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2021.10.01

福聚山・慈眼寺住職、大阿闍梨の、塩沼亮潤さん登場。

福聚山・慈眼寺住職、大阿闍梨の、

塩沼亮潤さんが成し遂げた「大峰千日回峰行」や「四無行」といった

数々の荒行がどのようなものなのか、

そしてそのような厳しい修行から悟ったことや、

明るい毎日を過ごすために大切なことなど

伺いました。

 

プロフィール コチラ

福聚山・慈眼寺について  コチラ

幸いをいただきまして このひとときを大切に(幻冬舎) コチラ

 

「千日回峰行」と「四無行」 

大阿闍梨とは厳しい修行乗り越え、教えを授けることができる僧侶の称号。

「大峰千日回峰行」とは山中を1日48km歩くことを1000日間行う荒行。

1年の間に山にはいることができるのは4か月のためおよそ9年かかり達成。

1300年の間で吉野山でこの修業を成し遂げたのは2人目。

その後、おこなった修業が「四無行」。

これは9日間食べず、飲まず、眠らず、横にならず、真言を10万回唱える

1滴の水も飲まない。

そういう極限だからこそ、生きているだけで感謝できたり

今まで不平不満だったことは、自分を成長させるための仏様からの

贈りものであったんだということを悟ることができる。

心の中の人生の修行として与えられた、ありとあらゆる囚われから

解放される時、思いどおりにならないことにとらわれている自分が

よくないんだ、明るく前に歩いて行こうと自分で腑に落ちた。

自分自身が自分の心を諭した時に生きる楽しみを得ることができる。

 

 

厳しい修行を始めたきっかけ    

小学生のとき、テレビで酒井雄哉大阿闍梨の

比叡山千日回峰行を見て行を志した。

行に入った時一番きつかったのは人間関係。

まだ悟りきってない人が集まるので、

社会と同じで、どうして、なんで、という、ありとあらゆるものにとらわれていく。

これではだめだと思い、自分を見つめ直そうと、

厳しい修行の世界に入った。

18歳で出家。23歳で「千日回峰行」を始めた。

その間は小僧の修業と僧侶の基本を学んだ。

そこでは、先輩の後ろ姿を見て学ぶしかない。

勉強や修業は単なるアプローチで日常生活が大事。

和尚様と一緒に生活し、その姿を見て、それを真似していくうちに

しだいに薫陶をうけてくる。これは家庭と同じ。

自分は、母親からの厳しい教えがあった。

人に尽くすときには見返りもとめるなという一段高い価値観を植え付けられた。

親の影響は大きい。

 

 

「千日回峰行」での極限でみえたもの 

「千日回峰行」を9年かけて満行。

道なき道や崖のような場所もふくめて山の中、48kmの距離を

16時間かけて1000日間毎日歩く。

488日目から高熱と脱水症状が1週間続き、

495日目、4kmのところで倒れてしまった。

その時、幼い頃からの思い出が走馬灯のように見えてきて、

最後に聞こえてきたのは、出家する日の食事後母の言葉。

母はご飯茶碗、お椀、お箸をゴミ箱に捨て。

「お前の帰ってくる場所はないと思いなさい。

命がけの修業をするのだから、砂を噛むような苦しみを味わいなさい。」

と言った。

その時、自分はまだ砂をかむような苦しみは味わってないと思い、

目の前の砂を噛み、その瞬間まずいと思い砂を吐き出した。

ここから消えかけた熱量が盛り返し、猛烈な勢いで山頂に向かった。

そこには人間の力を越えた不可思議な力があった。

限界を越えたら死だが、限界を押し上げることはできると

その時、感覚的につかんだ。

極限にいかないと見えない悟りの花がある。

 

 

自分を律するということ     

慈眼寺では、月に2回護摩をたく。

自分の心にプラスとマイナスに触れる針があるとすると

悩んでいる人は、マイナスのほうにふれている。

護摩に参加して、命がけで、護摩をたいてる姿に共感して

がんばってみようと自分の心がプラスへ向かい、

それが願いをかなえる力になる。

自分の心の向いている方向に運は向いていく。

ポジティブに、辛いこともバネにしてステップアップするんだと思うと

物事はいい方向に運ばれる。

いつもプラスの方向にいこうとしているといいことばかり。

人として大切なのは「礼儀」、「感謝」「反省」「敬意」

礼儀の基本は「ありがとう」「すみません」「はい」。

「心」と「言葉」と「態度」がともなって初めて相手に真実が伝わる。

3つがきちんと整っている人には悪い運勢や悪い人が寄ってこない。

いつも幸せでいられる、

 

 

「四無行」を成し遂げられた要因とそこでの出来事      

「四無行」は食べない、飲まない、眠らない、横にならないで

9日間お堂にこもる。

9日目に生きてお堂から出てくる確率は50%といわれている。

人間は1日1リットルずつ体の水分が抜けるといわれているので、

かなり血液がドロドロになり厳しい。

「四無行」は「千日回峰行」をやった人しかできない。

これは、千日間歩くことで、少し負荷をかけても大丈夫な体に

なっているので、この修業に耐えられるからだということが

後にわかった。

「千日回峰行」をおこなった9年前から「四無行」の準備は始まっている。

自分は、将来の9日間の修業を想定して食べ物や体に気をつけるなどの

長い下準備が成功し、睡魔に襲われず、いい修行ができた。

四無行中、つい立での向こうにいる人が匂いで誰だかわかったり、

人が伝言で入ってきた際、相手の言いたいことが言うより先にわかり、

先に答えを言っていたりということがあった。

人は誰でもそういう特別な能力を持っている。

 

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