栃木県那須高原にある、あまたにチーズ工房の代表取締役社長
天谷聡さんが登場。
天谷さんが作られているフレッシュチーズについて、
そして、こだわりのチーズ作りや天谷さんが思うチーズ作りの面白さなど
フレッシュチーズの魅力を伺いました。
あまたにチーズ工房 コチラ
あまたにチーズ工房の始まり
フレッシュチーズを中心に様々なチーズをつくっている。
「澄白フレッシュチーズ」
搾りたての生乳を殺菌して乳酸菌をいれて、水切りヨーグルトのような
フランスでは料理に使うチーズ。
「リコッタチーズ」
モッツァレラチーズを作ったときにでるホエーを煮詰めて固めたもの。
牛乳を食べているようなチーズ。
自分の父が定年退職後始めた工房。
もともと父は醸造の仕事をしていたが、
唯一やっていなかったのがチーズだったので、趣味ではじめた。
父は始めるにあたって、北海道でフランスのチーズ技師の方が
研修会をやってくれたのでそこに習いにいった。
そこで研修技師の方がだしてくれたチーズを気に入って作り始めた。
栃木県は北海道について2位の生乳の生産量の地域。
しかし、チーズ屋さんがなかったということが
この地で工房を始めた理由のひとつ。自分のところが1軒目。
自分は東京にいて、最初は手伝いに来いということでいったが
お客さんが買いに来てくれて喜んでくれた。
そんなに喜んでくれるのであればやったほうがいいと自分も始めた。
自分たちが思っている以上にお客様の要望が大きかった。
あまたにチーズ工房のチーズ
「モッツァレラのたまり漬け」
モッツァレラをたまり醤油に一晩漬け込んだもの。
「さけるチーズのたまり漬け」
モッツァレラを細い棒状にしてカットしたものをたまり漬けにした。
みなさんいろいろなものにのせて食べている。
お酒のおつまみで考えるともう少し、
くせや塩気が強い方がいいかもしれないが、
いらっしゃる方にはお子様もいるので、
おじいちゃんからお孫さんまで全ての方においしく食べてもらいたいと
味は淡い感じになっている。
お客様からなるべく話をきくようにしている。
たまり漬けにするというアイディアは、
もともと父が漬物の会社と付き合いがあり、
浅漬けのように醸造酢をつかってチーズを漬けるということを
やってみたかったらしい。
たまり漬けのチーズは始めたころは自分のところぐらいだったが、
今は和の食材をつかう人が増えた。
チーズ作りの面白さ
フレッシュチーズは10日くらいの賞味期限を設けている。
リコッタチーズは6日。
乳酸菌も生きていて、風味も日を追うごとに変化していく。
作った状態のものを召し上がってほしいと思うと賞味期限は短くなる。
「リコッタチーズ」は1日でできる。
自宅でもできる。低温殺菌の牛乳を買ってきて、鍋に入れて
80度くらいまであげて、お酢などの酸味を加えると固まってくる。
浮いてきた固まりがリコッタチーズ。
イタリアではフレッシュチーズを作る人も多い。
繊細な作業?
乳酸菌の働きによって固まるので、温度や、
放牧をしているので、季節でミルクの成分も違っているので
乳酸菌の働き方が冬場と夏場は違うので、
微調整しながらつくっている。
子牛は飲んだ母牛の乳を固める酵素が胃にあり、
固めてから消化吸収して栄養にする。
その胃の中でやっていることをチーズ作りはやっていると思うと面白い。
愛されるあまたにチーズ工房のチーズ
仕込み方の違いでいうと、フロマージュブランと言われるタイプと
モッツァレラチーズの2種類を作っている。
どれも熟成させるものではなくフレッシュチーズ。
工房は山の上にあり、お客様は探してきてくれて、
わざわざ来てよかったとか
前回たべて美味しかったという声をきくのがうれしい。
地元の人は、ふもとの店で扱っているところで買ってくれている。
牧場がいっぱいあるので、地元の名産になってほしいし、
ならなければいけないと思う。
お客様から要望もあり、飲食店も地元のチーズを欲しがるので
作ろうという人も増えた。
地元の方に愛されるチーズから全国の人に愛されるチーズへ。
スーパーなど市販であまり売られていないチーズなので、
冷蔵庫のおいていただいていろいろな料理に使っていただけると嬉しい。
チーズを作る上で心がけていること。
那須の自然や牧場の風景から生まれた生乳から作っているので、
自分がその味じゃないものを出してはいけないと思っている。
ミルクの味が感じられるようにしたいということをいつも心がけている。
原動力はお客様からことば。
道路からちょっと上がったところに工房がある。
缶にいれた牛乳を手で運び上げているので、
お客様がそれをみて声をかけてくれる。
逆に手で運ぶのがやめられなくなった。
今後の夢
新しい商品の開発としては、
お客様の要望でブルーチーズに取り組みたい。
今後、お客様の要望の高かったものは、やってみたいと思っている。
なかなか自分のイメージ通りにならない。
青カビを使うので、青カビ用の部屋をつくったが
そこから進んでいなかったので、これから進めていこうと思っている。
ピリッとしたブルーチーズが好きな人もいるが、
那須の生乳で作ったときにどっちの味にあるのか楽しみ。
将来的につづけてくれたらいいという思いで
数年に1回若い人もいれている。
3代目は、息子が今年食品の高校にいったので、
そっちの方向にいくかもしれない。楽しみ。
自分もチーズ屋になる前は、食品会社だったので。
街の豆腐屋さんのように、街のチーズ屋さんというように
もっと身近な存在にチーズをしたい。
高級品ではなく、日常的に買って使ってくださるような
チーズとお客さんの関係ができればいいと思っている。
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