竹内由恵のT-Times

2023.12.28

12月21日(木)配信 日本体芯力協会 会長 鈴木亮司

日本体芯力協会 会長 鈴木亮司

高校生の頃、陸上競技を始め、インターハイに出場。
その後、トレーナーとしての活動を開始され、
トレーナー歴25年、
パーソナル指導40,000人以上の経験から
「力を抜いて動くこと」の大切さに気づいた。
科学的根拠に基づいた運動法頑張らない筋トレ、
体芯力を考案。
オリンピックアスリートから
90歳以上の高齢者まで幅広く指導。


竹内:その体芯力というのは、そもそもどういうものなんですか?

鈴木:一般的にわかりやすい例で言うと、インナーマッスルってやつですよね。鍛えるってどうしても皆さん頑張るイメージがあると思うんですけど、それは外側の筋肉のことでアウターマッスルって一般的には言います。それってみんながやる筋トレなんですよ。あれって外側の筋肉が対象なんですね。中の、インナーマッスルを使うには力を入れちゃダメなんですよ。だから頑張らないことを頑張るみたいな。鍛えるというより活性化させるということが狙いです。

竹内:はいはい。

鈴木:僕は運動指導の際は力を抜いてくださいって。ひたすら力を抜くことばかり指導しています。多くの方がすぐ力が入っちゃうので。

竹内:ヨガとかって体幹を鍛えるインナーマッスルって言いますけど、それとはまたちょっと違うんですか?

鈴木:考え方はヨガとちょっと似ていますよね。

竹内:ポーズとか、そういうのはまたちょっと違ってくる。

鈴木:ちょっと違いますね。ポーズだとできない人とかいるじゃないですか。要介護4とか5とかの人ってポーズどころか立ち上がることもできない人たちに何ができるのかと言ったら、力を抜いて動くこと。力を抜きながら身体を動かす体操をやると、ばっと立ちあがることが出来るようになったりします。

竹内:はい。

鈴木:僕の義理の母が大腿骨骨折して要介護4になって、リハビリを1年やってもまだ自力で立てない状況だったのですが、体操して30分くらいで自力で椅子から立てるようになったんですよ。

竹内:えっ!そうなんだ。 

鈴木さんの指導を受ける方っていうのは、高齢の方が多いんですか?

鈴木:そうですね、でも、結構運動選手も来ますね。

竹内:あっそうですね、オリンピックアスリートから90歳以上の高齢者までとありますね。アスリートの方も?

鈴木:はい、来ますね。

竹内:アスリートの方はどういう目的で来るんですか?

鈴木:競技力向上ってのがまず第1目的なんですけど、大体怪我に悩んだ選手ですね。

竹内:あ~じゃあ、体の使い方をイチから見直すっていうこともあるんですかね。運動が苦手な方にアドバイスってありますか?

鈴木:まずは僕は元々運動できなかったんですよ、という話をします。

竹内:何か眠っていた才能がもしかしたらあるかもしれないということですね。

鈴木:みんなそうで、自分に合う方法に出会っていないだけだと思うんです。

竹内:なるほど。

鈴木:トレーナーとしてみんな最初に勉強する時に知ることなんですけど基本的に一つのやり方しかないんです。負荷をかけて体を強くする、という方法です。

これができなかったら劣等生みたいなのが世の中の考え方なんです。

多くの方が「わたし運動神経が悪いんです」とおっしゃるんですよ。高齢者の方は、99%。何で一つの方法しかできない、合ってないのに、自分は駄目なんだと思わなきゃいけないみたいな。

竹内:はい

鈴木:一つの髪型が合わないから「私はブサイクです」みたいな感じじゃないですか。みんな聖子ちゃんカットが似合わなかったらダメみたいな、そんな話はないだろうって思います。

竹内:あ~そっか。

鈴木:トレーニングってやったら筋肉痛が来て、痛みが収まったら筋トレして、3日休んでという流れでやるじゃないですか。足のつぎは次は背中みたいな。

結局一年中どこかが痛いんです。

僕はそれが体を育てているからいいんだと思ったんですけど、みんなは痛い、辛いのは嫌って言います。

竹内:そうですね。辛いの嫌です(笑)

鈴木:辛くないで効果高いものないかなと思って色々な方法を探して人に話したりしていると馬鹿にされました。そんなことで効果が出るわけないって業界の先輩からめっちゃ言われたんですけど、絶対見つけてやると思っていたら、東大の名誉教授の先生が同じようなこと、力を抜いて動いてインナーマッスルを活性化させるという研究していて「これだ!」と思い、この人に運動法を習おうと思いました。

竹内:なるほど、そういう流れだったんですね。最後にこれからの夢・目標を教えていただけますか。

鈴木:多くの方は、運動神経が悪いと思っている人が多い。だから諦めてる人が多い。

竹内:そうですね、思っちゃってます。

鈴木:それがもう60年、70年続いた方なんかもっとすごい心にブレーキがかかっちゃってて。だけどそれは自分に合う運動方法に出会っていないだけで、自分の可能性は絶対残ってるんですよ。運動が苦手な人間なんていないはずなんです。

竹内:あ~。

鈴木:だって、みんな立って歩けるじゃないですか。立って歩いてるってことはどこかで諦めないで立つことをやり続けたわけじゃないですか。

竹内:はい。

鈴木:もう立つのを止めようって、止めた人はいないじゃないですか。基本的には。

竹内:はいはい。

鈴木:だから人間はいつしか大人になると諦めることを覚えちゃうんですよね。

みんな二足で立つこと、喋ることを諦めずにやり続けて、出来ているわけじゃないですか。だからみんな絶対運動も出来るようになるんですよ。

竹内:あ~はい。

鈴木:それが別に根性とか気合いとかそういうのじゃなくて、本来人間に合うものというのは存在するので、それを皆さんに知ってもらいたいです。

竹内:へ~そっか。まだ諦めないでいいんだ。いいことを聞きました。

鈴木:英語と一緒です。いつからでも喋れるよと。それ位簡単に運動に取り組んでもらいたいですね。英語を勉強しようみたいな。

竹内:はい、確かにそうですね、日常で欠かせないものですからね。運動っていうのは。ありがとうございました!

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