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2025.04.25

お米ライターの柏木智帆さんに聞く、おいしいお米の炊き方、そしてお米の魅力。

米・食味鑑定士/ごはんソムリエ/お米ライター

柏木智帆さんが登場。

年間400種類以上のお米を食べるという柏木さんに

日本、そして世界のお米事情、

お米の世界の奥深さや魅力,

さらに、おいしいお米の炊き方も伺いました。

 

※ 下にスクロールしていただくと放送内容をご覧いただけます。

 

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ブログ「柏木智帆のお米ときどきなんちゃら」 コチラ

新著「知れば知るほどおもしろい お米のはなし: ルーツから歴史、抱える課題まで」

三笠書房 (知的生きかた文庫)  発売予定日:2025年05月15日

詳しくは、コチラ

 

 

お米は深い

最近は、おいしいお米とその栽培の関係を研究されている

研究者が集う学会にも所属させていただき、

論文発表とかを聞かせていただく。

すると、まだまだ知らないことがこんなにあるんだな

と思い、本当にお米の深さを感じている。

お米の細胞レベルでの研究、酵素の研究などを

されている方たちがたくさんいて、

味わいと栽培の関係や、炊飯とその味の関係など、

そのような世界を知るほどに、自分はまだまだだなと感じる。

その世界の入口にようやく立てたかな、というぐらいだと思う。

お米はまず育種と言って、その品種を作るところがあり、

それから、お米の栽培があり、そのあと、精米とか、ブレンドなどの

お米屋さんの技術があり、そして、そのあとに炊飯があり、

食べる時も、その品種により、炊き方により、

おむすびには何が合うなど・・・

お米は分野が幅広く、奥深さがある。

年間で400種類以上のお米を食べている。

1日に1品種の日もあれば、新米の季節で予選審査をする時は、

1日に8種類とか、一気に炊いて、食べ比べたりもする。

お米は、炊飯によっても味わいが変わってしまう

非常に繊細な食べ物。

 

 

お米の種類

オススメのお米のひとつが「ゆうだい21」。

宇都宮大学で生まれた品種で、最大の特徴は、

ご飯粒の周りのしっとりと、ねっとりした「おねば」という

お米のデンプンが溶けて出て膜状に固まったものが厚いこと。

ツヤツヤでみずみずしく、冷めてもそのしっとり感が続く

というのが特徴の品種。

先日、宇都宮大学で「ゆうだいサミット」というのが開かれ、

1都1府30県ぐらいから出品があったぐらい、

各地で「ゆうだい21」が作られている。

全国でおこなわれるお米のコンクールでは

軒並み受賞している圧倒的な実力派のお米。

また、「亀の尾」というお米もおすすめ。

日本酒に使われてるケースが多いが食べてもおいしいお米。

ご飯が美味しくなる炊き方としては、

まず、お米は密封して冷蔵庫で保管する。

お米は乾物ではなく、劣化してしまうという意味では

半生鮮食品と考えている。

精米からなるべく日が立たず、できれば2週間くらいで

食べきれるぐらいに少量ずつ購入するのがベスト。

キッチンスケールでしっかり測る。

そして、冷たい水を使うことが大事。

 

 

美味しいお米の炊き方

「お米は半生鮮食品、お米は割れ物」。

お米は、冷蔵庫で密封して保管。

キッチンスケールを使って計り、冷たいお水を使って洗う。

ガシャガシャと研がずに、ひたひたの水で、

さささっと、指先で回すぐらいで大丈夫。

水を2回ほど変えれば、きちんとヌカの汚れは落ちる。

お米が割れないように優しく混ぜるようにする。

それをザルにあげ、水を変え、たっぷりの水の中にザルごといれる。

水の量は最初1合で200グラムぐらいで始めて、

そこからお好みによって変えていくのがベスト。

水の量も大事。計った水につけ、密封して、

それを冷蔵庫に最低2時間、

できれば6時間以上は入れておきたい。

お米は、低温でじわじわと時間をかけて給水していった方が、

お米の隅々にまで水が入り、その水が熱伝導の役割を果たすことで

芯まで熱が入り、ふっくらと炊くことができる、

品種によってはもっと長く吸水した方がおいしいお米もある。

炊飯器で炊く場合は、給水が終わっているので、

すぐ熱が入る早炊きモードで炊くとよい。

炊き上がったら10分間そのまま蓋を開けずに蒸らして完成。

 

 

世界のお米事情

海外でジャポニカ米を作ってるところも多いが、

今は、日本産の米が海外で人気。

海外の日本産米専門店、「ザ・ライス・ファクトリー」や

「三代目 俵屋玄兵衛」は5年前に比べ、

売り上げが3倍に伸びているとのこと。

また、国内で約50店舗チェーンを展開している

おむすび屋さんの「おむすび権兵衛」は、

2013年にアメリカ、2017年にフランスに出店し、

当初より売り上げが5~6倍に伸びていると伺っている。

“おいしいお米”の基準は、その国の文化によって様々。

それでもやっぱり日本のお米とおむすびが海外でうけている

“お米は太る”って思ってらっしゃる方が今もいるので、

お米は太るのではなく、お米はヘルシーなんだということを

記事で発信したり、あとは食べ方の提案というのもしている。

また、海外に取材に行った時に、現地でお酒を飲みながら

お米を食べている人たちを見て、すごく素敵だなと思った。

そういう素敵な文化を日本でも作っていけたらと思う。

 

 

日本のお米のこれから

5月15日に新著「知れば知るほどおもしろい お米のはなし」(三笠書房)を発表

お米のルーツからお米の歴史、令和の米騒動まで、

お米が抱える課題などを網羅した本。

お米のいろんなことを知っていただくことによって、

お米の見方やお米の考え方が変わって、

お米の味わい方が変わるという本になったらいいなと思う。

個人的には、お米は子供たちにこそ食べてほしいと思っている。

学校給食のご飯給食っていうのもすごく大事だと思う。

子供の肥満も増えているので、

ご飯を中心としたヘルシーな和食というものを、

子供の頃から、食習慣としてつけていくことは、

非常に大事なことだと思っている。

世界では、「お米はヘルシー」、「お米を中心とした和食もヘルシー」

という見方がされているが、

日本では、お米が「ヘルシー」となっていない。

お米は、炭水化物だけではなく、いろいろな栄養、

食物繊維も、タンパク質も、ミネラルも鉄分も含まれている。

「お米はヘルシー」。

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