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2022.12.23

歌舞伎俳優の坂東彌十郎さんが語る「鎌倉殿の13人」時政役起用に至るエピソード。

歌舞伎俳優の坂東彌十郎さんが登場。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に北条時政役として出演され、

2022年話題の人の一人。

大河ドラマ出演時のエピソードや、

歌舞伎俳優になったきっかけ、

市川猿翁さんや中村勘三郎さんとのエピソード

さらにはプライベートの山歩きの話など伺いました。

 

 

公式サイト コチラ

オフィシャル ブログ コチラ

 

「歌舞伎座新開場十周年 壽 初春大歌舞伎」

■2023年1月2日(月・休)~27日(金) @歌舞伎座

■第一部/午前11時~ 第二部/午後2時15分~ 第三部/午後5時45分~

■10日(火)と19日(木)は休演。6日(金)の第一部は貸切

■彌十郎さんは、第二部の『人間万事金世中 強欲勢左衛門始末』で

辺見勢左衛門役をつとめられます。

 

 

大河ドラマ初出演 

北条時政という人物は、ダークサイドにいる人間ではなく、

本当は、家族思いで国のことを思っているという人物として演じた。

 

家族からは、北条時政役の演技を「普段と同じ」と言われた。

三谷さんとはそれまではあまりご一緒したことがなかったのに、

自分を知っているかのように書いていただいた。

 

この時政役へのオファーは、海外公演が終わった時期で

自身の年齢を60歳を過ぎて、

これからなんでも挑戦しようと思っていたタイミングだったので

引き受けさせていただいた。

 

 

 

歌舞伎の世界へ

父・坂東好太郎の仕事の関係で

幼い頃、京都・太秦で過ごしていた。

その後、父が歌舞伎に復帰するということで、小学校に入る時、東京にもどった。

歌舞伎に触れるうち歌舞伎俳優になりたいと思ったが、

体が大きかったので、子役としては舞台にでられなかった。

17歳の初舞台までは、歌舞伎俳優としての活動はしていなかった。

 

歌舞伎をやることは、

父からは「食べていけないかもしれない、大変だぞ。やめた方がいい」

といわれたが、どんなに苦労してもやりたいと決意。

 

市川猿翁さんの演出助手をさせてもらい、勉強させていただいた。

その後、25歳のとき、猿翁さんのところで勉強したいと父に相談したところ、

父が直接猿翁さんに電話して頼んでくれた。

それから半年後、父が亡くなり、猿翁さんは「遺言だと思って預かる」といって、

15年間自分を預かってくださった。

 

 

猿翁さんとの海外公演とスイス

猿翁さんは80年代2年に1回は、海外公演をされていて、

自分も連れて行ってもらった。

現地のカーテンコールやスタンディングオベーションに、

涙が出てくるほど感動した。

 

猿翁さんは山が好きで、

オペラの演出をヨーロッパでやった際、助手でついていくと、

休みの日に山に連れて行ってくれた。

猿翁さんは展望台で、ずっと腕を組み、じっと景色をみていた。

そのとき、「私たちは人さまに感動してもらう仕事だから

人の10倍も100倍も感動してやっと人に感動を与えられる。

感動しなさい。自分の感性をみがきなさい。」と言われた。

 

それからプライベートでは、

スイスが好きで好んで旅行に行くようになり、

これまで21回出かけている。

スイスでは毎日たくさん歩くので体の調子がよくなる。

体脂肪率17~8%になって帰ってくる。

 

 

中村勘三郎さんとの海外公演

勘三郎さんには、子供の頃から可愛がっていただいて、

ことあるごとに一緒に芝居しようと言ってくださっていたので、

ありがたくご一緒させていただいた。

 

勘三郎さんの海外公演へも参加させていただいた。

ニューヨーク公演の平成中村座はいい経験となった。

 

勘三郎さんは有言実行の方で

生き方がとても好きだった。

 

私は、プライベートではだらしないほうで、オフのときは時間にルーズ。

生活習慣でかかさないことは毎日1杯のビール。ワインも好き。

たくさん感動しなさいという猿翁さんからの教えを言い訳に

一生懸命おいしいものを食べ、おいしいワインを飲んでいる。

 

 

これからの夢

2023年1月2日から

「歌舞伎座新開場十周年 壽 初春大歌舞伎」

第二部の『人間万事金世中 強欲勢左衛門始末』で

辺見勢左衛門役を勤める。

この演目は強欲な人を扱った喜劇。

正月の歌舞伎座で大役をやらせていただき、とてもありがたい。

 

将来はヨーロッパに歌舞伎スタイルの劇場を作りたい。

歌舞伎の公演をするにも回り舞台や花道の演出ができないので、

「こうやると歌舞伎は面白い」というのを見てもらいたい。

また、そこでヨーロッパの演劇をやれば、違う演出ができる。

ユーロ歌舞伎というのができるのではないか。

海外で評判になれば、

日本で観たことがない人も観てみようと思うのでは。

そのほか、プライベートで年に1回スイスにいくのを復活させたい。

あとは、いただいた仕事をきちんとこなせるように励みたい。

 

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