古美術永澤 presents ミッツ・ザ・コレクション

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2023.10.15

2023年10月15日放送『日本だけで大ヒットした洋楽曲-90年代編』

音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、

毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を

ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第90回目のテーマは『日本だけで大ヒットした洋楽曲-90年代編』。

「Big in JAPAN」と聞いて、皆さんはどんな歌手やグループを思い浮かべますか?

ディスコ全盛期に一世を風靡した

アラベスクやマイケル・フォーチュナティなんかは、その典型かもしれません。

ほかにも、ベンチャーズやベイシティローラーズ、初期のクイーンなども、

特に日本での人気が突出していたバンドとして有名です。

そのような「局地的ヒット曲」というのは、古くから世界中に数多く存在します。

今回は、そんな「日本だけで大ヒットした洋楽曲-90年代編と題しお送りしました。

 

まず1曲目は、Billie HughesWelcome to the edge-届かぬ想い」。

91年にフジテレビで放送されたドラマ「もう誰も愛さない」の主題歌として、

50万枚以上のセールスを記録。

主演の吉田栄作さんの映像とともに記憶している人たちも多いかもしれません。

 ビリー・ヒューズは、主に作曲家として活動をしていたアーティストで、

フィル・コリンズやベット・ミドラーなどの作品にも、

ソングライターとしてクレジットされています。

 この「届かぬ想い」は、まず1990年に

WINKのシングルのB面曲として提供されたのが最初です。

翌年、自身で歌ったセルフカバーバージョンが、

「もう誰も愛さない」の主題歌となり、

その年の「洋楽シングル売り上げ1位」という記録的ヒットとなりました。

 

2曲目は、BASIAで「Drunk On Love」。

90年代の洋楽シーンにおいて忘れられないのが、

BASIAというポーランド出身の女性歌手です。

 イギリスではほぼヒットはなく、アメリカでもトップ20に入ったアルバムが1枚。

しかし、なぜか日本の洋楽市場では突出した人気を誇っていました。

 当時、流行の最先端とされていた「渋谷系カルチャー」の

延長線上に位置づけたのも人気の要因だったと思われます。

今回お聴き頂いたのは、94年リリースのアルバム「The Sweetest Illusion」から。

FMラジオを付ければいつも流れていた曲です。

 

3曲目は、Lisette Melendezで「Goody Goody」。

こちらも94年に日本だけで大ヒットした楽曲です。

今で言うところの「バズる」の走りではないでしょうか。

 この翌年には、Scatman John(こちらは世界的なヒット)が一世を風靡するなど、

邦楽・洋楽にかかわらず、90年代前半というのは、

とにかく音楽市場が空前の盛り上がりを見せていた、

そんな時代だったと言えるでしょう。

 

4曲目は、QUEENで「Born To Love You」。

今まで数々のCMやドラマの主題歌として起用されてきたこの曲ですが、

もともとは、1985年にフレディー・マーキュリーがソロとしてリリースした作品でした。

 当時から特に日本での人気が高く、フレディーが亡くなった後、

クイーンのメンバーによってリメイクされたバージョンが、

90年代以降「クイーンの代表曲」のひとつとして定着しました。

しかし、あくまでこれも日本だけでの現象です。

 今回は、フレディーの「ソロバージョン」と、

クイーンの「リメイクバージョン」を繋げたオリジナルミックスでお送りしました。

 

お別れの曲は、Celine Dion feat. 葉加瀬太郎で「To Love You More」でした。

これはフジテレビで1995年に放送されたドラマ「恋人よ」の

主題歌として書き下ろされた楽曲で、

今でこそ欧米でもお馴染みの曲となりましたが、

最初は紛れもなく「日本の市場」だけに向けて作られ、

そして日本だけで大ヒットをした楽曲です。

 すでに欧米では、ホイットニー・ヒューストン、

マライア・キャリーと並ぶ「3大ディーバ」のひとりだったセリーヌですが、

この曲のヒットによって日本での人気も不動のものに。

 ちなみにこの曲以降、日本では洋楽シングルのミリオンセラーは出ていません。

番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、

mco@1242.com までお寄せください。

お葉書は、

〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。

次回の放送は、2023年10月22日(日)17:30〜です。

どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!

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パーソナリティ
  • ミッツ・マングローブ
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    ミッツ・マングローブ

    ドラァグ・クィーン・歌手・タレント。総じて「女装家」。
    1975年 4月10日 神奈川県横浜市生まれ
    10代中盤ををロンドンで過ごす。 慶應義塾大学法学部を卒業後、 英国ウエス卜ミンスター大学に入学。商業音楽全般を学ぶ。帰国後2000年ドラァグ・クイーンとして東京でデビュー。以降、各地のクラブを中心に様々な活動やイベントの主催をする傍ら、05年に星屑スキャットを結成。07年スナック「来夢来人」にて丸の内初の女装ママに。
    09年頃からテレビでも活躍。
    2011年「若いってすばらしい」で歌手デビュー。2012年3人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2018年星屑スキャット1stアルバム「化粧室」をリリース。野外フェスティバルへの出演含め精力的に活動中。
    2019年星屑スキャット初の全国ツアー「あ々喉仏」開催。
    2021年4月中野サンプラザを含む星屑スキャット全国ツアー「色、色々」開催。