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2022.11.03

10月28日(木)放送 株式会社private 代表取締役 佐野優子

株式会社private 代表取締役 佐野優子

1982年生まれ。
武蔵野美術大学を卒業後、城戸崎建築研究室に12年間在籍。
2017年、現在の株式会社privateを設立。


竹内:武蔵野美術大学を卒業して、美術大学から建築士さんになる方って多いんですか?

佐野:どうでしょうね、多いか少ないかって言ったらもしかしたら少数派かも知れないんですけれども。

竹内:理系なイメージなので、理系なところから建築士さんになる方の方がそうですよね。

佐野:そうですね、多分数としてはそっちの方が多いと思います。

竹内:なぜ建築家になろうと思われたんですか?

佐野:小さい頃から家だとかそういったものに興味はあったようで、子供の頃あんまり自分では覚えてないんですけれども、お家をつくる人になりたいって言ってたみたいなんですね。小さい頃、夏休みだとかゴールデンウイークとか、そういった時に祖父の別荘に滞在してることが多かったんですけども、その時に周りの家を見たりとか、新しい家ができたら見に行ったりとか、そういったことがかなり好きで。

竹内:え~、私はそういうのは無かったから…。

佐野:後はマンションのチラシとかがたくさん入ってくると思うんですけど、それを取っといてって一個一個見て、もし自分がここに住んだらとかって、空想を膨らませるのが結構好きでした。

竹内:図面というか。

佐野:間取り図。チラシの間取り図を見て、空想するのが好きでした。

竹内:小さい頃から好きで、その頃から建築士になりたいなって思いをずっと持っていたんですか?

佐野:そこまで具体的には思ってなかったんですけれども、高校で進路を決める時に、美術大学に行きたいと思ったんです。美術大学に行きたいと思ったというよりは、美大受験予備校に行ってみて、そこが凄く面白かったんですよね。自分の通ってた高校ともかなりギャップがありましたし、みんな個性的な考えをしていてそれを認められるというか、凄くその感じが新鮮で。

竹内:美術大学の塾みたいなのがあるんですね。どういうことを勉強するんですか?

佐野:デッサンとか、一般的に立体構成、紙とか画用紙とかで、立体物を作ったりとかそういったものプラス、あと英語、国語、数学。

竹内:私も別に上手くないですけど、好きではあるので。アートというか、楽しそうですよね。

佐野:そうですね。

竹内:その後なんですけども、城戸崎建築研究室に12年間在籍された後、ご自身の会社を立ち上げられていますけれども、これはどうして独立しようと思ったんですか?

佐野:そうですね、私は設計事務所に勤めていても将来は独立して自分の作品を世に出したいっていうようなそういう強い思いがあったわけではないんです。城戸崎さんの考え方に賛同してましたし、城戸崎建築研究室の中にやりたいこともあったので、そこを卒業して独立したいっていうわけではなかったんですよね。ただ、出産後は自分でプロジェクトを回していったり、ちょっとやりがいのある仕事が中々し辛くなってきたというのがあってですね。

竹内:そうですよね~。会社に勤めてると、どの会社でもなかなか難しくなってきますよね。

佐野:よくあることだと思うんですけれども、やっぱりちょっとそこで仕事に対するやり甲斐っていうのが少し無くなってしまったっていうのもあって。そんなに凄いプロジェクトができなくても、小さい仕事でもいいから自分でやっていきたいという思いが強くなって、それで自分で始めることになったという経緯があります。

竹内:今はどのような建物を建てているんですか?

佐野:もう直ぐ竣工するのは、都内のコンクリートの三階建ての住宅なんですけれども、あと他に今進んでいるのは、別荘案件が何件かと、あと飲食店、戸建ての飲食店をやらせていただいてます。

竹内:じゃあ、結構同時に色んなもの物件を今やってらっしゃってるんですね。

佐野:少しずつ時期がずれているのでやっていけてるんですけれども、これが全く同じ時期に何件もとなるとそれはちょっと辛いことになりますし。

竹内:お一人ですしね。

佐野:後は、ビジネスパートナーという形で一緒にやっている方もいます。

竹内:最後に今後の夢、目標を教えてください。

佐野:そうですね、建築を作る時に、お施主様と設計者と施工者のその三者が一体となって同じ方向を向いているとやっぱり良い建築が生まれると思っています。なのでデザインだけが良くても、住む人や使う人が居心地が悪ければ、その建築はやっぱり生きてこないですし、また私がどんなに図面を描いたとしても、実際に手を動かして作り上げるのは多くの職人さんでありますし、施工の方々になってくるんですよね。なので、その作り手の思いっていうのもやっぱり建築には含まれているなと常々思っています。

竹内:う~ん。

佐野:大学の頃に建築学科の学生っていうのは、実際の作品を作れないなといつも思っていまして、やっぱり模型だとか図面だとかっていうのが作品になってしまうんですよね。

竹内:そうですよね。

佐野:それに比べて油絵とか彫刻とかそういった学科の学生さんたちはまさに実物の作品を作れるんですよね。なので建築って一人では何もできないんだなっていうのを、その頃から感じておりまして実際もそうなんですよね。

竹内:はい。

佐野:非常に多くの人が携わって一つのものを作り上げていくので、やはりそのプロセスは大切にしたいという風に思っています。立場が違えば考え方も違うのでぶつかり合うことも多いんですけど、一つ一つ意見交換して問題解決をして質の高い空間を作っていきたいなという思いがあります。

竹内:ええ。

佐野:後はそうですね、同じ敷地っていうのは二つとしてないので、必ずその立地に適した形状や計画があるはずだと思っております。お施主様と一緒にそうやって夢を膨らませながら計画するのは一番楽しいことですし、完成した時だけでなく、その後も喜んで使っていただけると知った時が一番嬉しいなと思います。

竹内:ありがとうございます。すごい丁寧なめちゃくちゃきれいな字でアンケートを書いてくださっていて、凄く丁寧な方なんだなって思いました。

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