洋楽・邦楽を問わず無数のヒット曲を世に送り出してきた
音楽出版ビジネスのパイオニア、
株式会社フジパシフィックミュージック
代表取締役会長の朝妻一郎さんが登場
音楽出版ビジネスとは何か
音楽出版業界の黎明期から今、
そしてヒット曲の発掘の背景など伺いました。


音楽業界に入ったきっかけ
音楽出版業界に入った頃は、著作権というものが
まだ一般的でなかったため、見よう見まねで勉強した。
選曲の仕事をはじめたのは高校生の時。
ニッポン放送でアルバイトをしていて、ディスクジョッキーで
プロデューサーの高崎一郎氏から、アシスタントで
電話リクエストの選曲や、ケン田島氏や、三木鮎郎氏の
番組の選曲構成の仕事をもらった。
そして、英語が詳しいということで、解説の仕事をもらい、
評論家の仕事が始まった。
ニッポン放送の『魅惑のリズム』という番組の友の会の会員になったことが
高崎氏との出会い。
2月に著書『高鳴る心の歌 ヒット曲の伴走者として』を
アルテスパブリッシングから出版。
音楽出版ビジネスとはどういうものか、
どのようにヒット曲を生み出していったかなどが書かれている。
音楽出版ビジネスは今はある程度確立されているため、
初期の出来事を多くの人が知らない。
音楽出版社へ入社
「オールナイトニッポン」が始まる時、当時チーフプロデューサーだった
高崎一郎氏からの依頼でテーマ曲を探した。
ぜひ自分のところの権利を持っている曲をあてたいと探したが
なかなか見つからなかった。
ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスの、
食べ物のタイトルがついた曲ばかりを集めたアルバムの中の
「あめんぼうとバラ」を聴いて、これだ!と思い、
高崎氏に聴いてもらったところ、悪くないが他に何かないのか?と言われ、
そのアルバムの曲を聴いていったところ
「Bitter Sweet Samba」を聞いてこの曲がテーマ曲にピッタリだと言われ、
オールナイトニッポンのテーマ曲が決まった。
そして、その高崎氏から音楽出版社にスカウトされたとき、
音楽出版社がどういうことをするのかをわかっていなかった。
そこで音楽出版がどのようなビジネスなのか勉強するために
『THIS BUSINESS OF MUSIC』という本の音楽出版のセクションを読んだ。
それで、ヒット曲を探せばいいんだと自分なりに納得し、
それなら自分でもできると思い、会社に入ることを決意した。
もともと音楽が大好きで、
ラジオとジュークボックスから新しい音楽の情報を得ていた。
ラジオ局が音楽出版ビジネスに進出した背景
1966年フジパシフィックミュージックの前進である
パシフィック音楽出版に入社
ニッポン放送の石田達郎氏はTV放送が開始され、
ラジオという媒体が滅びるかもしれない。
しかし、滅びるにしてもニッポン放送は順番としては
最後になると言っていた。
カーラジオがアメリカで流行っている時代、
ラジオの代わりにカセットテープで音楽をきくことが流行り始めた。
ラジオリスナーである自分たちのユーザーが
ラジオではなく音楽をききだした。
そこで、音楽愛好者をラジオリスナーにすべく、
ポニーというテープの会社を作った(後のポニーキャニオン)
当時、レコードを放送でかけた場合は出所を放送で明示すれば
使用料を払わなくていいという法律があった。
しかし、法律が変わり、著作権使用料を払わなければならなくなった。
そこで、著作権使用料に関しての受け皿となる出版社を作ったほうがいいと
ニッポン放送の石田達郎氏が考え、
パシフィック音楽出版が立ち上がった。
ヒットする音楽、作家の発掘
著書『高鳴る心の歌 ヒット曲の伴走者として』(アルテスパブリッシング)には
これまで自分が手掛けた楽曲や、出逢った才能に関するエピソードも
掲載されている。
秋元康氏とは、当時ニッポン放送のプロデューサーだった亀渕昭信氏から
秋元康氏が作詞家として才能があるから会ってほしいといわれたのが出会い。
詞をみせてもらったところ、
言葉の使い方、シチュエーションの構成の仕方がすごく、
才能があるので一緒に仕事をしようと言った。
「帰ってきたヨッパライ」は、音楽評論家の木崎義二氏から
関西で今人気と聞かせてもらったところ、とても面白かったので、
レコードの権利をとりに大阪に行った。
「千の風になって」はもともと新井満氏が自分の友人が亡くなった際、
追悼のためにつくられた。
詞はアメリカで昔から伝わるものを新井氏が訳し、
曲をつけ、歌い、レコードをつくり、友人に配った。
それが評判になり、新聞にそのエピソードが載った。
音をきいたところ、素直なメロディ、言葉がささってくるもので、
絶対これはスタンダードなる、ぜひ契約させてほしいと申し出た。
聴いてほしいといわれ、聞いても、
これは面白いと思う曲は10%あるかないか。
その判断は、今まで聞いた曲の数が大きな要素になっていると思う、
これからの音楽出版ビジネス
最近の若いアーティストは、YouTubeやTikTokなどで
自分でつくってきたもの自分ですぐ発表できてしまう。
音楽出版社もレコード会社もなくていいと思う人も多い。
しかしそうではない。
我々が一緒に仕事をすることで曲の命をもっと長くできる、
ヒットのサイズを大きくできる、一緒に組んだ方がいい。
著書『高鳴る心の歌 ヒット曲の伴走者として』(アルテスパブリッシング)には
このような思いがこめられている。
音楽出版というのは、作家と著作権の契約をして、その契約した楽曲が
1円でも多く使用料を稼ぐように、いろいろなことを考えて行動する
というのが基本的な仕事。
作家にとっても自分たちのキャリアがその伴走者と一緒に大きくなる
これからも音楽を愛し、音楽の力を信じて音楽を守っていく
音楽のない世界は考えられない。

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