カレーやラーメンと並んで、“日本の国民食”と呼ばれている『焼肉』についてです。
■今週(9/16~9/20)のテーマ:『焼肉』
9/16(月) 『焼肉の文化』
“肉を焼いて食べる”という文化は、はるか大昔からあった・・と考えられています。
そんな中、焼肉が日本に伝わったのは、“江戸時代の後半から明治時代”といわれていますが、
当時は“牛肉を食べる文化”というのは、一般的ではなかったそうなんです。
明治時代になると西洋文化の影響を受け、 “肉を食べる”という文化が庶民の間にも広がっていきます。
それでも焼肉が広がったのは、昭和の戦後になってからだそうです。
戦後の食糧難の時代、牛や豚の肉は出回ることがなかったため、
“ヤミ市”で牛や豚などの内臓を焼いて食べさせるお店が登場しました。
これが“日本の焼肉のルーツ”といわれる『ホルモン焼き』です。
その後、ホルモンだけではなく、カルビやロースといった
赤身のお肉を取り入れていったことで、現在の『焼肉』になったそうなんです。
そして1946年(昭和21年)には“焼肉の元祖”と呼ばれている
東京の明月館(めいげつかん)さんと、大阪の食道園(しょくどうえん)さんが登場しました。
ちなみに食道園さんですが、“日本で初めてお肉の部位ごとに味付けをしたお店“で、
また煙の出ない『無煙ロースター』を世界で初めて導入したお店でもあるそうです。
【感想】
子どもの頃、見てたアニメなんですけど、『はじめ人間ギャートルズ』っていうのがあって、
そこでは“お肉のかたまりを焼いて食べているシーン”ってありましたよネ。
相当昔からお肉は食べられていたのでしょうが、
牛肉は私も子どもの頃は、食べる文化がまったくなくて、豚肉・鶏肉がメインでしたネ。
今では“焼肉”っていうと、みんなテンションが上がる、みんな大好きなお食事ですよネ。
9/17(火) 『焼肉の豆知識①』
“日本の焼肉のルーツ”といわれる『ホルモン焼き』ですが、ひとクチに“ホルモン”といっても、種類は豊富です。
例えば『コプチャン』。“牛の小腸”のことです。
プルプルとした脂身と、かみ応えのある食感が特徴です。
『マルチョウ』や『コプチャン』、『コテッチャン』などの呼び方もあります。
この『コプチャン』と並んで、“ホルモンの代表的な存在”が『シマチョウ』です。
“牛の大腸”のことで、『テッチャン』とも呼ばれています。
『コプチャン』よりも厚く、食感も固めですが、良質な脂がついています。
続いては、“牛の胃袋”です。
牛には4つの胃袋がありますが、第1の胃袋が『ミノ』です。
4つの中で最も大きくて肉厚で、歯ごたえがあります。
第2の胃袋が『ハチノス』です。
内側の壁の部分が“蜂の巣”のようになっていることから、こう呼ばれています。イタリア語では『トリッパ』です。
第3の胃袋が『センマイ』です。
ヒダが1000枚あるように見えることから、こう呼ばれています。
第4の胃袋が『ギアラ』です。
赤身があるので、『アカセンマイ』とも呼ばれています。
そして、ローカロリーで人気の『ハラミ』もホルモンの仲間だそうで、“横隔膜の一部”です。
同じく“横隔膜の一部”に、『サガリ』があります。
【感想】
私、ホルモンってなじみがなかったもので、なかなか名称が覚えられないんですネ。
今日、ひと通りやっと理解したんですけど、ハラミ大好きだったんですけど、ハラミもホルモンだったんですネ。
ローカロリーだし美味しいし、人気ありますよネ。
私にとってミノは、“いつ飲み込んだらイイのか分からない食べもの”の1つです。
9/18(水) 『焼肉の豆知識②』
お店で焼肉をいただく時、“スタートは『タン』から”という方、多いのではないでしょうか?
『タン』は“牛の舌”のことですが、この『タン』に塩とレモンを組み合わせた『タン塩』が誕生したのは、
1976年(昭和51年)といわれています。
東京・六本木に焼肉のお店『叙々苑』さんがオープンする際、“目玉商品”として考え出されたものだそうです。
創業者の方がお肉屋さんから“まかないとして、タンにお塩をかけて焼いたのを食べているけど、
絶対に美味しいから”と言われて、始めたのだそうです。
当時、東京では一部のお店で、“タレにつけて焼いたタン”を提供していたそうですが、
“塩焼き”はなかったそうなんです。
『叙々苑』さんは当初、お塩だけで味付けしていたそうですが、
これに“レモンだれ”を添えたことで、爆発的にヒットしたそうです。
『タン塩』に続いて、『カルビ』を注文される方、いらっしゃるかと思いますが、
『カルビ』は韓国語で“アバラ骨の肉”の意味で、一般的に『バラ肉』のことを指すそうです。
同じ『バラ肉』でも、肋骨周辺の後ろ寄り、骨と骨の間にある部位は、『ゲタカルビ(中落ち)』とも呼ぶそうです。
そしてバラ肉の中でも、腰の上の部分『ヒレ』に近い部位を『カイノミ』、
さらに“肩のバラ肉”の一部で、バラ肉の中でも“最上級の肉質”で“霜降りの部位”が『三角バラ』だそうです。
【感想】
初めて叙々苑に連れていってもらった時に、タン塩をいただいて、
“こんなサッパリとしたお肉があるんだ”と感動したものです。
その後のカルビで盛り上がるために、
最初はレモン塩でサッパリと・・・という構成になっているんですネ。
カルビってバラ肉だったんだぁ~。私、知らなかった(汗)それにしても焼肉の話は、元気になりますネ。
9/19(木) 『焼肉の豆知識③』
焼肉で『カルビ』と並んで人気なのが、『ロース』です。
“肩から腰にかけての部分のお肉”です。
ロースの中でも“最も大きな部位のひとつ”が『肩ロース』です。
脂肪が程良く分散していて、薄切りにすると、さらに旨味が増します。
この肩ロースの中でも、しっかりとサシが入っている部位が『ザブトン』です。
『ハネシタ』とも呼ばれるそうです。
“ロースの中心部分”が『リブロース』です。
“霜降り”になりやすい部位で、きめ細やかで柔らかい肉質です。
“腰の上の部分の肉”が『サーロイン』で、牛の最高級の部位です。
このサーロインの内側の部分が『ヒレ』です。
最も柔らかい肉質で、1頭からわずかしか取れないので“貴重な最高級肉”として扱われているそうです。
“もものお肉”もよく焼肉に使われますが、その中でも柔らかく、サーロインにつながる部位が『ランプ』です。
『もも肉』の中でも“お尻の先”にあって、希少な部位とされているのが『イチボ』です。
他にも、牛の肩甲骨から手首にかけての部位で、肩甲骨の内側にあるのが『ミスジ』です。
この部分に3本の筋が入っているため、“3つの筋=ミスジ”と呼ばれるようになったそうです。
【感想】
なるほどなるほど。
ロースかヒレかで悩む時ってありますけど、よ~く分かりました。
でも、『ザブトン』とか『ランプ』とか『イチボ』とか、どうやってその名前が付いたのか面白いですネ。
もはやどこのお肉も美味しくいただけるなんて、ありがたいことですよネ。
9/20(金) 『焼肉のタレ』
“焼肉”という食文化が浸透するようになると、
“ご家庭でも手軽に美味しく焼肉を・・・”という風潮が高まってきました。
そこで登場したのが、ご家庭用の『焼肉のタレ』です。
1956年(昭和31年)、北海道の『ベル食品』さんが
“日本で最初の市販用の焼肉のタレ”、『成吉思汗(ジンギスカン)たれ』を発売しました。
そして1968年には、エバラ食品工業さんが『焼肉のたれ』を発売しました。
このエバラ食品工業さんの『焼肉のたれ』ですが、最初の頃はお肉屋さんの店頭で販売されていたそうです。
するとお店に来たお客さんが、お肉と一緒に『焼肉のたれ』を買っていくようになったことで広まっていったそうです。
1979年には、食品の製造・販売の会社『モランボン』さんが
“生きている焼肉のたれ”、『生パックジャン』を発売しました。
その後も、1989年には現在の『日本食研ホールディングス』さんが、『晩餐館(ばんさんかん)焼肉のたれ』、
2002年には『キッコーマン』さんが、『焼肉のたれ「わが家は焼肉屋さん」』を発売しましたが、
いずれもおなじみの商品ばかりですネ。
【感想】
ちょうど私たち世代が成長する過程で、焼肉文化も盛り上がってきた感じがしますネ。
焼肉のタレ、画期的でした。
おウチで焼肉焼いてもらって美味しかったし、当時のコマーシャルもそれぞれユニークで、印象的でしたよネ。
さてさて今夜は皆さん、おウチで焼肉いかがでしょうか?
【今週の感想】
今週は『焼肉』がテーマでしたが、やっぱりお好きな方が多いみたいで、いろいろ反響をいただきました。
焼肉って不思議なもので、突然食べたくなりませんか?
特に“なんか疲れたなぁ・・・”っていう時、“ヨシッ!焼肉食べて復活だ!”と思うのは、
きっと私だけじゃないはずです。・・・多分。
今回、同じお肉でもこんなにいろいろな部位があることが分かって、全部食べてみたくなりました。
どれくらい違うんだろう・・・?気になります。
【お知らせ① 次週(9/23~)からのテーマ】
日本の伝統的な住まいには“和室”がありますが、その和室の床に敷かれているもの、『畳』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング ♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング ♪To Be / モントルー
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