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2022.07.15

「笠原製菓」センベイブラザーズの煎餅ブランド復活への道

「笠原製菓」の煎餅ブランド「センベイブラザーズ」。

せんべいを、おいしく、かっこよく。 がコンセプトに、

東京で煎餅を作っている兄弟

兄で社長笠原健徳さんと弟で工場長の笠原忠清さんが登場。

下請け専業で倒産寸前だった笠原製菓を再建させた

アイデアとその道のりを伺いました。

 

公式サイト コチラ

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Twitter コチラ

センベイブラザーズの兄:(有)笠原製菓4代目 Twitter  コチラ

 

通販サイト コチラ

 

センベイブラザーズの立ち上げ

兄弟で役割分担していて、兄はせんべいを売る担当。

販売したり、パッケージを考えたりなど、

どのようにお客さまに届けるのかを担っている。

弟はせんべいを作る担で工場長。

もともと祖父が1960年にせんべい工場として創業。

下請けメーカーとして、お得意様のせんべいをつくっていた。

しかし、せんべいの価値観も変化し、

次第にせんべいが売れなくなり、経営が厳しい状況に。

そのような中、2014年、3代目社長であった叔父が体調を崩してしまった。

兄はほかの企業でデザイナーの仕事をしていたが

工場長として勤めていた弟と母から相談を受け、

長男として家業をつぶすのは食い止めたい。

自分が入って、兄弟で力を合わせて会社を立て直そうと思い、家業を継いだ。

その時 “センベイブラザーズ”という自社ブランドを立ち上げた。

弟にとって、兄が家業を継いだことは、

自分が工場を離れられない状況で、

叔父が担っていた営業と両立させるのは無理だったので、

兄がいてくれるだけでありがたかった。

 

 

センベイブラザーズの商品開発

せんべいはとても評判がいい。

せんべいがおいしくても、売れないのは何故かと考えた。

そこでおこなったのがパッケージの転換。

せんべいは昔からあるスタンダードな庶民的なお菓子だが、

その価値を高めるために、

カバンの中に入れておけるもの、

カバンからだしたときにワクワクするもの、

食べている途中でもパウチで蓋ができるなど、

自分たちが一番欲しい形を考え、今のパッケージにたどり着いた。

「センベイブラザーズ」のラインナップをみると、

まず、たまり醤油、黒こしょう、梅ざらめなどのクラフトパックのシリーズ。

これは一番安価な設定で気軽に買え、食べ続けてもらえるラインナップ。

そして、チョレギ、大葉ジェノベーゼ、トリュフ塩などのプレミアムパックは、

今までのせんべいと違う形の新しい発想を盛り込んだ実験的なせんべい。

せんべいの新たな可能性を感じてもらえるラインナップになっている。

味付けに関しては

好かれるか嫌われるかのどちらかという、メリハリのある味にしようと試みた

10人に1回買ってもらうより。

1人の人に10回買ってもらうような味作りを目指している。

 

 

兄:健徳さんのブランド戦略 

センベイブラザーズというブランドを立ち上げ、わずか1年で赤字を黒字に転換。

休みなくフル稼働で動いた、日々の頑張りがやっと実った。

せんべいのメインとなるところは弟に託し、メリハリのある味を展開してもらい、

兄の自分はそれをどのようにお客様に届けるかというところで

パッケージやラインナップの違いなど、

様々な“せんべいへのきっかけ作り”を日々考え、進めてきた。

キャッチフレーズは「せんべいを、おいしく、かっこよく」。

これは、活動を1年ほどやった頃、

道端で「センベイブラザーズです」といっても名前が広まっておらず、

興味を持ってもらえなかった。

一番人通りのある新宿駅の催事をやるときに

どのような自己紹介が一番かを考えてひらめいたのが

「せんべいを、おいしく、かっこよく」というキャッチフレーズ。

この日から暖簾に掲げてやりだしたところ、これに食いつくお客様も結構いたので

このコンセプトをどんどん前面に出し、これを軸に活動を広げていった。

このキャッチフレーズを聞いた若い子が、「うける!」と言っているのを聞き、

「よし!」と思った。

前職で広告の仕事をしていたので、

掲げられた広告を、見て声に出して読んでもらえることが

広告としては一番大成功の形なので、その反応をとても喜んだ。

広告の経験をしたことは、遠回りだったが、

その経験があって今があるのでよかったと思っている。。

 

 

弟:忠清さんのせんべいづくりへの思い 

兄からみて弟は職人気質で日々満足せず、いろいろ工夫してくれる。

「おいしく」ということをできるだけ高めようとしている。

お客様からいい評価をいただいているが、

自分ではそれを胸張れるほど腕がまだ追いついていないと思っている。

完成形はまだ先にあると思い、頑張っている。

おせんべいの土台をつくったのは祖父であり父である。

自分はまねさせてもらっている感覚。

なので、自分自身の味、納得できる形を見つけたいと思っている。

昔はモノがない時代にせんべいをつくり進化を目指した。

今の時代はモノにあふれていて、情報が簡単に手に入るという状況。

そこで何ができるか考えた時に、まだのびしろはあると感じている。

そのようなものをどんどん商品とできれば胸を張れるようになると思う。

海外からもせんべいに興味がある人から連絡をもらったりと、

日本にとどまらず、海外への可能性も感じている

自分たちのせんべいは、お酒のあてのほか、

外国スタイルの料理の食材の一つとしても使われている

自分たちは作り方を考えるのでそのあとの食べ方を考えることはなく、

自分たちにはない発想だった。作り手として、新しい視点を広げられた。

 

 

これからの目標 

<兄:笠原健徳さんのこれからの目標>

家業であるせんべいは

祖父、父、叔父、そして自分たち兄弟を結び付けてくれたお菓子である。

そして、せんべいは、お母さんが食べておいしい、

お父さんが食べておいしい、お子さんが食べておいしい。

おじいさんおばあさんが食べておいしいと、家族をつなぐお菓子になっている。

そのようなお菓子はせんべいぐらいではないかと思う。

人をつなぐお菓子であり、おいしければ笑顔になっていただける。

そのようなせんべいを日本に限らず、海外にも届け、

いろいろな人とおせんべいでつながり笑顔になってもらう

ということをやり続けたいと考えている。

 

<弟:笠原忠清さんのこれからの目標>

センベイブラザーズを始める前は、

伝統の味を守る、変えないことが職人として一番と考えていた。

しかし、たとえば「トリュフ塩」という商品を作るまでは

トリュフの味は知らなかったが作ることで新しい世界が見えた。

そのように、外に出て多くの人に会う機会を得て

新しいことを見聞きして、吸収することで、

新しいおせんべいが生まれてくるという成功体験ができた。、

それをどんどん増やしていきたいと思っている。

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