毎週金曜日の21時20分からお送りしています「望月智之 イノベーターズ・クロス」

パーソナリティは、株式会社いつも 取締役副社長の望月智之とホリプロアナウンス部の高橋茉奈です！

様々な分野で活躍するプロフェッショナルな方々「イノベーター(革新者)」をゲストにお迎えして、実業家でプロのマーケターでもある望月が、「その分野の未来に向けたお話」を伺う番組です！

先週に引き続きのイノベーターゲストは早稲田大学大学院 早稲田大学ビジネススクール教授 入山章栄さんです！

「キングダム」を経営学の視点で語る

高橋：より深くマーケティングの視点からお話をお伺いしていきたいと思います。話は少し変わりますが、入山さんは、何かお仕事に通じる刺激を受けるものはありますか？

入山：僕が好きなのは、漫画です。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」という番組で、「入山章栄が選ぶビジネス漫画ベスト5」という企画を行ったこともあります。そこで、「キングダム」を一位に選出したのですが、あれはベンチャー企業経営者に相通じるものがありますよね。仲間を集めてのしあがり、世界を変えていくというのが、ベンチャー企業経営者の生き様そのもののように感じています。「キングダム」を経営学の視点で語るという、お仕事もいただくようになりました。

これからの時代で自分の市場価値をあげるには

望月：ビジネスパーソンがこれからの時代に、どのように自分の市場価値を上げていけば良いのでしょう。

入山：これからの変化の時代は、「メンバーシップ型」から「ジョブ型」雇用へ移行していくことは間違いないでしょう。その人自身の実力・スキルが重要視される形がジョブ型です。所属する場所より、自分ができることが重要になるわけです。さらに、これを加速させるのが、コロナ感染拡大下でリモートワーク化です。在宅になると、成果ベースでないと評価ができなくなります。会社の評価方法が成果ベースになるため、メンバーシップ型からジョブ型に変わっていくわけです。

望月：大手企業もジョブ型に切り替えていくというお話はよく聞きますね。

入山：ジョブ型になると自分の専門性を持たなければいけないと一見思いますよね。ですが僕は、これからの時代はそれも違うのかなと考えています。

これからの時代は、わけのわからない人の方が強い！といえます。僕の周りにもこの人の職業なんだっけ？と思うような方が成果を出していたり、イノベーションを起こしたりしています。つまりそれは、イントラパーソナル・ダイバーシティ（一人内多様性）と専門用語で言います。

個人の中に、離れた仕事の分野スキルを持っていると、その人の中で、知と知が掛け合わさり、イノベーションを起こすことができるということです。

2020年以降数年は大変革の時代

高橋：最後に、今後のお話もお伺いしたいと思います。ズバリ、今後2020年以降の市場経済、日本企業はどうなっていくでしょう。

入山：2020年以降数年は大変革の時代となるでしょう。

変化するときは一つを変えようとしても、残りの事象が噛み合っているので結局は変えることができないわけです。

例えば、「ダイバーシティ(多様性)」。ダイバーシティだけを進めても進みません。ダイバーシティを進めるのであれば、新卒一括採用、終身雇用制度を変えなければいけません。多様な人を採用するには、中途採用を取り入れなければならないし、評価制度を変えなければいけません。さらに言えば、働き方も多様にしなければいけない。全てを変えなければいけないことが大変であり、進まなかったわけです。

しかし、現在のコロナ感染拡大下では、全てを変えるチャンスがあります。

変えられない会社は変えられる会社に淘汰されていく。そういう時代に突入していくかと思います。

番組へのメッセージやご質問をお待ちしています！

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次回は、9月18日(金)21時20分からの放送予定です。お楽しみに！