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2022.02.24

2月17日(木)放送 グローバル・リンク株式会社 代表取締役 冨樫 浩司

グローバル・リンク株式会社 代表取締役 冨樫 浩司

1960年、千葉県生まれ。

大学卒業後、自動車会社、造船会社に勤務。

蓄電技術の研究に携わり、49歳の時に退職。

母親が住む故郷の宮崎県で過ごしていたが、

翌年起こった東日本大震災をきっかけに

蓄電・発電事業を手掛けるグローバル・リンク株式会社を起業。

エネルギー事業の分野に特化し独自技術を強みに高機能製品を次々と生み出されている。


竹内:私、本当にこのエネルギー事業は詳しくないのですけれども、背広のお胸の所には、SDGsのバッジが輝いていますね。

冨樫:そうですね。時代がやっと来たかなって言う。今まで色んな開発をやってきましたけど、要は石炭を燃やししてつくるような電力は使わないという方向で、SDGsに関してはこれからの新しい方法で、課題解決をしていきたいなと思っています。

竹内:こうなる前から始められていたのですもんね。

冨樫:はい。わたしが発明したのが、水から電気を作るという新しい技術です。11年前からやっていました。ただ当時は誰も信じてくれなかったですね。

竹内:そうなのですね。じゃあ10年位の間に変わったのですね。

冨樫:モデルを次々にバージョンアップして、どんどん小型化してきました。

竹内:水から電気を作るっていう風に仰いましたが、色んな物から今までも作られてきて、今は水と言う事なのですか?

冨樫:そうですね。今まで太陽光発電や、蓄電池、あと地熱発電、あとは風力発電なども手掛けました。ただそれぞれの課題は環境に左右されてしまう点です。太陽光だと、日が照ってないと発電できない、あと地熱の場合ですと、僕も色々勉強しましたけど、地下1キロのマグマに対して、予想は出来ないのです。地震があって、パイプがずれたら、もうそれで終わりです。風力に関しては、海上風力が非常に流行っていますけど、なかなか安定はしないですね。そこで、日本は水がいっぱいありますから、その水から電気を作ることができればと思い開発しました。水分解発電と言います。10年前は何を言っているのだ、この人、くらいに言われていました。実際は。

竹内:どうやったら水から電気を作ることができるのですか?

冨樫:そうですね。H2O。水素と酸素を分離してあげて、貯蓄するわけですね水素を。通常は水素って言うと、怖いと思われるかもしれないですけど、低圧水素、一気圧なので安全です。家庭でも使えますし、工場でも使えますし、コンビニエンスストア、各ビルのオーナーさんも使って頂けると、そう言う感じですね。

竹内:確かに、太陽だと日が当たってないと、とか色々条件がありますけど、水はいつでも使えますからね。

冨樫:はい。24時間安定して発電できる訳ですね。

竹内:じゃあ、ゆくゆくは、自分の家の水を使って、それぞれの電気を供給する?

冨樫:そうですはい。

竹内:そんな時代が!

冨樫:もうありますので。例えばオーストラリアなどでは、岩石から水素を取って活用していますが、その水素を日本に輸入するには、重機を使ってガソリンを使って、船で重油をいっぱい使って持ってくる。でもそれは結局、エコとは違うのじゃないのかなって僕は思っているのです。僕は、日本にすでに水はいっぱいあるのだから、水文化にすれば良いじゃないかという発想です。

竹内:例えばそれが実現したとしたら、設備っていうのは一般家庭でどういう規模の物になるのですか?

冨樫:エネファームと同じぐらいですね。もっと小さいです。

竹内:そうなのですね。それがそれぞれの家に。

冨樫:それさえあれば、電気代は一切かからない。そういう時代が来ると思います。

竹内:そうですよね。凄い。スケールが本当に大きいお話ですね。ではここからは、冨樫さんのプロフィールをちょっと振り返っていきたいと思います。 大学卒業後に自動車会社と造船会社で勤務されていたという事で、ここで技術職に就かれていたのですね。ここで基本的な事を学ばれたのですか。

冨樫:そうです。

竹内:で、そこから49歳の時に退職された。これはどうして退職されたのですか?

冨樫:三人兄弟で、私が末っ子なのですけど、母の面倒を見なければいけないっていうのがありまして、僕は急遽、宮崎で生活しました。

竹内:お母様の事を見るために?

冨樫:そうですね。退職して2年位で、これからだっていう時に他界してしまった。親孝行、これからだって時にできない訳ですよね。

竹内:そこから何年ぐらい宮崎で過ごしてらっしゃったんですか?

冨樫:2年ぐらいです。

竹内:2年。そこから、東日本大震災があり、それをきっかけに、グローバルリンク株式会社を起業されたと言う事なのですけれども、東日本大震災がターニングポイントになったのですね。

冨樫:はい。2011年4月18日なのですね、設立したのが。震災が3月11日なので1か月後に設立をしています。

竹内:東日本大震災が起きる前から、ちょっとずつその準備をされていたという事ですか?

冨樫:そうですね。震災があり、それを急遽量産をして、手作りですけど太陽光発電をb被災地に寄贈させて頂きました。

竹内:手作りっていうのが、どうやって…物品とか色々必要ですよね、太陽光発電を作るには。

冨樫:東京には秋葉原という電気街がありますから、昔から僕秋葉原って大好きだったんですよね。作るものってあそこに行けばみんな揃いますから。

竹内:そうなのですか。

冨樫:そうですね。それで国のFIT制度、電力買い取り制度が始まって、正直僕は作った事が無かったのです。1メガ2メガっていう太陽光は。ただ、太陽光発電の仕組みを考えてみて、そんな難しくないなと思ったんで、受注して第一号ですね、茨城県の大洗という所で大きな発電所を建設して、それからですね、当時は、直ぐ作れる人っていなかったのです。それから色んな方がお見えになって、殆どまあ企業さんが多いですけど、どんどん受注をして。

竹内:すごい。退職して、お母様と一緒に過ごしていた時から考えると、ちょっと想像もできないような状況ですよね。一気に急成長したっていう。ご自身の会社が。

冨樫:まあそうですね。ほとんど寝る時間もないぐらい働いていました。全国に太陽光発電140メガを施工しました。それはとてつもない量なのです。

竹内:140メガっていうのは、大体どれ位の?何世帯とかってあるのですか?

冨樫:そうですね。世帯分で行くと、何十万世帯。

竹内:そうなのですね。その何十万世帯のための発電機を、一か所に?

冨樫:様々な場所に。日本全国色んな場所に作っていったのです。

竹内:凄いことをされていますね。

竹内:今、水素発電を利用されているのはどういう施設だったりするのですか?

冨樫:やはり水素自体の発電って言うと、まだまだ数が少ないですね。海外に関してはものすごい受注もありますので、日本はむしろ遅れているという部分がございます。

竹内:じゃあこれからなのですね。水以外にも他に注目されているエネルギー源っていうのはあったりするのですか?

冨樫:そうですね。スターリングエンジンっていうのも非常に今僕が注目している所で、これなかなか聞かれる方少ないと思うのですけど、気圧の誤差でエンジンを回転させるという方法で、これもまた進化させれば電気を作る、車を動かす、という事ができるようになります。

竹内:えー。気圧の誤差で。それも、作り易いエネルギー源になるのですか?

冨樫:そうですね、はい。

竹内:気圧の誤差をどうやって生み出すのですか?

冨樫:気圧自体を交互に熱を加える、加えないで真空状況の中を操作するわけですね。その事によって回転させるっていうやり方があるのです。水で電気を作るっていうのも過去にも研究されている方がいっぱいいらっしゃるでしょうね。それを形に変え実用化するっていうのが、まあ僕の役目なのかな、なんて思っていますけど。

竹内:冨樫さんは、元々自動車会社とか造船会社で働いてらっしゃって、なぜエネルギー事業の方に行こうと思われたんですか?

冨樫:地震において、これだけの災害、地震国ですから、今話題の南海トラフもいずれは起こるのではないかっていうことも。火山が何ヵ所もある訳ですから、それに備えた災害に強い街づくりをしていきたいなと思っています。

竹内:いずれ、そういう事業を立ち上げたいなっていうことも考えていたんですか?

冨樫:考えていました。

竹内:そうなのですね。

冨樫:もっと早く、本来ならば起業できれば良かったですけど、やはりサラリーマンなので、なかなかお金がついていかないっていうのと、ただ、研究というか、自分自身での物作り。僕は、物作り社会、昔のように、日本も戻したいっていう思いもあるのです。で、僕が思う、あったら良いなとか、まだ無い物を作る。

竹内:カッコイイですね。物を作れる人が凄い。それはもう絶対出来ない事なので、私には。凄いなと思います。改めて、今後電力っていうのはどうなっていくのでしょうか?

冨樫:電力自体が、時代の流れで自家発電の時代に突入すると思います。世界がそういう動きをしているので、電力会社さんには申し訳ないですけど、時代の変わり目。やはり電話もそうですよね。今ではどこでも携帯電話があるわけですから。

竹内:そうですね。確かに一家に一発電みたいな時代になっていくのですかね。

冨樫:僕はそうなると思います。

竹内:未来が垣間見えた時間でした。ありがとうございました。

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