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2022.08.05

平塚市博物館天文担当学芸員の藤井大地さんに聞く夏の空に輝く星座、この夏注目の天体現象

平塚市博物館天文担当学芸員の藤井大地さんが登場。

博物館でのプラネタリウム解説、

手作りのたくさんのカメラでおこなっている流星などの天体観測の話、

さらに藤井さんが撮影に成功した珍しい発光現象や

夏の空に輝く星座、この夏注目の天体現象についても伺いました。

 

平塚市博物館 HP コチラ

↑(落雷と同時に発生する発光現象「スプライト」) ↑

ペルセウス座流星群の火球 ↑

月面衝突閃光(月に隕石が落ちた瞬間)↑

 

習志野隕石の火球 ↑

 

平塚市博物館 HP コチラ

 

学芸員として伝えたいこと

平塚市博物館でプラネタリウムの生解説をしたり、

独自で流星の研究などもしている。

生解説は自分が見た星空をそのまま伝えるには一番いいと思う。

そして、新しい天文現象や天文の最新情報を話すには、

生解説が一番対応しやすい。

もともとロケットが好きだった。

中学の時に明るく、沢山流れるしし座流星群に出会い、

大学院で天文学を普及する勉強をして、今、学芸員に。

見上げればそこに宇宙があるということを伝えたい。

どうしても図鑑の美しい画像や、探査機などに注目がいってしまうが、

自分たちにも見られる世界がある。

科学者がおこなう天文学はあるが、

私たち自身も科学を楽しむことができる、

空を見上げることによって、私たち自身が科学者になって、

空の面白いところを見い出していくことができる、

市民科学によってわかるサイエンスがある、

プロひとりでは解明できないが、いろいろな人の協力でわかることがある。

 

 

「火球」とは?

様々な天文現象を観測している。

自宅や実家、博物館に定点カメラをおいて観測。

使用しているカメラは、台所用のタッパーを使った手作りカメラ。

1個数千円でできる。これを何十台もおいて観測している。

2020年に「火球」の撮影に成功。

「火球」とは、流れ星の中で明るいもの。

100km真上に流れた時にマイナス4等星より明るい流星を「火球」という。

いろいろな角度で撮影することで、流星の落下の予測ができる。

また逆に太陽系のどこから来たのか、流れ星の故郷がわかる。

2020年に撮影した火球は習志野で発見された。

この隕石は特別展で展示された。

今は、写真をとって3Dモデルにおこして、博物館のホームページで公開している。

流星群の時にたくさんの流れ星が流れる。

ふたご座流星群などでは一晩に数百個、1000個近くみられることもある。

流れ星は、宇宙から降ってきたちりや小石が地球とぶつかってできる。

そのちりや小石は彗星や小惑星からやってくる。

彗星は箒星(ほうきぼし)と言われるが宇宙を掃除するのではなく、

石をばらまくので逆に汚してしまう。

何回も太陽をまわりながら石が積み重なり、砂粒が川になる。

その川と地球がぶつかることで流星群がおきる。

流星にはまだまだ不思議なこと、解明できていないことがたくさんある。

そのような現象を狙って観測している。

 

 

「スプライト」とペルセウス座流星群について 

発光現象「スプライト」とは発達した雷雲で発生。

雷は地面に落ちる。

この時に同時に雷雲から宇宙に向かって赤い光が一瞬放たれる。

それが「スプライト」。

なぜ起こるのはまだよくわかっていない。

冬の北陸の空に雷雲が発生しているときに、関東から北の低い空に多く見られる。

満月くらいの明るさがあるので、見ることができた人もいる。

夏の夜空では「ペルセウス座流星群」がおすすめ。

3大流星群のひとつ。

今年は8月12日金曜の夜10時頃から明け方にかけて

よくみることができる。

今年は月が満月に近く、空が明るいが、

明るい流れ星、火球もよく流れる流星群のため、見ることができるものも多い。

南の空に見える月を背にして北の空を仰ぎ見る。

まんべんなく、全体を見るのがコツ。

 

 

宇宙の神秘

私たちが見ている星の光はこの瞬間放たれているのではなく、

ずっと昔に放たれて、ようやく地球にたどり着いている。

星を見ることは昔を見ることであり、宇宙の神秘を感じることができる。

遠くを見れば見るほど、宇宙の誕生したころの姿が見えてくる。

そうすると、どうして今宇宙があるのか、

どうして今地球に生命がこんなに豊かにあるのかということも紐解くことができる。

星の神秘、宇宙の神秘を伝えることで星をみるきっかけにしてほしい。

星と星を線でつないで星座をつくって補助線を描くように、

プラネタリウムの解説も、星を見る補助線となり、きっかけになってほしい。

ぜひ自分の目で本物の星を見てほしい。

「火球」も映像で撮った姿はきれいではない、

生で見ると宝石が砕け散っていくように美しく光るのがわかる。

人間の目はカメラよりも優れていて、目でしかわからないことがある。

星空も自分の目で見ることを大切にしてほしい。

たくさん流れ星を撮れば撮るほど、奇妙なものもでてくる。

宇宙に戻る流れ星など、謎の現象をとらえていきたい。

夏の代表的な星座は。「夏の大三角形」で有名な

こと座とわし座とはくちょう座が頭の上にみえている。

南の空にはさそり座が見え、アンタレスという真っ赤な星が輝いている。

星座の見つけ方としては、まず明るい星を頼りにみていくことが大事。

そこから暗い星を少しずつ見つけていくと見つけにくい星座も探しやすくなってくる。

惑星や月など都会でも楽しめる星はたくさんある。

普段から空を見上げると、何か気が付くことがあるかもしれない。

 

 

天体観測の意義・役割

知識がない状態でも見えてる星の美しさを単純に楽しむだけでも面白い。

きっと学ぶことがある。

月の近くに惑星がランデブーすることがある

特に金星と細い月が並ぶようすは、

数ある月と惑星の接近の中でもとても美しい。

「月面衝突閃光」という現象も観測している。

月は大気がないので、石がぶつかるとクレーターができる。

クレーターができる瞬間に光る。これを「衝突閃光」という。

観測することによって、宇宙飛行士が月面で活動する際、

石が降ってくるリスクはどのくらいあるのかということがわかったりする。

また、地球で観られる流星は明るい火球を探すには視野が少し狭く、

月の地面を利用すると、非常に広いので、

観測器としてどのくらい大きな石が宇宙にあるのかということを

ぶつかることによって調べることができる。

流れ星の観測はビーチコーミングのようなものだと思っている。

海岸に流れ着く漂着物をみて遠い外国に思いをはせるのと同じように

宇宙の渚で光る流星群を見ることで、

砂粒の遠いふるさとを知ることもでき、また、太陽系の歴史を知ることもできる。

身近な現象によって、太陽系を見渡すことができる。

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