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2023.08.03

7月27日(木)配信 厚木ひまわり動物病院 院長 貝原剛規

厚木ひまわり動物病院 院長 貝原剛規

1968年、神奈川県足柄上郡生まれ。
麻布大学獣医学部を卒業後、都内の大手製薬企業の研究所で、
実験動物の健康管理や、
適正な動物実験に関する基礎研究に従事。
2002年に神奈川県厚木市に厚木ひまわり動物病院を開院、
現在に至る。


竹内:現在、獣医さんとしてやっていらっしゃるんですけれども、ホームページを見たところ、ほんとに色んな種類の動物を診ていらっしゃいますね。

貝原:動物病院は、ワンちゃんネコちゃんが中心なんですけれども、最近は、鳥とかウサギとか、ハムスターとか、フェレットとか。

竹内:フェレット。

貝原:フェレットですね。小さい猫ちゃんみたいな、細長い子がいるんです。あとは、フクロモモンガとか、ハリネズミとか、色々ですね。最近、ほんとにペットの種類がすごく多様になってきていますので。昔はペットショップっていうと、ワンちゃんが中心で、端っこにネコちゃんがいるぐらいでしたけど。最近はもう、ワンちゃんネコちゃん以外のペットの方が場所を取っているので、凄く流行っている感じはあります。

竹内:獣医さんでも、ワンちゃんネコちゃんを中心に見て、それ以外は専門外というか、診ません、みたいなところも多いと思うんですけれども、やっぱり勉強は個人的にされるものなんですか?

貝原:そうですね。たとえば僕であれば、「鳥類臨床研究会」っていう研究会に所属をして勉強したり、「エキゾチック動物学会」っていう学会に所属して、そこで勉強したり、自分で本を読んだりですね。

竹内:大学では教わらないんですね。

貝原:はい。僕はもう30年前に卒業しているので、今とは違うかもしれませんが、やっぱり当時はワンちゃん、あとは、僕ら獣医師ですから、本来は家畜である牛とか豚とか、そういうものを中心に教育を受けます。むしろ犬のことを教えてもらう方が少ないぐらいですね。

竹内:そうなんですね。獣医さんは学会とかに所属して、個人的に興味のある分野を、というか必要とされている分野を勉強されているんですね。

貝原:そうです、そうです。学校ではほとんどそのあたりは、教育されないですね。

竹内:へぇー。今、動物たちのお話をされている時、ふっと、こう優しい表情になられて、やっぱり動物がお好きなんだろうなぁっていう感じが伝わってきますね。あと、鍼と漢方薬も扱っていらっしゃるっていうのが特徴的かなと思ったんですけれども。

貝原:そうですね。

竹内:動物に鍼っていうのは効果があるんですか?

貝原:あります。今、世界の標準治療っていうのは、やっぱり西洋から来た西洋医学が標準医学で。

竹内:はい。

貝原:それよりももっと昔、何千年も前からある、いわゆる「中医学」っていう中国から来た医学は、全く違う医学なんです。どうして鍼が効くのかっていうのは、実はまだよくわかってない部分もあったりするくらい、胡散くさいっていうか怪しい部分もある医療かと思います。

竹内:はい。

貝原:3000年以上前から受け継がれていて、経験的に効果のある治療として今現在もあるということは、やっぱりちゃんとした治療ということで、僕は、西洋医学と、そういういわゆる中医学をうまく結合させながら、動物にとって一番優しいベストな治療をやりたいと思って勉強したんですね。

竹内:へぇー。それをやっている他の動物病院ってありますか?

貝原:もちろん、あります。あるんですけれども、でもどうだろう?そんなにないですかね。

竹内:たしかに病院で扱うっていうのもね、そもそも珍しいですもんね、そういう東洋医学は。

貝原:そうですね。

竹内:漢方はあるにしても、鍼は。どういう症状で鍼とかを処方するんですか?

貝原:鍼は、実はどんな治療もできて。基本的に、癌とか感染症以外の治療は、昔の中国の人はなんでも鍼でやっていたりするくらい、適応症は非常に広いんです。一般的に多いのは、やっぱり椎間板ヘルニアで、後ろ足が動かなくなっちゃったワンちゃんとか。あと、胃腸の調子が整わないワンちゃんとかです。そういう、一般的な症状の子に対して、もちろん最初は標準治療を行うんですけれども。薬でも治らない子とか、ぶり返しちゃう子は、じゃあ鍼とか漢方薬で養生しようねっていうことであったり、最初から、鍼でお願いしますっていう方もいらっしゃいます。

竹内:それで実際に、やっぱり「効くなぁ」っていう実感はあるんですか?

貝原:ありますね。むしろ標準治療で治らないものこそ、鍼を使う、漢方薬を使うというようなイメージを持ってますね。

竹内:そうなんだ。今お仕事されていて、やりがいはどういうところに感じていらっしゃいますか?

貝原:やっぱり、ワンちゃんネコちゃんに関しては、変な話、どの獣医でも標準的な治療はできるので、それ以外のところです。僕であれば、鳥であったりウサギであったり、鍼であったりっていうところの強みを生かして。で、それをやってほしいという患者さんがいらっしゃって、それで治療を施して効果が出るというところが、一番嬉しく感じるところですかね。

竹内:そうですよね。そういう他の病院では提供できない特徴っていうのがあるのは強いですよね。

貝原:そうですね。どこの病院に行っても同じではね、患者さんも、「どうしたらいいんだろう。もう安いところ行っちゃおう」と思われると思います。高い安いよりも、何ができるのか、どんな獣医師なのかっていうところは、やっぱりすごく重要なことではないかなとは思ってやっております。

竹内:最後に、これからの目標がありましたら教えてください。

貝原:どうしても動物っていうのは人間に管理されている環境で生きていますから、やっぱり人間がちゃんと環境管理して、健康管理してあげないと健康が保てませんね。そうすると、僕らも人間としてその動物から癒されることは決してない、というのは本当に思いますので、特に、人間にペットとして飼われている動物に関しては、飼い主さんがちゃんとその状態を確認して、見てるだけでは分からない病気ってたくさんあります。たとえば心臓病などは、僕らが聴診すれば、ほんとに5秒で「この子心臓悪い」ってわかるんですけど、でも飼い主さんは、たとえば1年、2年と一緒にいても、元気であれば「この子心臓悪い」なんて、たぶん思いもしないと思うんですよね。

竹内:はい。

貝原:なので、そういうところを獣医師として、いわゆるペットライフに寄り添って、人間が自己満足で可愛い可愛いって可愛がるだけではなくて、動物も快適に過ごせるような社会になったらいいなって。そういうところにお手伝いできたらいいな、と思ってます。

竹内:ありがとうございます。

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