道の駅プレゼンツ 大石久和のラジオ国土学入門

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2020.08.31

第41回のテーマは「後藤新平による帝都復興と巨大地震への備え」

今週も、新保アナウンサーのピンチヒッターとして、私・東島衣里が務めます。9月1日は「防災の日」。1923年のこの日、関東大震災が発生しました。その復興に尽力した後藤新平について、大石さんが熱くお話しします。

東島 関東大震災からもうすぐ100年になるんですね。

「日本の自然災害の中で、最も多くの死者・行方不明者を出したのが関東大震災で、死者・行方不明者10万人以上、住宅の全潰11万戸、家屋の焼失21万戸以上という甚大な被害が発生しました。この大災害からの復興が、今日の東京の骨格を形成することとなるのですが、ここで我々が思い出さなければならないのは後藤新平という東京市長の存在です」(大石)

東島 後藤新平は、もともとどんな人物なんですか?

「彼はもともとお医者さんで、ドイツに留学して博士号を取った秀才です。彼の日本に対する最初の貢献は、日清戦争後、疫病(コレラ)が蔓延していた中国大陸からの23万人の帰還兵に対して、急遽、施設を設けて大検疫を行ったことです。これにより、国内でのコレラの蔓延を防ぎました」(大石)

東島 東京市長になられて、どんな貢献を?

「関東大震災の2年ほど前、彼は「東京改造ビジョン」を発表し、街路、下水、港湾、公園、学校等のインフラ整備に関する8億円の計画を立てました。当時の東京市の年間予算が1億数千万円でしたから、後に“後藤の大風呂敷”と呼ばれることになります。

 さらに、1923年の関東大震災後、彼は内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案しました。欧米の最新の都市計画が適用された計画でしたが、国会で予算審議になると、特に地方議員から、東京ばかりに予算を集中していると批判が出て、彼の計画は少しずつ小さくなってしまいました。しかし、この時の計画こそが、大震災後の帝都復興事業のもとになります。我々がいま利用している道路でいうと、靖国通り、内堀通り、昭和通りなどは、この時の遺産です。公園では、隅田公園、錦糸公園を整備、横浜の山下公園は瓦礫の埋め立てでできています。学校の鉄筋コンクリート化もこの時からです」(大石)

東島 今の東京に、後藤新平の業績が多く残っているわけですね。

「南海トラフ地震や東京直下地震が近づいている今、後藤新平が何をやったのか、我々は何をしなければならないのか、それを考えなければいけないと思います。1950年、首都圏に住むのは総人口の15%ほどでしたが、現在は30%。地震国でありながら、こんな危険な国は他にありません。それなのに一極集中是正のための具体策が何も行われてはいません。地方には、美しい水、きれいな空気、緑豊かな山があるのに・・・。コンクリートの塊の東京で暮らすのはもうやめにしませんか、と新型コロナがそれを呼びかけているのではないか、と、私は前向きに捉えたいですね」(大石)

東島 新型コロナ後の新しい生き方を考えるべきなんですね!

「今回の新型コロナ対策においても、コロナ増税をやるべきだ、という経済学者がいます。東日本大震災でもデフレ時に起きた災害なのに増税を提言する経済学者がいました。とんでもないことです。この関東大震災は日本が受けた最大の災害ですが増税などしていません。当時の大正時代の人間の方が、今の日本人よりも立派だったことを、ぜひ、頭に残していただきたいと思います」(大石)

今回は、後藤新平の偉大な業績を知り、あらためて、これからの日本のことを考えなければいけないと、大石さんのお話を伺って気づきました。詳しくは、上記の「聴き逃しサービス」をクリックして、ぜひ、番組をお聞きください!

*「駅長さん登場!」*

岩手県花巻市の道の駅「はなまき西南」安藤功一 駅長

岩手県内34か所目の道の駅として8月7日にオープンした「はなまき西南」は、館内が産直コーナー、惣菜コーナー、焼肉店、休憩所の4つのコーナーに分かれています。地元で採れた新鮮な野菜や果物の他に、お土産品も充実していて、地域の人たちと観光客の交流の場として期待される道の駅です。

Q. 道の駅の愛称が決まったそうですね?

「愛称が『賢治と光太郎の郷(さと)』と決定しました。近くに宮沢賢治記念館、高村光太郎記念館がありますので、それにちなんで、この愛称を付けさせていただきました」

Q. こちらの道の駅には、焼肉店があるんですか?

「地元の『味楽苑』という焼肉店が出店し、名物の笹間ホルモン(味噌味)や冷麺が好評です」

Q. こちらの道の駅は、県道沿いにあるそうですね。

「岩手県の県道13号線、盛岡市と北上市をつなぐ第二国道みたいな道路です。花巻温泉とも近く、県道沿いにはコンビニが少ないので、当道の駅は、トラックドライバーに喜んでいただいています」

Q. こちらの道の駅は、防災的な機能はいかがですか?

「自家発電機、8トンの貯水槽、段ボールベッド、屋内テント、飲料水などを備蓄しています」

Q. スタートしたばかりの道の駅ですが、これから、どのようにしていきたいとお考えですか?

「この地域は、スーパーやコンビニがないので、地元のお年寄りを対象に、配食サービスを道の駅オープンと共に立ち上げました。こちらは、地域の女性25人でつくる加工グループ『ミレットキッチン花( フラワー)』が作ったお弁当の宅配と、見守りも兼ねて、惣菜も販売しています。道路利用者の方はもちろんですが、地域との連携も固めてながら、利用される方の喜んでいただける施設にしていきたいと思っています」

道の駅「はなまき西南」
所在地:岩手県花巻市轟木7地割203番地
電話:0198-29-5522
道の駅はなまき西南ホームページ
営業時間・休業日等の詳しい情報はホームページでご確認ください。 

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パーソナリティ
  • 大石久和(おおいし ひさかず )
    大石久和(おおいし ひさかず )
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    大石久和(おおいし ひさかず )

    1945年岡山県生まれ。京都大学大学院工学研究科修士課程修了後、70年に建設省(現国土交通省)に入省。道路局長などを歴任、道の駅の制度化などに尽力し、2004 年退官。その後、全日本建設技術協会会長、土木学会会長、日本道路協会会長等を歴任。また早稲田大学大学院(客員教授)、東京大学大学院(特任教授)、京都大学大学院(特命教授)としても教鞭を振う。専攻は国土学。 国土に働きかけるインフラ整備とその恩恵の体系、社会資本整備の哲学である「国土学」を提唱。著書に「『危機感のない日本』の危機」(海竜社)、「国土と日本人 災害大国の生き方」(中公新書)、「国土が日本人の謎を解く」(産経新聞出版)、「国土学 国民国家の現象学」(北樹出版)、「国土学事始め」(毎日新聞社刊)などがある。趣味は家庭菜園。

アシスタント
  • 新保 友映(しんぼ ともえ)
    新保 友映(しんぼ ともえ)
    新保 友映(しんぼ ともえ)

    新保 友映(しんぼ ともえ)

    1980年山口県生まれ。青山学院大学法学部卒業後、2003年ニッポン放送にアナウンサーとして入社。プロ野球情報番組などを務め、野球の取材や知識が深い。女性アナウンサーでは35年ぶりとなる「オールナイトニッポン」のパーソナリティをはじめ、音楽番組「三宅裕司サンデーハッピーパラダイス」、バラエティ番組「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」など数々のレギュラー番組に出演し、萩本欽一さんや志村けんさんの番組アシスタントも務める。また報道番組「高嶋ひでたけのあさラジ!」では、ニュースや芸能情報も担当。2018年ニッポン放送退社。現在は、スポーツイベント、トークショーの司会、各種表彰式・授賞式、記者会見、試写会等の司会も務める他、ベースボール専門サイトFull-countでプロ野球のコラムも執筆している。