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7/12の2本目は、このところ暑い日が続いていますが、そんな季節にピッタリ!一線を超えた禁断の“儀式体験”ホラー
『ブリング・ハー・バック』

全編を覆う不穏なホラー描写と、誰もが向き合う「死」をめぐるエモーショナルな人間ドラマが見事に融合。「ホラーは苦手だけど、これは大丈夫」という方もいらっしゃるかもしれません。

父親を亡くした17歳のアンディと目が不自由な妹パイパーは、郊外に住む優しい里親ローラのもとで暮らすことになります。すでにこの家には、もうひとりの里子オリバーという言葉を話さない少年が住んでいました。
新しい生活に慣れるにつれ、アンディは、ローラのパイパーへの異様までの愛情や、オリバーの不気味な存在感に不安を募らせていきます。
そして、ある日を境にこの家で起こる不穏な出来事、家の周りに点在する謎の円のモチーフ、ローラが夜な夜な見ているビデオテープに映された儀式、オリバーの奇行…それらすべての謎がひとつに繋がった時、隠されていたローラの“恐るべき願い”が明らかになります。

監督は、オーストラリア出身の双子の兄弟ダニー&マイケル・フィリッポウ。登録者数694万人を誇るYouTuberです。
長編デビュー作“憑依体験”ホラー『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』が、2023年サンダンス映画祭で評判となり、アメリカの気鋭の映画会社A24が北米配給権を獲得。A24のホラー映画で歴代最高収益を上げました。

不気味な里親ローラ役は、『シェイプ・オブ・ウォーター』『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のサリー・ホーキンス。優しい母親の顔の裏にとんでもない狂気を抱えている快演!彼女にしかできない役です。
兄アンディには、今注目の若手俳優ビリー・バラット。自分のトラウマと戦いつつ、妹のパイパーも守らなければならない、さらにローラには…という大変な役どころで、気づいたら心の中で旗を振って全力で応援していました。
パイパーは、俳優デビューとなったソラ・ウォン。彼女は、生まれつき視覚障害があり、パイパーの繊細な心の内を瑞々しく体現。これからが期待できる新星です。

この作品、ホラーはホラーなのですが、怖さや不気味さだけでなく、共感できる部分も多かったです。「ある死」をどう捉えどう乗り越えるのか、誰もが避けては通れない問題に正面から取り組んでいます。
物語が進むうちに明らかになる真実に戦慄を覚えますが、素敵なシーンがいくつもありました。その中でも、サリー・ホーキンスならではの美しく切ないラストシーンが忘れられません。
そして、観ている私たちを自在に翻弄するかのような音の演出が見事でした。

『ブリング・ハー・バック』
7⽉10⽇(⾦)より新宿ピカデリーほか全国公開
公式サイト:映画『ブリング・ハー・バック』公式サイト
監督︓ダニー・フィリッポウ&マイケル・フィリッポウ
脚本︓ダニー・フィリッポウ、ビル・ハインツマン
出演︓ビリー・バラット、ソラ・ウォン、サリー・ホーキンス、ジョナ・レン・フィリップス ほか
2025|オーストラリア|104分|英語・ロシア語|5.1ch|英題︓BRING HER BACK|字幕翻訳︓佐藤恵⼦ | R15
配給︓ハピネットファントム・スタジオ
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