ホワイトポイント株式会社 代表取締役 稲嶺充毅
岡山大学経済学部を卒業後。
世界最大の外資系ITサービス会社に入社。
その後、アメリカでセキュリティソフトウェアの会社を起業、
2013年に現在のホワイトポイント株式会社を設立。
現在、外資系、インド、日本など複数の企業の役員、
顧問も兼務するなど、グローバルに活躍。
竹内:外資系、インド、日本など複数の企業の役員、顧問を兼務されているっていうことは、世界的に認められていないとできないことだと思うので、すごいことですね。
稲嶺:いやー、まあそうですね。自分の会社自体も、アメリカとインドと日本にあるんですけれども、海外で新しい商品を作ったり、日本で新しい商品を作ったり、それらに関するコミュニケーションだったり、そういう経験があるからかもしれませんね。最近も、ニュージャージーの会社のクラウド系商品を扱う会社が日本進出したいっていうことで、私が代表としてお手伝いすることもあります。
竹内:なるほど。そういう、日本やインドとかで仕事をされている方のアドバイスが欲しいっていうことがあるんですね。でも、実際に会社があるのは日本なんですね。
稲嶺:そうですね。ホワイトポイントの会社自体は日本にあります。
竹内:東京都中央区にあるっていう。支店みたいなところは、世界各地にあるってことですか?
稲嶺:そうですね。支店、子会社がインドにありまして。アメリカにある会社は、また別会社なんですけれども。自分が生まれて初めて創業した会社が、アメリカなんです。
竹内:すごいですよね。それを聞いてびっくりして。アメリカで開業するって、どうやってできるんだろうって。アメリカに住んで、永住権をお持ちなんですか?
稲嶺:永住権は持っていないんですけれども、もともとの流れとして、日本でビジネスがある程度成功して、アメリカの会社にヘッドハンティングされたんです。
竹内:はい。
稲嶺:顧客にFBIとかがいる「デジタルフォレンジック」というセキュリティ関係の会社の副社長をやっていて。その時に投資ビザを取得して、そこからですね。そういう形で進めて、自分の会社を設立したんです。
竹内:なんでアメリカに設立したのかっていうのを伺いたいんですが、その前に、事業内容を伺わないといけないかなと。事業内容を教えていただけますか?
稲嶺:コンピュータソフトウェア関連製品で、特にストレージ・クラウド・コミュニケーションに関連した、データセキュリティの製品です。
竹内:セキュリティソフトウェアってことですね。例えば、パソコンとか立ち上げるとピッて出てきて「あなたはウイルスに感染しています」みたいな。危ないです!みたいな警告出されたりして。
稲嶺:セキュリティというとですね、あまりにも幅広いので、私の方で今取り扱っているというか、企画して作って販売している製品っていうのはもう少し違っていてですね。例を挙げると、先ほどちょっとお話しました「デジタルフォレンジック」だとか。
竹内:デジタルフォレンジック?
稲嶺:例えば、悪いことをした人がいて、その人が今までやっていた悪いことは、データとしてパソコンとかスマホとかに残っていて、それを例えば警察が押収した後、その情報を裁判で使います、と。
竹内:はい。
稲嶺:データを保全して、裁判所で提示して証拠として開示できるところまで。ここの間に、例えば検察の方が悪いことをする余地が生まれるじゃないですか。実際、そういう事件もありましたので。そこで、第三者が見てもそういうことはありませんよ、と。改ざんされていませんよ、っていうのと、データは正確に取れてますよ、という、そこを裁判所で使えるようなものにする技術であったりです。あと、これとは別の商品ですが、弊社が1番最初に作った商品で、日本で出た商品ですね。(商品のパッケージを提示)
竹内:「完全抹消」って書いてありますね。
稲嶺:そうですね、株式会社ジャングルさんの「完全」シリーズで、今はもう、ソフトウェアとしてパッケージでお店に並ぶことは少ないんですけれども。ダウンロードが主流ですから。
竹内:はい。
稲嶺:この商品自体を15年以上前から出していて、日本では当時はこのシリーズがダーッと「完全」シリーズとしてですね、ビックカメラ、ヨドバシカメラとか、そういうコンピューターショップに並んでいました。この商品自体も、個人情報を守るためにしっかりとデータを消去する、というものです。
竹内:はい。じゃあ例えば、このパソコンもう使わないってなったら、これでデータ消去してから処分するっていう感じですね。
稲嶺:そうですね。そういうような商品ですね。
竹内:アメリカで起業されて、そのあと、ホワイトポイントを日本で設立されたんですよね?
稲嶺:そうですね。
竹内:これは、どういう経緯があるんですか?
稲嶺:アメリカに9年ほどいたんですけれども、両親が高齢になったっていうのもありますし、子どもに日本で教育を受けさせたいというのもあったんですね。なので、いったん日本に戻ろうということで戻ってきて。自分の生まれ故郷だった沖縄の方に行って、そこで会社を立ち上げた、という経緯です。
竹内:そうなんですね。展開している商品としては、これまでとそんなに変わらないってことですか?
稲嶺:そうですね。今までのシナジーと言いますか、似たような形のものをもっと広めていく形で製品作りをしてきましたので、日本で取り扱っている商品も、アメリカとすごく親和性の高い商品ですね。
竹内:他にも今取り組んでいる商品というのはあったりするんですか?
稲嶺:今ですね、弊社で取り組んでいる商品が、データ転送に関係する商品でして。
竹内:はい。
稲嶺:アメリカの方では、デバイスとデバイス、スマホとかPCとかタブレットとか、そういうデバイスの間を自由にデータ移動できる商品であったり、日本のホワイトポイントで今作っているのは、「Transfer Center(トランスファーセンター)」といって、個人事業主の方が相手にデータを送るときに、セキュリティを高めて送るという商品なんです。
竹内:はいはいはいはい。私程度でもやっぱりデータを送ることはあって、大量の写真をバッて送ったりとか。ああいうのも、今現在だとセキュリティがあまりかかっていない状態なんですかね?
稲嶺:そうですね。今どういう風にして送られてます?
竹内:dropboxで送ったり。
稲嶺:あ、dropboxは大丈夫ですね。弊社の方でアンケートを取ったところですね、1番多かったのは、メールに添付して送るというのが多かったんです。
竹内:あ、そうそうそう、メールに添付して送ります。
稲嶺:ただ、メール添付っていうと、誤送信があったりして、違った人に送ってしまうというリスクがあったりですね。
竹内:あぁ、危ないですね。
稲嶺:はい。それで、それに対する解決策っていう形で「Transfer Center」っていう商品を、個人事業主向けに作ってですね。その方たちがデータを簡単に、しかも、セキュリティをエンタープライズレベルに高めて送れるように作りました。
竹内:開発にどのくらいかかるものなんですか?
稲嶺:開発はですね、半年以上、今もずっと継続してやってます。製品1つ出来上がるまで半年か、もう少しかかったかな。それぐらいかかりましたね。
竹内:そうなんですね。でも、半年かけてそういうのができるものなんですね。全く違う業界にいる我々からするとすごいことだなって。
稲嶺:はい。まあ、1人で作ってるわけではないですからね。エンジニアも何人もかけてやってますから。
竹内:ありがとうございます。では最後に、これからの夢、目標を伺ってもいいですか?
稲嶺:今説明しましたデータ転送の技術は、日本で作っているものとアメリカで作っているもの、形は少し違うんですけれども、「データ転送」というひとくくりでいうと同じものなので、これからこのデータ転送という自分の会社の技術を、デファクトスタンダードとかプラットホームにしていきたい。そういう夢があって。それがみんなで、世界中で使われるような商品になってほしいと思っています。
竹内:そうですよね。それが可能ですもんね、この業界は。
稲嶺:そうです。
竹内:ほんとにすごい夢ですね。
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