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2022.03.04

クリエイティブ・ディレクターの小橋賢児さんに聞く、大阪・関西万博」に向けての思い

クリエイティブ・ディレクターの小橋賢児さんが登場。

俳優を休業し、クリエーターの道へ進んだきっかけや、

ショーディレクターを担当した「東京パラリンピック閉会式」について

さらに催事企画プロデューサーを務める

2025年の「大阪・関西万博」に向けての思いを伺いました。

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インスタグラム コチラ

 

東京パラリンピック閉会式               

昨年の東京パラリンピック閉会式のショーディレクターを担当。

全体のコンセプトは「調和する不協和音」

美しい未来やすばらしい世界を作ろうというユートピアを提示するのではなく、

この世界は見方を変えれば、すでに美しいのだ 

という見方の提案をしたかった。

ありのままの姿でそれぞれの人たちがそれぞれの身体を持ちながら

生き物として生き生きとして輝く姿を見せたかった。

8歳から俳優活動をし、27歳で休業し、世界中を周ったものの

仕事が上手くいかず、死の淵をさまよう、どん底も時あった。

改めてチャレンジした時に、ないものを追いかけるより、

今ある現状の中で自分がどう動けるかの方が大事だと気が付いた。

それぞれ、置かれた環境を嘆くのではなく、置かれた環境の見方をかえれば、

既にすばらしいのではないか。

そういうことをパラリンピックの閉会式では世界中のみなさんに伝えたかった。

 

俳優休業~クリエイターの道へ        

27歳のとき、俳優を休業。

そのころ俳優として、本来いろいろなインプットをもとに、

アウトプットをしていきたかったができていなかった。

自分の30代を想像した時、それなりのポジションがあるかもしれないが、

それは本当の自分なのだろうかと思ったら怖くなった。

そこからいろいろなクリエイターに出会い、

大自然の中で遊びながら、イマジネーションをクリエイトしていく姿に感銘をうけた。

自分ももっといろいろな世界をみなければと思い、

ネパールに一人で行った。

日本に戻ってきたら、今まで嘘をついてごまかしていた自分が露呈して見え、

苦しくなり、このままではいられないと思い、語学留学を理由に一時休業し、

海外に飛び出した。

逃げ出すことは悪いことではない。現状に迷っているのであれば、

無理やりにでも場を変えていく。その中でいろいろ出会いがある。

 

「セカンドID」         

『セカンドID』という本を出版。

「セカンドID」とは、もうひとつのアイデンティティという意味。

今の時代、自分自身のアイデンティティが本当かわからない。

今のアイデンティティを認めながら、もうひとつ違うチャレンジをし、

違う自分をつくってみてほしい。

それは小さなコミュニティに入るでも、新しくYOUTUBEを始めるのでもよい。

大きな志でなくてもよい。

そして、それは良いことだけでなく、自分にとって一見不条理なことでも

そこから導かれることがあるのではないかと思う。

自分は30歳直前にお金も仕事もなくなり、病気になり、

病気から復活するために目の前にできることを考え、

自分の体を治し、自分の誕生日を人におもてなしをしたいとイベントを考えた。

数年後、気が付くと、フェスのディレクターになり、今の自分がある。

大きな夢を志して一歩踏み出したわけではなく、

目の前にできること、自分の体を治すこと、人をもてなすことに注力して

頑張ったことがきっかけ。

どんなきっかけでもチャレンジすることが

自分でも想像していない未来を作ってくれる。

この思いから本を書いた。

 

 

仕事の流儀         

東京モーターショーで500機のドローンを使用した夜空のスペクタルショー『CONTACT』を開催。

何もないところからまず、テーマから作り出した。

飛行自体は10分くらいだが、光の宇宙船に乗って意識の旅に出るという

ストーリーをつくった。

イマジネーションを養うという点では、

普段、日本全国の神社をまわったり、自然の中を旅したりしている

いろいろな見えない中でのつながりや、自然に生かされている感覚など

“気付きのきっかけ”をつくりたいと思っている。

エンタテインメントは翻訳言語。

直接的に物事をいうよりも、楽しいという思いの中から、

見えない感情に気が付いてほしいと思って作っている。

「行雲流水」という言葉がある。

夢を見ることや目標を立てることはいいことだが、

自分では思い通りにいかないこともある、

しかし、自分はすべては最善に導かれていると思っている。

一見すると理不尽なことも全部含めて自然の流れのように

導かれていると思うだけでも結果的にこれでよかったと思える。

この「行雲流水」という言葉に出会い、

自分の思っていたことと同じでその通りだと思った。

 

 

大阪・関西万博         

2025年の「大阪・関西万博」の催事企画プロデューサーに就任。

「命輝く未来社会のデザイン」というテーマが掲げられている。

自分の中に眠っていた本当の自分に出会い、

それがありのままの姿であり、自分自身が輝いて自分の人生を生きる。

簡単ではないが、これが「命輝く未来社会のデザイン」ではないかと思う。

祭りというのは、年間何十日間も話し合ったり、時にけんかしながら

最後にひとつになって強いきずなができて、より町が強くなっていく。

これが本当に祭りなのではないかと思った。

万博も国のイベント、世界の博覧会というだけなく、

みんなにとっての祭りごとにならないといけないのではないか。

参画する中で一人一人が気づきを得て、

自分の輝く未来社会のデザインというものにつながっていくのではないかと思う。

大阪万博の始まる2025年は昭和元年から100年にあたる。

これからの100年をつくるために大きなステップが大阪万博のタイミングだと思う。

万博は未来社会をつくるための実験場といわれるが、

日本中のみんなの知恵をここにいれて新しい価値をつくる、

100年後の人に届ける。そのためには利己だけなく利他がはいらないといけない。

作り手だけがつくるのではなく、みんなで参加してほしいと思う。

そういう過程の中で、命の輝いていく意味に気づいてほしいと思う。

行動は誰にでもできる錬金術。これをやってみたいと思ったらとにかく行動。

結果がでなくても行動したことで新しい出会いがあることもある。

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