番組アシスタントの新保友映です!
先日、75回目の「終戦記念日」を迎えましたが、終戦直後から日本人は復興のために大変な苦労を重ねてきました。さらに大きな自然災害が日本列島を何度も襲ったというお話を、大石さんにしていただきます。
新保 終戦後に日本列島を襲った自然災害とは?
「アメリカの空襲によって、日本のほとんどの都市が焦土と化したわけですが、終戦直後の時期は、大変な台風や地震が発生した災害集中期でもありました。1945(昭和20)年9月に枕崎台風(死者・行方不明者3,700人)。その2年後、カスリーン台風(死者・行方不明者1,930人)、その翌年、アイオン台風(死傷者840人)、1949 年8月にはジュディス台風(死者・行方不明者 180 人)とキティ台風(死者・行方不明者160人)、1950年9月「ジェーン台風」(死者・行方不明者540人)。地震では、太平洋戦争を前後して、東南海地震、三河地震、南海地震、福井地震が起きています」(大石)
新保 戦後復興は大変な苦労があったわけですね。
「この時代の日本人の復興への情熱と努力があったからこそ、我々はいま日本の国土の姿を手に入れているわけです。私たちは、この時代の人たちよりも、はるかに豊かな暮らしを得ていますが、次の世代の人たちのために、安全な河川づくりや、交通の円滑化といったような道づくりを、ちゃんとやっていますか? と言いたいですね」(大石)
新保 私たちは、今の暮らしに安住していてはいけないんですね。
「戦後の歴史を振り返ると、「阪神淡路大震災」以前に、1000人以上の死者を出した災害は、1959年(昭和34年)の「伊勢湾台風」でしたから、ちょうど高度経済成長期の30年間は大規模自然災害の空白期であったと言えます。これは、日本にとって実に幸運なことでした。
最近、水害や洪水の被害が相次いだり、小さな地震が多発したりしています。そのうち、東海地震や南海地震、そして東京直下地震が起こるのではないかと言われています。東日本大震災から10年ほどが経ったこの時期、次の備えをしないといけない。それが今だと思います」(大石)
来月9月1日は「防災の日」。いつ起こるか分からない自然災害に、しっかり備えないといけないと思いました。詳しくは、上記の「聴き逃しサービス」をクリックして、ぜひ、番組をお聞きください!
*「駅長さん登場!」*
岩手県陸前高田市の道の駅「高田松原」熊谷正文 駅長
2011年3月の東日本大震災で被災した「道の駅高田松原」が、新しく生まれ変わって、去年9月オープンしました。新たに「重点道の駅」に選定され、震災の犠牲者への追悼と鎮魂、復興への強い意志を国内外に示すことを目的として整備されました。
Q.新しい道の駅は、どんな場所にあるんですか?
「こちらは、高田松原津波復興祈念公園の中にあります。海に向かって左側の建物は24時間利用可能なトイレなどの休憩施設、そして岩手県が運営する東日本大震災津波伝承館がありまして、右側の建物に道の駅『高田松原』があります」
Q.〝奇跡の一本松〟の近くにあるんですね。
「大震災前には、約2キロの砂浜と7万本の松林が続く高田松原が観光名所でした。津波によって、一本の松をのぞきすべてが流されました。この奇跡の一本松まで300mという海のそばに新しい道の駅が建設されました」
Q.海が近いと、どんな海の幸が食べられますか?
「四季折々の海産物が獲れて、夏は何と言っても生のウニがオススメですが、残念ながらシーズンが終了しました。道の駅には二つの食堂がありますので、新鮮な魚がいっぱいの『海鮮丼』や、地元で獲れたイクラ、カキ、メカブが乗った『高田丼』が人気ですので、食べに来て欲しいですね」
Q.津波伝承館では、どんな施設でしょうか?
「あの大津波の悲しみを二度と繰り返さないために、三陸沿岸を襲った地震、津波の歴史や事実を知っていただき、そこからの教訓を学ぶ施設となっています。津波のメカニズムや、3.11の映像を見ることができるシアターもありますので、ぜひ足を運んでいただきたいと思います」
Q.これから道の駅「高田松原」をどのようにしていきたいですか?
「三陸沿岸道ができて、岩手県の沿岸南部に位置している陸前高田は、玄関口・ゲートウェイという位置付けだと思っています。観光の拠点として、地域の魅力を発信していきたいと思っています。大震災後に完成した高さ12.5mの防潮堤からぜひ海を見て、我々は海と共に生きているということを実感していただきたいと思っています」
道の駅「高田松原」
所在地:岩手県陸前高田市気仙町字土手影180番地
電話:0192-22-8411
道の駅高田松原ホームページ
営業時間・休業日等の詳しい情報はホームページでご確認ください。
2021.03.22
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