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2022.06.16

6月9日(木)放送 医療法人白水会栗原眼科病院 栗原秀行 院長

医療法人白水会栗原眼科病院 栗原秀行 院長

栗原秀行院長は、埼玉県のご出身。
岩手医科大学大学院を修了後、八戸赤十字病院眼科部長、
富山医科薬科大学(現・富山大学)講師を経て、1984年に栗原眼科病院を開業。
年間2300件前後の手術をおこない、
地域医療に貢献すると同時に常に最先端医療への挑戦を続けている。


竹内:HPを拝見して、大学病院のような大きさの印象を受けたんですけれども。

栗原:眼科は、大きな大学病院でもその設備とか構造って言いますかね、そういうものは先端的な個人病院と大学病院とあまり差がないんですね。

竹内:そうなんですね。

栗原:結局、その診療室の中で検査をして、それから診療室の中で眼科特有の特異的な検査が積み重ねられて、それで診断に至って、方針が決まってというプロセスですから、だから基本的には、ちょっと他の科目のようにですね、大きな設備・大きな組織に依存する部分が比較的少ないんですね。

竹内:年間、3000件前後の手術を行っていらっしゃるということですけれども、手術の際に、例えば、麻酔科が必要だったりとかはしないんですか?

栗原:それはね、全身麻酔をしなければならない場合(は必要です)。うちの場合は、子供さんの手術とか、それから、ちょっとこれは痛いのを覚悟してもらわないといけないなと思うようなものに関しては、全身麻酔が必要ですが、それ以外は、眼科の場合はですね、局所の、要するに目の周りの少量の麻酔薬を使うだけで十分クリアできるんです。

竹内:だから個人病院でも手術をたくさん行うことができるんですよね。栗原眼科病院は、どんな特徴がある病院ですか?

栗原:うちの場合は、手術症例の中で、全体を100と例えますと、白内障は大体44%~45%ぐらい、それで残りの12%ぐらいが緑内障、12%ぐらいが網膜硝子体。なおかつ数%が外眼部、瞼とか涙器とかです。特に角膜移植をやりたくて。

竹内:角膜移植というのは?

栗原:何かの感染症で角膜に潰瘍ができたりしますとね、(それが)たまたま光が通る光軸の上にありますと、視力が下がってしまいますね。そうすると改善しませんので、濁った角膜を切り取っそれで入れ替えて縫合してという作業ですね。

竹内:それを栗原院長は取り入れようとした。

栗原:角膜移植というのは、大学でも片手間にちょっとやればいいんだよという程度のものだった。でもそれを広めていくってことも大事なことだと。開業してみたら、やっぱり適用になる人は結構いるんですよ。そうすると、なんせ埼玉県で当時は、アイバンクも何もなかったので、毎週あちこち電話をかけて、アイバンクがあったりなかったり、それから個人の研究室で角膜を持ってたりする。いろんなスタイルがありましたけども、そういうところから角膜を頂戴して、自分のところに持ってきて。だから何て言いますかね、例えば、一日の診療が終わってから夜中に角膜を取りに行くとか、送っていただくにしても、クール便で送ってもらうとかね。

竹内:そういうこと沢山やっていた訳ですね。

栗原:今だと、先進的な角膜を専門とするクリニックとか、それから大学なんかもありまして、外国から角膜を輸入する、角膜の保存技術が飛躍的に進化したので、摘出してから二週間ぐらいの間だったらあんまり細胞を傷めないで持ってくることができる。我々のところも、埼玉県で一番角膜移植をやってるのは、多分うちだと思うんですけど。

竹内:最後に、栗原院長がこれから実現したいことを教えていただけますか。

栗原:ある程度元気で、自分で手術をしたりなんかするのは年齢的にちょっと難しいので、一人でもできる先生方を育てて、その方に頑張っていただく。埼玉県内で私のところで、多少の教育をして現在、各診療科とか開業とか、そういう方々は8人ぐらいいるんです。

長い間そうやって、いかに人を育てていくかいうことに専念してきましたので、病院そのものは明日にも煙のごとく消えてしまっても何ら惜しいと思ってないですね。

竹内:人の技術、先生を育てる。

栗原:少しでもですね、その人の一生に、多少のほんの僅かでもでもね、寄与するような運営っていうのを成すべきだと思っています。

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