道の駅プレゼンツ 大石久和のラジオ国土学入門

2019.10.06

第1回のテーマは「いまなぜ国土学なのか」

番組アシスタントの新保友映です!

「国土学?」と聞いて、「なんだか難しそう…」と思っていませんか。第一回の放送を聴いていただくと、そんな心配はまったくないことをわかっていただけると思います。どのお話も興味深いことばかりで、何度も目からウロコが落ちました(笑)

新保 まずは国土学について!

「私たちは どんな暮らしをしていても国土に何らかの働きかけをすることで、暮らしが成り立っています。つまり国土に暮らしを支えられているわけです。その支えられている大きさは、我々がどのように、どの程度、国土に働きかけてきたかによって決まってくる。そういったことをきちっと考えてみませんか、というのが国土学です」(大石)

新保 そもそも日本人と国土のかかわりは?

「日本人が深く国土とかかわるようになったのは縄文時代からです。青森に三内丸山遺跡があって、ここで大きな発見があったんです!」(大石)

新保 どんな発見だったのか、興味深い話は、実際に番組を聞くことができますので、さらに詳しくお知りになりたい方は、上記の聴き逃しサービスをクリック!

新保 国土へのかかわりは、防災にもつながるようです。

「日本には多種多様な災害が存在し、日本のどこにいても、それが起こりうるという大変に厳しい国土に私たちは暮らしています。国土学は『国土に働きかけることによって災害の度合いをより小さくする、そしてより住みやすい環境をつくっていく』ということを提唱していく学問でもあります」(大石)

新保 日本に暮らしながら、あまり国土について気にしませんでした。大石さんは日本の地形のみならず、ヨーロッパや中国の地理にも詳しく、日本とヨーロッパの国土の違いなど、頭に浮かぶようにお話になられます。興味深い話が出てきます。

「日本は、国土全体を背骨のような脊梁(せきりょう)山脈が縦貫していることです。それも1,000m級から3,000m級までの山が国土全体を貫いています。こんな国土をあずかっている国はありません」(大石)

新保 「なぜ日本人は勤勉なのか?」それもこの国土に大きくかかわっていると大石さんは言います。国土学は、地理、気象、歴史、民俗、さらには政治、経済、国際などもかかわる学問だそうです。それから農業も国土学にかかわるという大石さんの趣味は家庭菜園。その広さは50坪! マイ耕運機も持っているとか。土を耕し、肥料をやり、種を蒔き、水を与えるという土への働きかけによって、野菜という恵みを土からいただく…、家庭菜園も立派な国土学だと、大石さんはおっしゃっています。なるほど!

*コラム「道の駅誕生秘話」*

そもそも「道の駅」は民間人のある出来事から生まれたそうです。運転中に、お腹の具合が悪くなり、近くにあった電車の駅のトイレに駆け込んだ。しばらく走るとまたお腹の具合が悪くなり、次の駅のトイレに! そこで思ったのが「電車の駅にはトイレがあるのに、なぜ道にはトイレがないんだ?」。その切実な声が発端になって、試験的に「道の駅」が始まり、いまでは日本全国に広がり、現在1,160駅になりましたが、最初は発端が「トイレに行きたい!」という切実な生理現象だったんですね。

*「駅長さん登場!」*

道の駅とみうら枇杷倶楽部 鈴木賢二駅長

千葉県初の「道の駅とみうら枇杷倶楽部」は、平成5年11月に産業・文化・情報の拠点としてオープン。特産の「枇杷(びわ)」と、たくさんの出会いのある「倶楽部」となる願いを込めて命名。平成12年には、全国道の駅グランプリで最優秀賞を受賞しました。

Q.千葉県を襲った台風15号の影響は?

駅長 シンボルのとんがり屋根は、台風で壊れて、骨組みだけが残っています。こういった災害のとき、道の駅は、非常電源等の設備があり、被災者を助ける役割がありますが、今回は私どもが被災してしまったため、後片付けや復旧作業に追われ、それができず残念に思っています。いまは営業を再開しましたので、皆様、ぜひお越しください。お待ちしております。

Q.耳寄り情報はありませんか?

駅長 枇杷倶楽部の河沿いの桜の花が咲き始めていますよ。輪数は少ないですが、桜色でかわいいです。台風の影響で、びっくりして咲いてしまった訳ではないと思いますが、あちらこちらで見かけるようです。南房総の観光情報もお知らせしていますので、ぜひ当駅のホームページでもご覧になってください。

道の駅とみやま枇杷倶楽部
千葉県南房総市富浦町青木123-1
Tel:0470-33-4611
営業時間:9:15~18:00
カフェレストランは、10;00~17:00(LO 16:30)
休館日:年中無休
http://www.biwakurabu.jp

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パーソナリティ
  • 大石久和(おおいし ひさかず )
    大石久和(おおいし ひさかず )
    大石久和(おおいし ひさかず )

    大石久和(おおいし ひさかず )

    1945年岡山県生まれ。京都大学大学院工学研究科修士課程修了後、70年に建設省(現国土交通省)に入省。道路局長などを歴任、道の駅の制度化などに尽力し、2004 年退官。その後、全日本建設技術協会会長、土木学会会長、日本道路協会会長等を歴任。また早稲田大学大学院(客員教授)、東京大学大学院(特任教授)、京都大学大学院(特命教授)としても教鞭を振う。専攻は国土学。 国土に働きかけるインフラ整備とその恩恵の体系、社会資本整備の哲学である「国土学」を提唱。著書に「『危機感のない日本』の危機」(海竜社)、「国土と日本人 災害大国の生き方」(中公新書)、「国土が日本人の謎を解く」(産経新聞出版)、「国土学 国民国家の現象学」(北樹出版)、「国土学事始め」(毎日新聞社刊)などがある。趣味は家庭菜園。

アシスタント
  • 新保 友映(しんぼ ともえ)
    新保 友映(しんぼ ともえ)
    新保 友映(しんぼ ともえ)

    新保 友映(しんぼ ともえ)

    1980年山口県生まれ。青山学院大学法学部卒業後、2003年ニッポン放送にアナウンサーとして入社。プロ野球情報番組などを務め、野球の取材や知識が深い。女性アナウンサーでは35年ぶりとなる「オールナイトニッポン」のパーソナリティをはじめ、音楽番組「三宅裕司サンデーハッピーパラダイス」、バラエティ番組「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」など数々のレギュラー番組に出演し、萩本欽一さんや志村けんさんの番組アシスタントも務める。また報道番組「高嶋ひでたけのあさラジ!」では、ニュースや芸能情報も担当。2018年ニッポン放送退社。現在は、スポーツイベント、トークショーの司会、各種表彰式・授賞式、記者会見、試写会等の司会も務める他、ベースボール専門サイトFull-countでプロ野球のコラムも執筆している。