道の駅プレゼンツ 大石久和のラジオ国土学入門

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2019.11.10

第4回のテーマは「首都圏の大地震の対策は整っているのか」

番組アシスタントの新保友映です!

番組にメールが届くようになりました。オープニングでご紹介していきたいと思いますので、番組へのご意見・ご感想、あなたのお住まいの地域についての疑問など、どんなことでも結構です。こちらまでメールをお寄せください。

kokudogaku@1242.com

新保 今回は、私たちの暮らしの中で切っても切れない災害『大地震』について伺いますが、大石さん、日本は世界の中でも特殊な国土なんでしょうね。

「日本の国土は世界の面積の0.2%ほど。こんな小さな国土に、世界で発生する大地震の20%が起きています。というのも日本にはプレートが4つもせめぎ合っています。ヨーロッパにはプレートの境目がありません。我々は地震との付き合いを宿命として受け入れざるをえません」(大石)

新保 大地震の対策は整っていますか?

「経済の中心地である東京や関東でいつ大地震が起こるか分からないのに、その準備が整っているとは言いがたい。最大の問題は、いまだに人や会社が集中し、東京が肥大化していることです。大地震に対して何も対策を考えていないと言わざるを得ません」(大石)

新保 世界の大都市と比べるとどうなんですか?

「例えば、フランスの首都パリは、総人口の15%です。関東圏はその2倍30%です。大地震の可能性があるのに、人々や会社が、東京や関東に集中していることは、見過ごされています」(大石)

新保 大地震による経済の被害は大きいのでは?

「このまま対策をせずに大地震が起きると、施設の被害だけでも170兆円。そうなると道路が止まり、港が止まり、結果、経済が止まります。経済損失が累積され、20年間で1,240兆円の損失が出ます。施設の被害を合わせると1,410兆円。これでは日本の繁栄は存続できません」(大石)

新保 どうするべきでしょうか。

「日本は経済の論理ばかり考えて、経済の中心を東京に集中してきました。そこで、東京に置いておかなくてもいい機能を地方に置くようにすべきです。いまからでも遅くないと私は思っています」(大石)

新保 大石さんが「大地震への対策」について、熱く語っています。詳しくは、上記の「聴き逃しサービス」をクリックして、ぜひ、番組をお聞きください!

*コラム「神様は一度のすべてのことを教えてくれない」*

大石さんが2枚の写真を用意しました。

1枚は「阪神高速道路の橋脚」。もう1枚は「パリのシャルルドゴール空港のアクセス道路」。2つの写真を見比べると、阪神高速道路は太くてがっしり。シャルルドゴール空港はほっそりしてスレンダー。まるで相撲取りとファッションモデルのようです。フランスのドゴール空港があるパリ周辺は耐震設計をする必要がないから、こんなにもスレンダーで、建設費も抑えられます。阪神淡路大震災の時、横倒しになった橋脚は、「きのこ型」(1本の橋脚)でした。橋脚には「門型」もありますが、地域住民の希望もあって「きのこ型」になったわけです。まさか、あんな大地震が発生するとは誰も思っていなかったからです。神様は一度にすべてのことを教えてくれません。神様は手の内を少しずつ、少しずつ教えてくれます。災害のたびに、我々はいろんなことを学び、その知識を後世に伝えるとともに、インフラを整備して残していかなければならないのです。

*「駅長さん登場!」*

道の駅 庭園の郷 保内 加藤はと子駅長

Q.最大の特徴はなんですか?

駅長 「道の駅 庭園の郷 保内」は、植木・園芸・造園のまち三条市保内地区にある季節の移り変わりを楽しめるガーデニング公園です。自慢は3万平米の広い敷地。庭園に植えている600種類の木々や草花はすべて売り物です。造園業のプロの職人がいて、庭づくりの相談も受けています。またペットの入場もOKで散歩に来られる人もとても多いんですよ。

Q.特に去年は大雪だったそうですね?

駅長 積雪が1mを超えて、列車が立ち往生するほどでした。国道では車が移動できなくなっていました。非常時の際、トイレ、携帯の充電、さらに一晩過ごせることなど、ドライバーさんに知っていただくように、道の駅の役割を広く広報していこうと思いました。また「女性駅長の会」を準備中で、女性視点でも道の駅を充実していきたいと思っています。

道の駅 庭園の郷 保内
所在地:新潟県三条市下保内4035 番地
TEL:0256-38-7276
営業時間:庭園生活館:午前9時~午後6時
庭園体験館:午前9時~午後9時
休館日:12月31日~1月2日
駐車場:大型車/10台 普通車/183台 身障者用/4台
身障者用設備:トイレ/2箇所 オストメイト/1箇所 車椅子貸出/3台
乳児用施設:ベビーベッド/有1箇所
アクセス:北陸自動車道[三条燕IC]から国道289号線を南東へ3km、国道403号線を左折後6km(約20分)
https://honai-gardens.com

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パーソナリティ
  • 大石久和(おおいし ひさかず )
    大石久和(おおいし ひさかず )
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    大石久和(おおいし ひさかず )

    1945年岡山県生まれ。京都大学大学院工学研究科修士課程修了後、70年に建設省(現国土交通省)に入省。道路局長などを歴任、道の駅の制度化などに尽力し、2004 年退官。その後、全日本建設技術協会会長、土木学会会長、日本道路協会会長等を歴任。また早稲田大学大学院(客員教授)、東京大学大学院(特任教授)、京都大学大学院(特命教授)としても教鞭を振う。専攻は国土学。 国土に働きかけるインフラ整備とその恩恵の体系、社会資本整備の哲学である「国土学」を提唱。著書に「『危機感のない日本』の危機」(海竜社)、「国土と日本人 災害大国の生き方」(中公新書)、「国土が日本人の謎を解く」(産経新聞出版)、「国土学 国民国家の現象学」(北樹出版)、「国土学事始め」(毎日新聞社刊)などがある。趣味は家庭菜園。

アシスタント
  • 新保 友映(しんぼ ともえ)
    新保 友映(しんぼ ともえ)
    新保 友映(しんぼ ともえ)

    新保 友映(しんぼ ともえ)

    1980年山口県生まれ。青山学院大学法学部卒業後、2003年ニッポン放送にアナウンサーとして入社。プロ野球情報番組などを務め、野球の取材や知識が深い。女性アナウンサーでは35年ぶりとなる「オールナイトニッポン」のパーソナリティをはじめ、音楽番組「三宅裕司サンデーハッピーパラダイス」、バラエティ番組「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」など数々のレギュラー番組に出演し、萩本欽一さんや志村けんさんの番組アシスタントも務める。また報道番組「高嶋ひでたけのあさラジ!」では、ニュースや芸能情報も担当。2018年ニッポン放送退社。現在は、スポーツイベント、トークショーの司会、各種表彰式・授賞式、記者会見、試写会等の司会も務める他、ベースボール専門サイトFull-countでプロ野球のコラムも執筆している。