ニッポン放送の新番組「ラジオ情熱ラボ〜ビジネスの先に〜」

毎週木曜日の21時からお送りします。

パーソナリティは、花王株式会社 DX戦略推進センター ECビジネス推進部 生井秀一とアナウンサーの八木ひとみです！

スタートアップ企業や注目の新規事業、未来に向けて情熱を注ぐ人、企業を代表する方をゲストにお招きし、事業を起こす際の進め方、成功へのマインドセットなど、ビジネスの実用的なお話を伺います。

今回のテーマは「私の商売魂」！

祖父が創業したキングジムへの入社

八木：おじい様が会社を創業（昭和2年）されて、幼い頃から商売は身近だったのでしょうか？

宮本：私の祖父は、自称「偉大なる発明家」で少し変わった人で、幼い頃からいろいろと教わりましたね。

八木：大学進学をした辺りからご自身が将来は社長になると思っていらっしゃったのですね。プレッシャーはなかったのでしょうか。

宮本：プレッシャーを感じたのは会社に入ってからですね。社長になるのであれば、同期や先輩よりも優秀でなければ話にならない、と。
商品知識テストなどでも常に一番でなければならないと思っていたので、大学受験よりも勉強したのではないかと思いますね（笑）。

「Eプロジェクト」立ち上げの背景

八木：電子文具の「Eプロジェクト」を立ち上げた時は、会社の方々は驚かれたのではないですか？

宮本：そうですね、当時は個人がパソコンを持っている時代ではなく、みんなそういったものにアレルギーがありました。
ファイルがすごく売れていた時代に、「これからは電子文具だ」と言い出すのはなかなか大変でしたね。

生井：なぜ「Eプロジェクト」を立ち上げようと思ったんでしょうか？

宮本：コンサルタントの先生などは「これからはコンピューターの時代。ペーパーレスがやってくる」と言っていました。
しかし、現実はコピー機やファックスのおかげで、紙は増えていた時代で、みんな楽観的でいました。
当時、三十代だった私を含む若手社員は、必ずペーパーレスはやってくるのでこのままでは大変なことになる、先のことを考えなければいけない！と言い続けていました。
そういった一部の若手社員の声がきっかけで電子文具をやることになりましたね。

新しいことにチャレンジし続ける

生井：新しいことを始める際に、中堅社員からの反発などはあるのでしょうか。

宮本：1988年に発売した「テプラ」の時は、最初は長老の方々は大反対しました。
しかし、新しいものにチャレンジし、結果が良かったわけです。
実際はわれわれ若手が言っていたことが正しく、それによって会社が成長できたという実績があります。
「新しいものを受け入れよう」という体質がそこで生まれたんですね。
そして皆が新しいことにチャレンジしたいと思っています。

全く新しいジャンルの商品を作る際は、
１０個に１個当たれば、９個は損失になるが、１個のヒットで損失をカバーしお釣りがくるつもりでやっていこう、という理念は浸透しています。

生井：一般の会社においてチャレンジできる環境作りは難しいと思うのですが、社長以外に新しいチャレンジをしようと旗を振る人はいるのでしょうか。

宮本：みんなですね（笑）。
役員全員が出席する開発会議では「世の中にない新しいことをやろう」と言われるとみんなワクワクして、じゃあやろう！となりますね。

生井：素晴らしいですね！

次回も宮本彰さんにお話を引き続きお伺いします！

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