株式会社ブレストホールディングス 代表取締役 渡部琢磨
1999年、横浜市に合格塾を創業。
2001年に法人を設立され代表取締役に就任。
2005年、多店舗展開をスタート、
2011年には、社名を株式会社BREST incubationに変更し、
「学習塾BREST」を14スクール展開。
総称をブレストグループに変更。
その後、保育事業、就労支援事業など、事業を多角化、
2021年、持株会社制に移行、
グループ管理会社を株式会社ブレストホールディングスとした。
今年1月からは、ハイスペック賃貸「BRESTYLE」をプロデュースしている。
竹内:でも本当にこのプロフィールを見ると、めちゃくちゃ幅広く事業展開されてますね。今は何をやっているんですか?
渡部:そうですね、私自身はこの一年はずっと新事業の「BRESTYLE」をやってましたね。
竹内:ハイスペック賃貸「BRESTYLE」、ハイスペック賃貸というのが印象に残るフレーズなんですけど、高い物件を扱っているということですか?
渡部:基本的には単身者向けではあるんですけど、分譲マンションレベルの設備を備えるような賃貸です。
竹内:なぜハイスペックという文言が付いているんですか?
渡部:例を挙げると、ディスポーザーが付いていたりします。生ゴミって結局家に溜め込んでると臭くなったりとか色々邪魔じゃないですか。それを全て砕いて流せるのでゴミの量も減りますし、臭いもなくなります。
竹内:そういうものがあるんですね。設備がすごく整っている賃貸物件なんですね。
渡部:あとはオートロックは軒並みありますけど、例えば宅配ボックスなんかについても、通常宅配ボックスは世帯数の3割ぐらい必要だよって言われてるんですけど、コロナによって宅配の機会も増え、なおかつ単身の方は受け取る時間も少ないので、倍の6割入れたりとか。
竹内:なるほど、確かにそれは便利ですね。
渡部:あとは設備面で遊び心のある部屋も作っていて、例えばボルダリングルーム。本気でやるっていうよりはおしゃれな方なんですけど、グレーのボルダリングを壁一面に貼って、その上に6畳くらいのロフトがあるんですよ。そこを腰壁などで区切って寝るスペース×テレワークスペースになっていたり、4枚おしゃれな畳を敷いて和の空間を作ったり、そういうような変わった賃貸物件を作りたいなと思って進めました。
竹内:すごい、現在はそこに一番力を入れていて、他にも認可保育園、学習塾、就労支援も行ってらっしゃると。
渡部:はい、それは前々からやってまして、もともと立ち上げたのは学習塾なんですけど、学習塾自体は勉強を楽しくさせる場っていう定義付けの学習塾をやっていまして、一般的な「合格させるぞ」という方針はもちろん、それよりも勉強嫌いな子が世の中には多いので、そういう子たちがブレストで授業を受けると勉強が楽しくなるよう取り組んでいます。
竹内:楽しくなる、それはいいですね。
渡部:楽しくなるからドンドン勉強するようになって、そうすると自然に結果が出て、結果が出ると褒められるんでさらにやる気が出るみたいな、こういう回転をかけてあげるって言うのを目的にした学習塾ですね。
竹内:へぇ、好循環をかけて結果を出す。
渡部:なので、授業が遊びに近いんですよ。
竹内:どういう事をするんですか?
渡部:授業中にただ座って講義を聞くっていう感じではなく動くんです。
例えば、前回の復習をする際には「前回は鎌倉幕府やったよね、鎌倉幕府を開いた人は誰だっけ?」と、その子が源頼朝と答えればセーフなんですけど、そこで足利尊氏と間違えてしまったら立ってもらう。その繰り返しで、どんどん当てていくんですけど、全員立ってしまったらゲームオーバーでやり直し、このようにゲーム感覚にして楽しみながら授業をしています。
竹内:まさにゲーム感覚で面白いですね、普通の塾とはまたちょっと違った教え方ですね。
渡部:全然違いますね。
竹内:だからこんなに大手塾もたくさんある中で、14スクールを今展開されてますけども、ここまで広げられるのって何が魅力なんだろうなあと思ったんですけども、そういうところに魅力を感じて皆さん利用されてるんですね。
渡部:そうですね、多くの保護者の方の悩みが「うちの子勉強しなくて」、ということなんで。それがブレストに通うと勉強したくなっちゃうんですよね。
竹内:なるほど、「BRESTYLE」もそうですが、こういった学習塾のお取り組みもご自身で考えて始められたんですか?
渡部:はい、試行錯誤しながらですけど、何か楽しいことがしたくて。あとは保育事業も含めて多角化で展開をしていますが、日本って少子化だって言われてきてるじゃないですか。2022年は80万人を切るって報道ですよね。
竹内:そうですよね、どんどん少子化に拍車がかかってますね。
渡部:私の代なんかは今の倍くらいいたんですよね。どんどん減っている現状、何か手を打たないといけないんじゃないかなって思っていて。
竹内:確かにそうですよね。
渡部:竹内さんも子育てをされていますが、周りの方って子どもが欲しいとかってお話されてますか。
竹内:そうですね、もう1人子どもが欲しいって方もいれば、結婚をしていなくて子どもも産まないかもっていう友人もいますね。やはり働く中で、仕事を頑張りたいっていうのと育児の両立が難しいことも少子化に拍車がかかっているのかなと思いますね。
渡部:なるほど。国会でも岸田総理が色々と言ってくれて良い動きになっていますが、国がやれることってお金面だと思うんですよね。産めない事情がある方もいると思いますし、もちろん個人の方針の尊重も大切です。そんな中で着目すべきは、もっと子供が欲しいけど経済的に諦めているという層だと思うんです。そういう方には経済的支援をすごく強めても良いと思うんです。児童手当を1人目15000円、2人目30000円、3人目60000円のように倍々で増やしていくっていうのも良いですよね。これだと5人子供がいれば日本人の平均年収を超えてきます。
竹内:それだと働いているお母さん方も助かりますね。ベビーシッターさんの数にも限りがありますし。
渡部:あとはコロナの中でGo To トラベルやGoToイートをやりましたが、子どもに着目して同じことを続ければ良いと思うんですよね。子どもがいる人は旅費が安いです、外食行ったら安いですとか。そういうことをしていけばもっと子どもは増えると思うんですけどね。
竹内:国にとっても子どもは将来の大切な人材ですからね。
渡部:あとは各家庭が使えるお金も増やさないといけないですよね、消費税が上がって物価をあげてるので、相対的に使えるお金が減っていますよね。そこで困窮してしまって子どもが産めない環境になってしまう。それが少子化に拍車をかけてるんじゃないかなと思います。
竹内:ありがとうございます。少子化問題、本当に本格的に取り組んでいかなければいけないなと私も改めて感じました。最後に夢や今後の目標を教えてください。
渡部:基本的には夢・目標っていうのは立てないようにしてるんですね。
柳のような経営を目指していまして、その時に何が必要か、あとは例えば社員の中からこういうことやりたいと発信が出た時に、それを実現していく、そういう動きをしていきたいです。どうしても目標をボンと決めてしまうと、それを達成するために負荷がかかりますよね。そうすると人が潰れてしまうこともありますので。
竹内:その時々に合わせて、必要なことに挑戦されているんですね。
渡部:こちらで勝手に目標を立てて、こうなんだから無理矢理行くぞっていう方針ではありませんので。
竹内:面白いです、それでここまで展開できているんだから、そういう考え方もあるんだなってすごい勉強になりました。ありがとうございました!
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