山田総合法律事務所 パートナー弁護士 山田長正
1977年生まれ。
神戸大学大学院法学研究科を卒業後、
1年半の司法修習を経て、
法律事務所で7年3か月間、勤務弁護士として就職。
その後、2011年に弁護士の父親と共同経営という形で独立、
現在、弁護士として21年目になる。
竹内:事務所があるのは大阪ということで、今日は大阪からお越しいただいたんですね。ありがとうございます。
山田:こちらこそ。
竹内:東京に来ることはありますか?
山田:たまに出張で来たりはします。でもコロナの後は裁判などもオンラインでできるようになったので、ちょっと減りましたね。
竹内:裁判をオンラインでやっちゃうんですか?
山田:そうですね。今は基本的にそういう流れで。
竹内:そういう時代になっているんですね。お父様も弁護士でいらっしゃるということで、共同経営されているんですね。
山田:そうですね。
竹内:なかなか珍しいですよね。お医者さんとかではけっこう聞いたりするんですけれども、弁護士さんでは珍しいですよね。
山田:はい、少数派だと思います。お医者さんとかと比べると全然少ないかなとは思います。
竹内:やっぱりお父様が弁護士されている姿を見て、なりたいなって思われたんですか?
山田:はい、そうです。
竹内:弁護士になるのってすごく大変ですよね?
山田:そうですね。自分の人生を振り返った中でも、1番勉強した時期の1つかなと思いますが、自分の夢に直結する勉強でしたので、大変とは思っておらず、勉強自体は楽しみながらやっていました。
竹内:どのような案件を扱っていらっしゃるんですか?
山田:私のクライアント様は企業さんが9割で、特に人事や労務の関係が多いです。裁判も含めてですが、そういう仕事が1番多いと思います。
竹内:人事とか労務というのは、例えば「働かされすぎだ」「ブラック企業だ」みたいな訴訟ですか?
山田:そうですね。「未払い残業代を払ってほしい」とか、パワハラの損害賠償を請求してくるとか、あるいは、解雇が無効だとか、そういうトラブルが多いです。
竹内:じゃあ企業側に立っているってことですかね。訴えるのは個人の方ですよね?そういう時って、個人の方の言い分と企業の言い分ということで、どういう風に折り合いをつけていくんですか?
山田:やっぱり120%言い分が対立するようなところがありますので簡単ではないですよね。でも最終的には、お互いにどこが1番、解決として妥当なのか、という落としどころを、裁判所も交えて見定めていくというか。そういうところで、最終的には、みんながハッピーになってもらえたらいいかなっていうのはありますね。
竹内:企業を相手にするのと、個人を相手にするというのもやっぱり違うんですか?弁護士さんによって、個人を相手にするのが多いところもありますか?
山田:はい、あります。
竹内:どうしてそこは違うんですか?
山田:人事労務の分野でいうと、労働者側と企業側で本当に120%言い分が対立するんで、どちらかしかできない、と私は考えています。だから、労働者側専門でやっている弁護士の方もおられます。私は、企業側を専門でやってます。
竹内:どちらかしかできないのはどうしてですか?
山田:要は、企業側を専門でやっていますと、企業側の手の内とか全部分かってしまうわけじゃないですか。それでいきなり労働者側に付いて企業を訴えたりすると、やはり企業さんからしたら“裏切り者”じゃないですけど。そういう仁義もあるんじゃないかなって私は考えています。もちろんそう考えていない弁護士もいますし、両方やっている方もおられ、それぞれ弁護士ごとにスタンスが違っているところですが、私自身はそういう考えです。
竹内:企業側の手の内が分かるっていう部分があるんですね。
山田:私の言葉で申し上げると、人あっての企業ですので、人を守ることで企業も守り、企業に元気になってもらって社会も元気にしたいというような、みんながハッピーになって欲しいという観点でさせていただいています。そのことは、企業側で弁護をすることの最大のやりがいの一つでもありますし、バランス感覚がとても大事だと感じています。
竹内:そうなんですね。それまでは勤務弁護士として就職されていましたが、今はお父様と経営されているというのは、もともと目標だったんですか?
山田:当初は開業を考えていなかった面もあるにはあるんですけど、もともと父親に憧れて弁護士になったというのもありますし、父親の力になれたらいいかなというのもありまして、共同でやらせてもらうことにしました。
竹内:仕事のこだわりや企業理念というのはありますか?
山田:共同事務所を設立した2011年から、事務所訓という5項目がありまして。
1つ目が「正義を貫く」。2つ目が「愛敬と慈悲の心を込めて接する」。3つ目が「使命感と熱意を持って成し遂げる」。4つ目が「素直な気持ちで誠実かつ謙虚に取り組む」。そして5つ目が「和を尊び、感謝、協力を行う」。これを事務所訓としてやっています。
竹内:これは山田さんご自身が考えられたんですか?
山田:そうです。私自身が1人で考えた内容です。
竹内:それはやっぱり、勤務弁護士として働いていた中で、これは大事だなっていう5つの項目なんですね。
山田:そうですね。勤務弁護士の時ももちろんそうですし、小学校の4年生の時から父の「正義のために戦う」「弱い人を助ける」という言葉に衝撃を受けて、ずっとこの仕事をしたいって思っていましたので、1つ目の「正義を貫く」は、本当に「正義のために」という小さい時からの自分の思いを込めたりした事務所訓です。
竹内:「正義を貫く」っていいですね。かっこいい。子どもの純粋な思いを、ずっと心に持っていたからできた事務所訓ですね。最後に、これからの夢、目標を教えてください。
山田:先ほど申し上げたように、みんなが笑ってハッピーに過ごせる平和な世界を作りたいなと思っている中で、先日、公立の中学校の校長先生に直談判させていただき、ボランティアでオリジナルの教材を使って授業をさせていただきました。平和を広めるじゃないですけど、紛争を防止することの意味・方法に関する自分の想いを子どもたちに伝えて、そして子どもたちからさらに将来の世代に伝えていってもらって、みんなが幸せになるような世界を作りたいです。
竹内:ほんとに、いろいろなことに積極的に取り組んでいらっしゃるという姿勢がすごい伝わってきて、私も刺激になりました。ありがとうございました。
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