人形町耳鼻咽喉科めまいクリニック院長 岩崎朱見

2002年、東京医科歯科大学を卒業後、
東京医科歯科大学 耳鼻咽喉科医局の関連病院などで勤務、
さらに、複数病院の医長を務めた。
2017年6月、人形町耳鼻咽喉科クリニックを開院。
現在は、めまいの診療を中心に診療を行っている。

竹内：めまいっていうお名前がついているのは、どういうことなんですか？

岩崎：そうですね。耳鼻咽喉科だと耳鼻が耳・鼻で咽喉が喉のなので耳・鼻・喉クリニックと言ってるところもあるくらいなんですが、実は耳の中に聞こえとバランスと言って、そのバランスが悪くなるとめまいが起きるので、実はめまいは、耳鼻科の領域のところが多いです。

竹内：そうなんですね。めまいって色んな種類がある気がするんですけれども。

岩崎：そうですね、結構色々あって、脳からくる脳梗塞でもめまいがしたり、脳出血でめまいがしたり。何が起きているんだろう、脳がおかしくなったって思うことが多いんで、実際にそういう方もいらっしゃるので、しびれたりとか、ろれつが回らない。そういう時は耳鼻科じゃなくて救急とか脳外科とかに行った方がいいのはいいです。話せる、意識も大丈夫。グルグルと回っている、あれ？なんだ？みたいな方は、意外と耳鼻科が多いかなと思います。

竹内：内科ではなくて耳鼻科なんですね。

岩崎：そうですね。ご心配だったらまず内科に罹ってっていただいて、内科でも問題ないよと言われたら「耳鼻科だね」と最近は結構言ってくださるので、その時点で耳鼻科でもいいんですが、ただ、聞こえが悪いとか、耳鳴りがするっていう事が一緒にあった場合は、最初から耳鼻科に行っていただいた方がいい場合もあるかなっていうのはあります。

竹内：耳鼻科で扱うめまいの病名って、例えばどんなものがあるんですか？

岩崎：一番有名なのは耳の石。耳石が剥がれて、それが迷子になって、三半規管に落ちて、それがもとで、プールの中に石がこうフワフワって動くみたいな。動く度にグルグルするっていうのが一番多いです。

竹内：そうなんですね。

岩崎：ちょっと名前長いんですけど、良性発作性頭位めまい症が一番多いですね。

竹内：それが一番多いんですね。その落ちてしまった耳の石って元に戻るんですか？

岩崎：皮膚とかと同じで、実はまた再生されたりとか、いっぱい砂のようにあるので、そこからポロっと落ちるものなので、落ちちゃったのは傷が治るように石が溶けて自然に治ることも多いんですけど、自然に治らない人もいるっていうものなので、落ちちゃった石に行くんだろうってよく聞かれるんですが、自然に溶けるか、後は迷子のところに入ってるところから出してあげると治る、そういう感じです。

竹内：治る病気ではあるんですね。

岩崎：治るものではあります。

竹内：そもそも、この人形町耳鼻咽喉科めまいクリニック、なぜめまいの診療を中心に行うことにされたんですか？

岩崎：私が元々めまい外来を専門に勤務医とか大学病院でやっていたというのもありますし、私自体がめまいを診療することがとても好きなんですね。

竹内：はい。

岩崎：あと、私自分がめまいを経験してるのもあるので、その気持ちも分かるし、その自分に起こってることが何だろうって。やっぱり患者さんと同じように私も思ってたので。それで追求していったら得意になったという経緯から、じゃあ、私と同じように困ってる人を、私なら診療できるかなって。なので得意分野でいこうと思い、院名に付けております。

竹内：今の時期だと熱中症とかでめまいになったりすることもあるのかなと思うんですけれども、熱中症に限らず、めまいが起きてしまった時に、その場でした方がいいことってありますか？

岩崎：まずは横になるっていう場合もあるんですが、グルグルしてた時はまずはじっとしてどこかに支える。頭をぶつけないように、まずしゃがむ。

竹内：しゃがむってどのくらいですか？座る？

岩崎：座りでもいいですし、立った状態じゃない方がいいです。ただ、横になると余計めまいがする場合もあるので、一概に何とも言えない。あとは深呼吸をする。

竹内：高齢の私の親戚とかがめまいで苦しんでたりするんですけれども、めまいが起きないようにする予防法とかってあったりするんですか？

岩崎：予防法は、水分補給もそうなんですけど、あとは適度な運動、あと睡眠確保ですね。あとは今時デスクワークがとても多いので、動かないでじっと同じ姿勢でいて、姿勢の悪さでもめまいがしやすいかなっていう方が実はいらっしゃるので、姿勢とか。

竹内：本当に些細なことから全部なんですね。色々とめまいにも種類があるんだなっていうのが分かりました。最後に、めまいクリニックとして今後どのような医療を提供していきたいと考えていらっしゃいますか？

岩崎：やっぱり、めまいが治らないなって諦めてる人も、結局気にはなりますし、ちょっと生活に支障があったりとかすると思うので、諦めないで一回はちょっと受診していただいて、私のこの症状は何だろうって思ってる疑問が少しでも解決して、治れば一番いいなって。そういう人が一人でも多く、みんながハッピーに過ごせるのを目標にして、クリニックを続けるのがいいなと思っております。

竹内：まず聞いてみるといいですよね。

岩崎：そうですね。耳鼻科じゃなかったら耳鼻科じゃないよって、別のところに行くといいねっていうこともできますので、まずは1度ご相談、受診されてお話と診察と、耳鼻科の検査で耳鼻科なのかそうじゃないのかっていうのを診てもらうといいと思います。

竹内：ありがとうございました。