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2019.10.04

商品ジャーナリスト、北村森さんが語る ものづくりの世界

株式会社「ものめぐり」の北村森さん登場。

商品ジャーナリストとしての活動、

そして最新トレンドをどうやってキャッチしているのか、

また国内で見つけ出した注目の商品についても伺いました。

 

商品ジャーナリストとは・・・

今は商品ジャーナリストとして、

日本の物作りをテーマに日本各地を取材している。

日本は商品ジャーナリズムという考え方が薄く、

商品一つ一つの良し悪しを決める定義がない、

41歳まで日経トレンディの編集長を務め

退職後、1年のブランクを経て11年間

商品ジャーナリストをやっている。

まだ世間に出ていない、商品の知られざる

持ち味などを発信するよう日々取材して回っている。

特に埋もれている、素晴らしい商品を見つけた時は

大きな喜びがあり、最近では、三重県の「200%トマトジュース」という商品、

自身が取り上げた事がきっかけで人気が出るようになった。

 

 

息子との二人旅「途中下車」

日経トレンディ編集長時代は、自身でも驚くほど、

働き詰めていて、退職後は1年間だけ仕事を休んでいた。

それまで仕事に打ち込むあまり、なかなか

家族との時間を作れなかった事もあり、

仕事を休んでいる間、6歳の息子と2人で

日本全国を旅する事を決意した。

仕事が大変だった経緯もあり、妻も背中を押してくれたため、

日本国内を1年かけて10箇所ほど、旅して回った。

そんな旅を書籍化したものが「途中下車」という作品で、

大きな反響を呼び、NHK総合テレビで、ドラマ化に至った。

それ以来、仕事、と家庭のバランスが変わり、

どんな時も、まずは家庭や自身の体を優先するようになった。

 

 

今注目の商品

今注目の商品は、「アメマチ」という最新のビニール傘、

ビニール傘なのに折り畳み傘で、質の高いビニールを使用し、

持ち手のところは桜の木で、しっかりとしたケースもついている、

値段は15000円程度と割高だが、長く使える一品。

実は世界で初めてビニール傘を開発した会社、

ホワイトローズ株式会社という東京の会社が販売していて、

ビニール傘は安価なイメージがあるが、

ビニールの透明という性質にさらなる可能性を感じ、

商品化に至った。その他にも、一般に使用されている、

塩にも実は旬があり、同じ場所で同じ取り方をしても

春夏秋冬で味が変わり、季節ごとに用途が変わってくる。

塩など成熟商品で当たり前だと思っていた物も、

意外な一面があり、これは実際に各地に

足を運んで現地に行かないと気づけないような、

生産者だけが知る情報や、隠れた名産品がまだまだ全国に眠っている。

 

今、アツいスポット

令和元年の今年、注目の街は、

北海道は帯広にある、「北の屋台」。

いわゆる屋台村のようなスポットで、和食、居酒屋はもちろん、

イタリアンからフレンチまで、何軒もの店が連なる。

注目すべき点は、観光客だけでなく、

地元の人や、生産者の人まで、様々な人々が集まる点。

他には沖縄の、「いちゃゆん」という泡盛、これは沖縄の

46の酒造の全てを均等にブレンドしたスペシャルな泡盛、

最初は地域を盛り上げる意味でもあったが、

その味がとても好評で注目を集めた。

また茨城県の「真壁のひなまつり」もとても注目されていて、

地元のお家が雛祭りの、お雛様を軒先に飾り、

それが一面に並ぶという物。

 

 

これからのトレンド

これからの日本の物作りは、人工知能・AIが

深く関わってくる。日本の物作りは、

無機質なものに愛情や愛嬌、情緒を含ませる事が得意。

特に、日本の伝統工芸はAIに全て任せる事は難しく、

生身の人が直接作るからこそ出る風情がある。

また勘や、経験が技術に生かされた工芸品も多い。

次に自信が注目したいのは、福岡県の北九州にある

「角打ち」と呼ばれる、酒屋さんの一角でお酒を飲める文化、

そこには朝からお酒を楽しめる空間があり、

まだ世間に知られていない魅力が隠されていると確信している。

そして、商品ジャーナリストをやる上での、

こだわりは過剰品質、「そこまでやるか!」と言わせるような

物作りにこそ消費者が振り向く、そして情報を

発信する自身も良い意味で過剰品質を貫きたい。

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