを持つ子供たちも集まり、

コミュニティづくりの一端を担える場所という意味では、

こども食堂は大事だと思う。

活動を柔らかく伝えるために、

知り合いにお願いしてイラストを描いてもらい、活動報告書作った。

現在、夜回り弁当、学校に行きたくない時など、

いろいろな活動があるが、それぞれニーズがあって始まったもの。

それぞれの活動にたくさんの人が集まるのではないが、

必要な人がきて時間を過ごすという意味で、細々とやっている。

自分だけではできないが、できる人とつながることで

いろいろなことができる。

お互いに活躍できる場所があるということ。

 

 

将来の夢・目標

目標は今やっていることを淡々と続けていくこと。

活動を広げれば広げるほど大変になる。

自分のできる範囲を見間違えないようにすること。

ここは、自分自身にとってやりがいのある場所になっている。

夢は、何事もない一日がみんなにとってあればいいと思う。

何事もない一日というのは簡単には手に入らない。

ほんわかした気持ちの中で生活できることは大事。

未就学児を抱えているお父さん、お母さんは

子供たちと楽しい時間を過ごすことが大事

4時になったら帰りなさいと社会的に保障される

というのがいいとずっと思っている。

保育園をたくさんつくり、遅くまで仕事するための条件をつくるのではなく、

子育て中の人が子育てに集中することを、

社会全体が保障してあげるなども大事だと思う。

自分も仕事しながら子育てする中、

5時になると帰れという会社がでてくれるといいなあと思っているが

しかし、どんどん違う方向にいっている。

仕事も大事だが子育ても大事という思いが広がってほしい。

最新番組ブログ
    パーソナリティ
    • 黒木瞳
      黒木瞳
    • ルチア