10月17日日本橋編

街歩き「日本橋編」

日本橋のメインストリート、中央通りを歩きます。
国の重要文化財である三井本館、
ルネッサンス式建築の威容を誇る日本橋三越。
そしてその先に見えてきたのが、日本を代表する橋、日本橋です。
「うわ〜、二連のアーチ橋だぁ! すごい重厚感があるわね…」
現在の日本橋は、明治44年に架けられたもの。
御影石で造られた堂々とした風格は、
1世紀を経た今でも、圧倒的な存在感を示しています。
柱の上には、青銅製の見事な彫像が。
麒麟の像は東京の繁栄を、獅子の像は守護を表しています。
車道の真ん中には、
江戸時代、五街道がここを起点としていたことを記す
「道路元標」のプレートも。
「まさにここが、日本の中心ってわけね」
親柱の「日本橋」の文字は、
徳川15代将軍・慶喜の筆によるものです。

日本橋の町歩きは、見応えのある文化遺産がいっぱい。
橋を越えれば、日本橋高島屋が見えてきます。

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日本の中央銀行、日本銀行。
旧館は、ネオバロック建築で、国の重要文化財に指定されています。
事前予約をし、館内の見学ツアーへ。
西門をくぐれば、重厚な石畳みの中庭が。
ローマ風の円柱には、豪華な装飾が施されています。

日本銀行の役割がわかるVTRを見た後は、
こちらも壮麗なたたずまいのエレベーターで、二階へと移動。
赤じゅうたんを進んでいくと、歴代総裁の肖像が。
日本銀行の歴史的史料を展示するゾーンもありました。
「へえ、これが日本銀行で使われていた金庫なんだ。
ダイヤルは・・・イロハ式なのねぇ。
あっ! こっちには金や銀を量る秤がある!!」
いよいよ関東大震災も耐えたという旧地下金庫へ。
金庫の扉は、厚さは90cm、重さはおよそ15トン。
アメリカ製で、昭和7年に取り付けられたと聞きました。

日本を代表する近代建築は、貴重な歴史を纏っています。

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歴史と伝統を持つ粋な下町、人形町。
江戸時代には、人形芝居の小屋が立ち並ぶ、庶民の歓楽街でした。
130年以上の歴史を誇る劇場・明治座に抜ける、甘酒横丁。
昔、入り口に甘酒屋があったことから、この名がついたと聞きました。
「へえ、つづらの専門店がある。
ん?この行列は何?‥たいやき屋さんだ。
・・・うわ〜、かわいい。 カエルグッズのお店もあるのね!」
江戸時代から続く伝統工芸店や、味な老舗がいくつも残っています。
マタニティーグッズを売る露店を抜けて、水天宮へ。
安産・子授け祈願のご利益で名高い神社です。
社殿は、「権現造り」。
優美な曲線がおだやかな表情で迎えてくれます。
境内には、子宝犬の銅像も。
犬の周りには干支が書かれた珠があり、
自分の干支を撫でて安産を祈願すると良いそうです。
気が付けば、たくさんの妊婦の姿が。
生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて、
お礼参りに来ている夫婦の姿も目立ちます。
ここには幸せな笑顔が、いっぱいです。

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日本橋の秋の風物詩、べったら市。
江戸中期、宝田恵比寿神社の門前で10月20日に恵比寿講が開かれ、
その前日に市が立ったのが始まりです。
浅漬け大根のべったら漬けがよく売れたことから
「べったら市」と呼ばれ、
若者が、「べったりつくぞぉ〜、べったりつくぞぉ〜」と叫びながら
縄に縛った大根を振り回し、
参詣客の着物の袖につけてからかったんだとか。
今では300以上の露店が軒を連ねる、日本橋を代表するお祭りとなっています。
「あっ! 七味唐辛子を売る屋台がある。
へえ〜、七味唐辛子って、このあたりが発祥なんだ・・・」
ビジネスマンやOLでごった返す通りには、
おでん、のしいか、ピクルス、串カツ‥と、
酒の肴になりそうな屋台が多いのが特徴です。
あちこち寄り道しながら、お目当てのべったら漬けの屋台へ。
ほのかな甘い香りが食欲をそそります。
お店の人との丁々発止のやり取りは、それだけで気持ちがいいもの。
下町の心意気がうれしくて、お財布の紐も、緩みっぱなしです。

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<曲紹介>

日本橋の街歩きと併せてお届けした曲は‥

M1‥バーブラ・ストライサンド、「ムーン・リバー」
M2‥小田和正with山弦、「ギルティ」
M3‥ビリー・ジョエル、「イノセント・マン」
M4‥シャニース、「アイ・ラヴ・ユア・スマイル」
M5‥ヴァネッサ・ウィリアムス、「セイヴ・ザ・ベスト・フォー・ラスト」
そして、
M6‥リトル・リバーバンド、「追憶の甘い日々」でした。


<声の歳時記>

◇まずは、北海道。
「早くも、クリスマスツリーが点灯します!」
十勝総合振興局の南部にある広尾町には、サンタクロースの故郷である
ノルウェーが認めている、日本で唯一の“サンタランド”があります。
1984年に“広尾サンタランド”が誕生してから、毎年10月の第4土曜日に、
「ツリー点灯式」が行われます。
メインツリーにイルミネーションが灯ると、飲食物の販売や、子供達にはサンタからの
クリスマスプレゼントがあり、最後は花火も打ち上がります。

◇続いては、秋田県。
「紅葉のシーズンのお出掛けに」
県内屈指の景勝地である、仙北市の「抱返り渓谷」。
かつては、道が狭く険しく、人がすれ違う時はお互いに抱き抱えるようにしなければ
ならなかったことから、この名前が付いたと言い伝えられています。
現在、「抱返り紅葉祭」が開催中!
一番の見どころは“何度も振り返って眺めたい”と言われる「回顧の滝」。
およそ30メートルにわたって流れ落ちる様子は迫力満点です。 11/7まで。

◇お次は、神奈川県。
「マグロの港へ」
10/24(日)三浦市の三崎港で「三崎港町まつり」が行われます。
遠洋漁業基地として古くから繁栄してきた三崎漁港は、全国有数のマグロの水揚げを誇ります。
その三崎を舞台に、マグロを始め、様々な海産物を安い値段で提供。
また、マグロの体重当てクイズや、大漁豊作釣りなどのイベントもあります。
名物の“まぐろトロまん”、マグロ風味の中華まんも、召し上がれ!

◇つづいては、愛知県。
「天下の奇祭です」
10/23、24の土日、蒲郡市で、八剱神社と若宮神社の例大祭「三谷祭」が行われます。
豪華絢爛な山車を、大勢の男衆が力強く引き回し、両方の神社間を練り歩く奇祭で、
志賀直哉などの文士も魅了したと言い伝えられています。
最大の見せ場は、4台の山車が海を300メートル渡る、海中渡御。
熱気と勇ましさに溢れた行事です。


◇そして、京都府。
「そうだ、京都へ行こう!」
秋の京都は見どころがいっぱいですが、世界遺産の二条城では
「二条城お城まつり・オータムフェスタ2010」が開催中です。
主な催しは、建物めぐりや、映像で見る二条城、京友禅きもの芸術展、菊花展、市民大茶会、
京の老舗名産品展、あらゆる角度から二条城の魅力をアピールするイベントです。
期間は、11/23 まで。

◇おしまいは、長崎県。
「よさこいファン、大集合です」
10/22(金)から24(日)までの三日間、佐世保市はYOSAKOI一色!
ハウステンボスや、九十九島の西海パールシーリゾートなど、
市内の各会場で「第13回YOSAKOIさせぼ祭り」が行われます。
九州で一番大きなYOSAKOI祭りで、市民総出の賑やかさ。
全国からも100チーム以上が集結して、熱い演舞が繰り広げられます。