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2021.10.21

10月14日(木)放送 株式会社翠雲堂 代表取締役 山口豊 

竹内由恵×株式会社翠雲堂 代表取締役 山口豊

 

株式会社翠雲堂 代表取締役 山口豊

1949年生まれ、東京都出身。
大学卒業後、繊維の卸会社を経て同社へ。
2012年、翠雲堂五代目社長に就任。


 

竹内: ハットにネクタイは赤、シャツはストライプの赤、とってもオシャレですね!

山口: 昔は、手が汚くても職人だからいいとも言われたけど、今はそうじゃないので、自分の身だしなみ、ファッションも含めて考えないといけないのでは。

竹内: 職人さんのイメージとは違いますね。お幾つですか?

山口: 1949年生まれです。

竹内: 72歳、全然感じさせないですね。

山口: ありがとうございます。

竹内: 千葉県松戸市にある株式会社翠雲堂。どんなことをされている会社なんですか?

山口: 簡単にいいますと、お寺さんの全てを作る会社ですね。例えばお寺さんのご本堂、鐘楼堂、山門だとか、寺院建築。それから中の仏具ですね。ご本尊の仏像だとか、仏具を製造してお納めしています。建築も仏具も全部トータルでできる企業なることを目指しています。

竹内: 全て取り扱っている会社は中々ないんですね?

山口: 1社で建築までできる仏具屋は日本でうちだけです。ということは、世界でもうちだけ。目指してるのはオンリーワンであり、ナンバーワンですね。ここ10年で、完全にできるようになりましたので。

竹内: この10年で揃ったんですね。

山口: 全て一流の職人が揃わないとまとまりません。どこの職人のランクが下がってもダメなんですね。全て一流の職人の手を携えて、将来国宝になるようなもの作っていこうと。

竹内: 腕のいい職人さんはどうやって見つけてくるんですか?

山口: 前々から色々な職人さんとお付き合いがございますので。いい腕の職人にいい仕事をしてもらおうと。腕のいい職人の技を次の時代に継承していくことが大事ですね。

竹内: 今の時代、若い子で職人になりたいという人もいらっしゃるんですか?

山口: 宮大工を目指している若い子いますよ。専門学校などを出て、いろんな知識を持ってると、逆に良くないこともありますね。無色透明で入ってきてもらった方が、後は本人のやる気でどうにでも伸びますので。

竹内: それは、全く同じことをテレビ朝日のアナウンサーだった時に言われました。あのアナウンサーの学校に通っていた人よりは、ゼロからの人の方が育てやすいと。

山口: それはそうでしょうね。おっしゃる通りです。最後は、本人のやる気です。努力があれば必ずいい職人になれます。

竹内: 例えば本堂だと、完成するまでにどのくらいの時間がかかるんですか?

山口: スタートからですと設計から始まりますので、打ち合わせしながら設計で1年ぐらいかかりますので、なんだかんだ3年~5年はかかりますね。

竹内: 材木を手に入れるのも大変なんですよね?

山口: 大きな柱を1本1本入札しています。それこそ90万~100万するものでも、1000円~2000円の差で取れたり取れなかったりするんです。

竹内: 確かに柱って大事といいますか、立派な柱だと自然と拝みたくなるし、いい気を貰える気がするんですよね。

山口: それこそ奈良時代、鎌倉時代から、何百年、千年単位で本堂や建物は残っていますから。

竹内: そうですよね。

山口: 手入れすれば木造は持ちますよね、ちょっと手のかかる駄々っ子がいると思えば。

竹内: 駄々っ子(笑)お寺とか神社って、それこそ教科書にも載ったりしたりするし、本当に価値があるものですよね。山口さんの企業理念はなんですか?

山口: 「文化を継承し歴史を創り続ける」ですね。オンリーワンがあり、それの集大成がナンバーワンだと。まずはオンリーワンを目指せと。学生時代もそうですが、例えば、算数の計算は一番だとか、走れば一番だとか、色々あるじゃないですかその分野において。

竹内: はい、なるほど。

山口: まずはオンリーワンになって、そのオンリーワンの皆さんが集まればナンバーワンになれると。

竹内: みんなが力を合わせればナンバーワン。世界一になれると。

山口: 日本の仏教美術建築に関しては、翠雲堂が一番だろうという思いで動いております。

竹内: 山口さんは、何代目になるんですか?

山口: 社長としては5代目ですね。1937年開創ですから、あと16年でワンセンチュリー、100年企業です。

竹内: 昔から変わっていないもの、変わったものはなんでしょうか?

山口: 変わらないのは、仕事の順序ですね。何かを飛ばすってことは絶対にありませんし、逆転することもありません。だからハンドメイドで、オートメーションにはならないんですよね。そういったものでいいものを作っていこうと。

竹内: では、変わったことは?

山口: 打ち合わせがリモートになって、映像もライブで現場と話ができる。昔は職人が現場に行って話しをしましたけど、移動する時間がなくなったのは、すごい発見ですね。

竹内: 山口さんは、最先端にも興味があって挑戦されているんですね。

山口: 日進月歩ですからね。孫たちともスマホで、LINEでやりとりしています。必死に携帯を使ってやっています。

竹内: 最後に、山口さんが今後挑戦したいことはなんですか?

山口: 日本にある今の大事な文化を我々が継承して、次の時代に先送りして、伝えてくってのが一番大事だと思います。千年後でも、やっぱり今の建物が治せるような、材料や職人が日本に残るような環境を作ってあげないといけない。日本の大事な仏教文化がなくなっちゃうでは、大変だなと思っておりますね。

 

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