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2022.12.09

村上佳菜子さんが今語る、オリンピックの潜む魔物

プロフィギュアスケーターでタレントの村上佳菜子さんが登場。

選手としてオリンピックを目指していた頃のエピソードや

現在のプロスケーターとしての活動、

さらにプライベートのお話,愛してやまない宮古島の旅など

村上さんの知られざる一面を伺いました。

Twitter コチラ

instagram コチラ

 

選手生活からプロになってからの変化 

3歳からずっとスケートをやってきた。

現役時代は、練習が仕事だった。

どれだけ練習に100%の状態で臨めるかという生活だった。

今は仕事をしながら、練習もしなくてはいけないので、

技術の維持をするのが大変。

現役時代は5~6時間氷の上にのり、トレーニングとダンスを習うという

起きている時間はほぼ体を動かす、スケート第1の生活をしていた。

リンクの貸し切りは現役の選手が優先なので、

今はリンクでの練習はとれても1時間。

ここに今までやってきた分をつめてやることが難しい。

しかし、今のほうか自由で楽しい。

現役時代は毎日泣きながら練習していた。

踊るのが大好きだった。

スケートのために、いろいろなジャンルのダンスを習った。

コンテポラリー、バレエ、ジャズ、ヒップホップ、タップ、器械体操も習った。

試合ではプレッシャーというより、

何十時間、何百時間も練習していたものを

3分や4分で終わってしまう1回で

全てを出し切れるかという緊張感が強かった。

引退してから全日本選手権を観客席でみたときに

皆から言われていた「この中でひとりで滑るってすごい」

ということを改めて感じた

 

フィギュアスケートとの出会い、選手の道へ      

6歳上の姉がスケートを始め、

その頃はまだ自分は生まれたばかりだった。

記憶にはないが、自分が初めて氷の上にのったのは3歳の頃。

名古屋はスケート王国。

スケートリンクがいろいろな場所にあり、スケートが身近だった。

最初の頃はスケートが嫌いだった。

なぜこんなにやらされているのだろう、

なぜ怒られるのだろうと思っていた。

「よし、頑張ろう」と思ったのは小学校3年生で、

初めて海外に派遣されたとき。そこからスイッチが入った。

そして、中学校2年生のとき、

自分がテレビでみていたグランプリシリーズにでるのかと思い、

そこから本格的にこの道でともう1個のスイッチが入った。

フィギュアスケートの魅力は、

芸術とスポーツが融合しているところだと思う。

ファンの方も、スポーツとして楽しんでくれている方、

芸術として表現力を楽しんでくれている方、

衣装やメイクやヘアに興味をもっている方など様々で、

これはいろいろなスポーツの中でフィギュアスケートならではだと思う。

 

オリンピックと競技生活引退     

2017年に引退。

コーチからはオリンピックが終わったシーズンに

選手生活を終えた方がいいと言われたが、

自分の中では不完全燃焼、まだできるという思いがあり、

コーチにもう少し続けさせて欲しいとお願いした。

ソチオリンピックが決まるまでが本当に苦しく、大変だったので、

次のオリンピックまでにはやめるということだけは決めていた。

毎年最後だと思ってシーズンを過ごしていた。

ひとつひとつが特別で、これまでより時間がゆっくりに感じた。

「オリンピックには魔物がいる」といわれる。

オリンピックは、普段フィギュアスケートを見ない方も見に来てくれるので

応援スタイルが違った。

通常はコールされると歓声があがり、

ポーズをとる前にシーンとして音楽が鳴り始める。

しかし、オリンピックではいろいろな楽器が鳴り、国の名前で応援される。

初めて国を背負ってでているという感覚になった。

このプレッシャーに勝てるかが魔物に勝てるかだと、

オリンピックにでてみて感じた。

曲が始まる前のポーズをとっている間、手も足も震えた。

早く音楽がはじまって欲しかった。あの待っている時間が本当に嫌いだった。

 

大好きな宮古島 

引退を決意したあと、浅田真央さんと宮古島に旅行した。

初めてスケート靴を持たずに旅行しようと決め、

1週間ほど思う存分遊んだ。とても楽しかった。

それ以来、宮古島は自分をリセットする場になっていて、

最近は2か月に1度くらいは行っている。

ひとりでいろいろなところにいったり、景色をみたり、

ダイビングや釣りをしたりしている。

旅はノープランがだめ。スケジュールを決めたいタイプ。

ひとりで“旅のしおり”のようなものを作ってしまう。

1分1秒を無駄にしたくない。

宮古島で大好きなスポットは東平安名崎。

自然豊かで崖があり、

上にのぼって海をみると、海の中の石がみえてとてもすてき。

宮古島に行った際には、いつもそこで朝日を浴びながらヨガをやる。

いいエネルギーがはいってくる。

選手の時はどこにいても何をしていてもスケートが頭の中にあった。

ジュニアとき、マドリッドにグランプリシリーズで行った際、

生のフラメンコを見て感激し、

次のシーズンはフラメンコを使ったプログラムにした。

その振付も初めての試みで、いろいろこだわって作ったプログラムで

自分の歴代のプログラムの中でも大好きなプログラム。

ここまで本格的にフラメンコを振付したという人はあまりいなかったと思う。

 

 

これからの目標 

表現力を昔から勉強している。

舞台で見る芝居が大好きで自分も舞台にでてみたい、お芝居をしたい。

しかし、滑れるまでは滑り続けたいという思いもある。

テレビにもでたりと、やりたいことがたくさんあり、

自分ができる範囲でやっていきたい。

振付もすこしづつ始めている。

引退してすぐ、荒川静香さんに声をかけていただき、2曲振付した。

「ジェラシー」というタンゴの曲を振付、

荒川さんの演技が終わった瞬間、

みんながスタンディングオベーションしてくれた。

人生で初めて、人の演技が

スタンディングオべ―ションされているのをみて嬉しかった。

自分がやりたいことはこれだと感じ、そこから、振付をするようになった。

憧れは羽生結弦さんなどの振り付けをしているシェイリーン・ボーン。

彼女のようになりたいと思い勉強中。

2023年1月6日から3日間アイスショー『ICE EXPLOSION 2023』に出演。

アイスショーはなんでもあり。

引きづるような衣装もOK、観客席から出てきてもOK。

エンタテイメントを感じてもらえると思う。

アイスショーはいろいろなことをさせてもらえるので楽しい。

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