「週刊文春」のグラビアで特集されたとたんに編集長が何故かお休みになってしまった企画が「春画」です。
「春画」ご存知ですよね。男女の愛の営みを奔放に表現した浮世絵の数々です。
古くは平安時代から春画はあったそうですが、文化として花開いたのは江戸時代。しかし明治になったとたんにこういうのはダメでしょ的扱いになり、逆に海外での芸術品としての評価が高まり春画はどんどん海外に流出してしまいました。
2013年に大英博物館が収蔵している春画の作品展を行ったところ3ヶ月で8万8000人が訪れて、その55%は女性だったそうです。
日本でも大英博物館の春画展を開催しようとしましたが公的機関である博物館、美術館はどこも手を挙げませんでした。まぁ税金使ってなにやってんだという的外れな批判を恐れたのでしょう。
そこで肥後熊本の細川家の文書を保存する文京区目白台の「永青文庫」で開催することになり12月23日まで開催中です。理事長はあの細川護煕さんです。
私も神田川から胸突き坂を登って行ってきました。会場には若い女性もたくさんいました。日本人は本来、神話の世から性に関しては非常に大らかで江戸期には嫁入りの道具として花嫁が持たされたという話も有名ですが、基本的にみんなでワイワイ言いながら見ていたようです。
印象的だったのは夫婦が、上半身では子供を水を張った桶で遊ばせながら下のほうでは愛を交わしている絵でした。北山修さんが同じような構図の浮世絵を紹介しながら、これこそ日本の性のおおらかさをよく表現したものだという話を思い出しました。
独立心を養うため、幼い時から夫婦の寝室には絶対子供を入れない西洋の考え方の対極にあるわけですね。
享保時代には春画禁止令も出されたようですから、よっぽど流行ったのでしょう。しかし禁止され地下に潜れば潜るほどその表現力が豊かになりよい作品が多く出回ったそうです。
子孫繁栄、武運長久、大名家のたしなみ、嫁入り道具、様々な目的がありながら、客人に「これでお疲れをおいやしください」なんて使い方もあったそう。
会場で、老若男女が頭を突っつきあわせて春画を見つめる姿がよかったです。そしてミュージアムショップではちょっと感動しました。
胸に春画が描かれたTシャツ(交わっているところは胸ポケットで隠されていました)。春画が描かれたエコバック。
春画トランクスもよかったですねぇ。
春画には忠臣蔵や百科事典、修身の本のパロディーがたくさんありますから、春画トランクスぐらいなんでもないのです。
会場の永青文庫は元お屋敷だったようで、展示室の一つは明らかに大きな金庫の中でした。扉がまさに金庫の扉でしたもの。
北斎の大胆な構図、歌麿の柔らかな線を堪能いたしました。
奥深きもの、それは「春画」!

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