「聞くだけで元気になる情報」をお届けする”ぐっさんの健やかDAYS”
第31回目のテーマは…「がん治療における、チーム医療」
今回は、関東中央病院 外科医長の小河晃士先生に、
「がん治療における、チーム医療」についてお話を伺いました。
▼チーム医療とは
病院では、1人の患者さんの治療に多くのメディカルスタッフが関わっていますが、
お互いの専門性を尊重して、1つのチームを結成して、
患者さんによりよい医療を提供する取り組みを『チーム医療』といいます。
必ずしも医師がリーダーであるわけではなく、
例えば、交通事故、心臓病、肥満症、『がん』など、病気の種類によらず、
『チーム医療』は今多くの病院で取り組まれています。
▼医師への相談
病院に行ったら「医師に相談する」と思っている方が多いと思いますが、
病院には、医師以外にも、薬剤師、看護師、
病態によっては栄養士やソーシャルワーカーなど、
実は患者さんを中心として、関わる方は医師以外にもたくさんいるのです。
▼ソーシャルワーカーとは
病気になると、患者本人やご家族は精神的にも経済的にも不安になります。
治療の相談は医師などに相談するかと思いますが、
退院した後の療養先や、リハビリ施設、入院中の仕事のことなど、
患者さんの病態に合わせて、みんなで相談しながらフォローしているのが
『ソーシャルワーカー』です。
▼がん治療におけるチーム医療
『がん』は継続的に治療をしていく病気なので、とても費用がかかります。
場合によっては、抗がん剤投与や放射線治療など、
多種多様な治療方針があるので、医療費の助成制度や治療中の就労支援などに関しても
サポートしています。
近年『がん薬物療法』の進歩により、治療内容が高度化してきているとともに、
患者さんの医療ニーズも多様化しています。
医師、看護師、薬剤師などの多職種がそれぞれのパートで専門性を発揮し、
一部オーバーラップしながら医療にかかわる必要性が生じてきているのです。
『チーム医療』の中には、医療関係者の方はもちろん、
患者さん本人とそのご家族も含まれています。
今は2人に1人が『がん』になるといわれ、
さらにがん患者の3人に1人は20歳~65歳の就労世代といわれています。
患者さん本人と、サポートするご家族、
さらには職場の上司や同僚などの理解も必要です。
みながチームの一員となり、治療や療養生活について患者の希望を聞きながら、
一緒に考えていくことが大切なのです。
1つの意見だけ聞いて諦めていた患者さんにも、
いろいろな方に相談することで光が差すかもしれません。
不安を打ち明けることで、ふっと心が軽くなることもあるのです。
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