マイクロモジュールテクノロジー株式会社 代表取締役 原園文一
1969年、東京生まれ。
工業高等専門学校を卒業後、大手電機メーカーに入社。
おもに半導体実装技術の開発、カメラモジュール開発に携わった。
20年勤務され、2008年に独立。
マイクロモジュールテクノロジー株式会社を創業。
竹内:本当にもう技術者という感じですね、経歴を拝見させてもらうと。
原園:そうですね、中学を卒業してからずっとそういう技術系の学校を出て、そのまま技術の企業に就職してからも技術、今の技術ということで、ずっと技術をやってます。
竹内:理系ですよね?
原園:もう、コテコテの理系です。
竹内:私が本当に縁のなかった分野なんですけど、改めていま現在されているお仕事内容を教えていただけますか?
原園:今はですね、半導体というその部品ですね。今ニュースでも結構話題になってますけど、半導体を使った小型の小さいモジュール、電気製品を小さくするっていうところの開発製造、販売をやっています。
竹内:はい。
原園:小さくすると色んな使い方ができると思うので、とにかく小さく小さくっていうことで、いろんなものづくりの技術を開発したりして、製品開発に繋げるっていうようなことをやったりしています。
竹内:今やっぱり小さくするっていうことが求められていますか?小型化するっていうのは。
原園:そうですね。電気製品って基本的に画期的なものができたときって、凄く大きいと思うんですよね、スマートフォンも最初は昭和のショルダー型の大きい電話機からどんどん小さくなって今のスマートフォンになってますけど、大体、電気製品ってどんどん小さくしていくっていう流れがあるので、その流れ、しっかりとニーズに応えられるように小さくする技術の開発をして提供していくというようなことをやってるんですね。
竹内:日々小型化するために研究を積んでいらっしゃると思うんですけれども、小型化する上で難しいことってどういうところですか?
原園:小さくする手段として半導体を直接製品の電子回路が作られているプリント基板の上に直接搭載をするっていうことをしてるんですけども、半導体が凄く微細で、半導体の世界でくっつけるっていうところがあの1ミリの100分の1から1000分の1くらいの大きさのものをくっつけるんですね。
竹内:え!人間の手で?
原園:いや、人間の手では出来ない、直接見ることも出来ないので設備を使ってなんですけども、数ミクロンとか数十ミクロンっていう単位のサイズ、そのはんだ付けみたいなことをして電気製品の基盤を小さくするっていうようなことをやったりしています。
竹内:今は半導体の中でも何に力を入れてらっしゃるんですか?
原園:今はカメラとかセンサーの分野を会社としては凄く力を入れているんですけども、例えば、電気自動車に搭載されているパワーモジュールっていうものがあって、それをより小さくするとか、よりハイパワーっていって、大きい出力のものでも耐えられるような小さいモジュールなんかを開発したり、そんなこともしてます。
竹内:そうやって開発したものを、実際に車を作っている会社さんに売り込んだりするってことですか?
原園:そうですね、今は研究開発段階なので、最終的にそういうどういう形でのビジネスにするかっていうのは悩んでる最中なんですけども。
竹内:研究開発ってことは、研究開発されている間はあまり収入にはなってこないですよね?
原園:そうですね、なかなか収入面では厳しいんですけど、ただ、そういうことをやることで、自動車メーカーさんとかそういったところの研究開発のお手伝い、サポートしてくれっていう依頼も来るんですね、そういう開発をサポートするような仕事なんかもやったりはしてます。
竹内:関係性が築かれていくんですね。
原園:そうですね。
竹内:開発とかって、大きな会社さんでもそういう部署もありますよね。でも、それでもそこじゃなくて、マイクロモジュールテクノロジー株式会社に頼むのはどうして、どういう理由からなんですか?
原園:半導体をその直接回路基板に搭載する微細な接合とかですね、そこができる会社さんがなかなか無くてですね、結構見えない世界で品質とか信頼性っていう、そこを保つような技術なんかを持ち合わせている会社、日本国内でもあまりないんですね。
竹内:そうなんですね。
原園:特に日本の電気メーカーさんもそうなんですけども、もの作りを海外に出してしまったっていうのもあるので、なかなか日本の中で高度なものづくりの技術を自分たちで開発してるっていう大手の企業さんなんかもどんどん減ってしまっていてですね、我々みたいなところを活用して自分たちの製品を開発していくっていう、そんな構図になってますね。
竹内:企業理念とかはあるんですか?
原園:会社の理念は、とにかく小さくすることで社会貢献をする。
竹内:おー、分かりやすい。
原園:平たく、簡単に言うとですね。
竹内:最後にこれからの夢、目標を教えていただけますか?
原園:今ですね、会社のビジネスとしては、企業に色んなものをご提供するっていうことをやってるんですけども、これからはいわゆるBtoCっていう小さいもので一般の人たちにも面白い製品を提供できるように、そういう製品なんかも企画していろんなアイデアを出しながらやっていけたらなと思ってます。
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