竹内由恵のT-Times

  • TOP
  • ブログ一覧
  • 9月28日(木)配信 愛国学園短期大学 准教授 管理栄養士 古谷...
2023.10.05

9月28日(木)配信 愛国学園短期大学 准教授 管理栄養士 古谷彰子

愛国学園短期大学 准教授 管理栄養士 古谷 彰子

愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター専任講師
ChronoManage 代表


竹内:どんなお仕事をされているのか、うかがっていいですか?

古谷:すごくざっくばらんに言うと、私自身が時間栄養学というのを広めたいなっていうのが、軸になっている仕事なんですけど。じゃあ時間栄養学って何?ってなるんですけれども、もともと時間栄養学の元になっている考え方の中に、体内時計っていう考えがあるんですね。例えば、お腹が空いたらグーってお腹が鳴ったりとか、あと眠くなったりとか、朝スッと起きたりとか。

竹内:はい。

古谷:これ全部、体内時計が関わっていると言われているんですけれども、そういう体内時計に合わせて食事をどう摂っていくの?とか、朝型にするためにこういう食べ物を食べたら朝からしっかり頑張って活動できるよ、という風に食べる時間に関して考えながら、どんな栄養を摂っていったらいいのかを考えるのを、時間栄養学と言ってるんですね。

竹内:食べる時間は、推奨される時間とかもあるんですか?このくらいの時間に食べて、こういうものを食べると健康的な生活送れます、という。

古谷:そうですね。例えば、体内時計をしっかりリセットして、シャキッと朝から活動できるようになるよっていうものとか。タンパク質の中では魚ですね。DHA、EPAとかは、そういうリセット効果が高いというようなことも言われているので、そういうものを意識して食べるのがすごく重要なんじゃないかなって思っています。

竹内:やっぱり朝ごはんは食べた方がいいんですね、ちゃんと。

古谷:そうですね。抜くとやっぱり夜型の率が高まる。

竹内:夜型っていうのはどういうことですか?夜に眠くならない、みたいなことなのかなって。

古谷:そうです。夜型人間とかよく聞きますよね。でも夜型人間って、夜型が悪いというよりは、夜よく動くような方であれば夜型の方が逆にいいし、夜にパフォーマンスがめっちゃ上がる、みたいなのがあるんですね。 逆に、朝にパフォーマンスがめちゃくちゃ上がる方を朝型と言っていて、そもそも朝型と夜型っていうのは、けっこう遺伝的に決まってる部分もある、って。

竹内:朝なかなか起きることができない人とかいますよね。うちの夫とかが、ほんとに信じられないくらいに、朝辛そうにしてるんですけれど。

古谷:はい。遺伝的にって言われてるんですけれども、実は遺伝的に決まってる部分で今説明できるのって、たった25分間だけなんですね。25分間しか朝型と夜型が違わない、という風に言われているので。

竹内:そうなんですか。

古谷:つまり、朝型の人と夜型の人の睡眠習慣を見てみたら、25分ぐらいの差しかなかった。朝型、夜型って言ってるけど、もちろんほんとに夜型で、夜型の生活しかできない方もいらっしゃるので、全員ではないんですけれども。でもほとんどの方は生活習慣を正せば、みんな朝型になれるんじゃないか、ということを推奨したいな、と思って今取り組んでいます。

竹内:そもそも古谷さんは、どうしてこの時間栄養学を学ぼうと思われたんですか?

古谷:私すごい食いしん坊なんですよ。なので、食事って体内時計にどう関係してるのかなっていうのがすごく気になっていて。出産した後とか、やっぱり産後太りとかもあったりして、食べる時間を考えると意外と痩せるんじゃないのかな、というのを考えて実践してみたらすごくうまくいって。で、栄養士資格を取った後に、やっぱり栄養指導したりすることが多くて、その時もやっぱり皆さん、時間を考えて食事を摂られるだけで、かなりウェルビーイングも上がるみたいなのもありましたし、ものすごくQOLが上がってる感じがあったんです。

竹内:なるほど。

古谷:すごく充実されている感じがあったので「これは時間栄養学が使えるんじゃないかな」って思って、子育てのでも、夜泣きとか赤ちゃんの食べ物とか子供の食育も含めて、時間で考えると意外とみんなが楽になれる、そんな学問なんじゃないかな、と思って。

竹内:出産されたあとに本格的に勉強を始めたってことですか?

古谷:そうですね。栄養勉強自体はずっとしてはいたんですけれども、お相手の方がいらっしゃって、じゃあどういうふうにしていこうかな、という試行錯誤的なところは、出産後が大きかったかなとは今となっては思いますね。

竹内:どちらかというと学問から、実生活に。

古谷:そうですね。実生活の応用みたいなところはやってみないとわかんないなって思いつつも、やったら「すごい」みたいなのがあったので。

竹内:これからはこうしていきたいっていう、夢とか目標があったら教えていただけますか?

古谷:さっきもちょっとお話ししたように、夜食の研究とか、あとシフトワーカーの方。私が今までお話しした内容って、普通に中勤というか、お昼に活動されている方がどういう風に朝型にしていくかだったんですけど、夜勤の方とかシフトワークの方とかは特に難しいじゃないですか。

竹内:ええ。

古谷:じゃあその方たちがどういう食生活をしたら、体内時計が乱れにくくて病気になりづらいかなっていうのを考えたりとか。夜食に関しても、食べちゃいけないのはわかってるけど、やっぱり食べざるを得ない状況もあるかもしれないし、じゃあその時にどういうものを食べていったらいいのかなみたいなことを、いろんな方たちにご協力いただいて、今後できたらいいなって思っています。やっぱり時間栄養学がまだまだ広まっていないところも大きいので、是非よろしければ見ていただけると嬉しいなって思ってます。

竹内:そうですね。栄養学っていうのは聞いたことあるんですけど、中でも時間栄養学っていうのは今回初めて聞いたので、もっと当たり前にそういう考え方があるんだっていうのが広まるといいですよね。

古谷:はい。いろんな世代のいろんなライフスタイルの方が、それぞれ自分の時間に応じていろんな食べ方を自分で考えられるようになると嬉しいな、と思っています。

最新番組ブログ
パーソナリティ
  • 竹内由恵
    竹内由恵