スポーツ伝説

2022.11.18

2022年11月14日~18日の放送内容

【サッカー 田中碧選手】

 ワールドカップには7大会連続出場となる日本代表。しかしアジア最終予選は3試合を終えた時点で1勝2敗と、出場に暗雲が漂いました。昨年10月に行われた第4戦は、強敵・オーストラリア戦。追い詰められた日本を救ったのが田中選手です。東京オリンピックでは全6試合に出場。若手世代では不動の存在でしたが、ワールドカップ予選はこの時が初出場でした。まさに大抜擢でしたが、前半9分、南野拓実選手からのクロスを受けると、完璧なトラップから右足を振り抜き見事にゴールを決めたのです。
 田中選手の活躍でオーストラリアを撃破した日本は、この試合から6連勝。崖っぷちからのワールドカップ出場をもぎ取ります。この間、田中選手は先発に定着し、フィールドプレーヤーでは日本代表の中で2番目に長い出場時間を記録するなど、まさに日本を救う立役者となりました。今シーズンからはドイツ2部・デュッセルドルフに完全移籍。開幕戦からマン・オブ・ザ・マッチに輝くなど、ここでもチームに欠かせない存在となっています。

  
【サッカー 三笘薫選手】

 切れ味鋭いドリブル突破からゴールへとつながるプレーが代名詞の三笘選手。2020年、プロ入りした川崎フロンターレではJ1の新人最多得点記録に並ぶ13ゴールを挙げ、チームのリーグ制覇に貢献します。オリンピック代表での活躍を経て、フル代表デビューを果たしたのがワールドアップアジア最終予選、昨年11月のオマーン戦でした。後半開始から途中出場すると、決勝点を見事にアシスト。最高の代表デビューを飾ります。さらに圧巻のパフォーマンスを見せたのが、ワールドカップの切符が懸かった大一番、今年3月のオーストラリア戦です。三笘選手は0対0で迎えた後半39分に途中出場すると、右からのクロスをダイレクトで押し込み、待望の先制点を挙げます。さらにその直後、アディショナルタイムにも得意のドリブルで切れ込んで2点目のゴールをねじ込んだのです。三笘選手の代表初ゴールを含む2得点の活躍で、日本は7大会連続でのワールドカップ出場が決定。まさに日本代表の“切り札”となりました。
 昨年秋からは川崎を離れ、ベルギー1部リーグのチームでプレー。新しいポジションにも挑戦し、チームのレギュラーシーズン1位に貢献しました。この成功を手土産に、今シーズンからイングランド・プレミアリーグのブライトンでプレー。強豪・リヴァプールとの試合では、再三にわたり左サイドからチャンスを演出し、辛口の現地メディアも三笘選手を高く評価しました。この左サイドからの突破力で、三苫選手は世界の強豪に切り込みます。

 
【サッカー 長友佑都選手】

 日本サッカー界のレジェンド・長友選手が初めてワールドカップの舞台に立ったのは、2010年に行われた南アフリカ大会でした。不動の左サイドバックとして決勝トーナメント進出に貢献すると、翌年はイタリアの世界的ビッグクラブ、インテル・ミラノでプレー。世界トップレベルのサイドバックへと駆け上がります。その後、14年のブラジル大会、18年のロシア大会とワールドカップに3大会連続で出場。32歳で出場したロシア大会ではアシストも記録し、2大会ぶりの決勝トーナメント進出に大きく貢献します。長友選手は、ワールドカップ3大会で11試合に出場。同じく3大会連続出場の長谷部誠選手、キーパーの川島永嗣選手と共に、日本人ワールドカップ最多出場記録を更新しました。中でも長友選手は、豊富な運動量が求められるサイドバックでありながら全試合にフル出場。この記録は驚異的でした。
 これまで絶対的な立場だった長友選手ですが、年齢はすでに36歳。若手の台頭もあり、この4年間はこれまで以上に苦しい戦いが続きました。しかし今年6月に行われたブラジルとのテストマッチで、長友選手は本職とは逆の右サイドバックでプレーし。レアル・マドリードで活躍するジュニオール選手との1対1をしっかり制圧し、攻撃面でもチャンスを演出するなど世界トップレベルのパフォーマンスを披露したのです。長友選手自身4大会目のワールドカップが、いよいよ始まります。

 

 

【 サッカー 冨安健洋選手】

 ワールドカップカタール大会では、ドイツやスペインといった歴代優勝国と同じグループに入った日本。強敵揃いなだけに、俄然注目を集めるのがディフェンダーの冨安選手です。今月24歳になったばかりですが、その経験値はすでに日本屈指の存在。2019年9月、センターバックでは歴代最年少の20歳309日でワールドカップ・アジア予選に出場。以降、日本の守備に安定感をもたらしてきました。この年の夏には、イタリア・セリエAのボローニャに移籍し、レギュラーとして活躍します。昨年は東京オリンピックにも出場。この時22歳でしたが、経験値はすでにオーバーエイジ枠のベテラン選手並みでした。
 東京オリンピックの後、冨安選手は世界的ビッグクラブ、イングランドのアーセナルへ移籍。現代サッカーで世界最高峰といわれるプレミアリーグでも自分の力が通用することを証明します。チーム加入直後の昨年9月にはアーセナルの月間最優秀選手に選出。先月行われたヨーロッパリーグでは、冨安選手は相手エースを封じ込めただけでなく、攻撃面でも決勝点となるゴールをアシスト。この活躍ぶりにメディアはこぞって高い評価を与え、「1対1の状況において、トミヤスはアーセナル最高のディフェンダーだ」と絶賛されました。

 

 

【サッカー 権田修一選手】

 権田選手が初めてワールドカップのメンバーに選ばれたのは、2014年のブラジル大会の時。ただしこの時は第3ゴールキーパーで、ピッチに立つことはできませんでした。4年後のロシア大会ではメンバーから漏れ、大きな挫折を味わいます。そこで権田選手は海外挑戦を決断。ポルトガルリーグに移籍しました。熾烈なレギュラー争いの中に身を置き、言葉の不自由な海外でプレーしたからこそ、権田選手はディフェンダーとの連携をこれまで以上に重視するようになりました。その成果は、この4年間の代表戦で生かされます。ロシア大会後に代表の正ゴールキーパーとなった権田選手は、これまで楢崎正剛選手が持っていた「代表戦7試合連続完封」を塗り替える「9試合連続完封」の新記録を樹立したのです。
 今年の夏、世界屈指の強豪・ブラジルとのテストマッチ。過去に日本代表が何度も惨敗を喫してきた相手との試合でキーパーを務め た権田選手は、ブラジルの10番・ネイマール選手のミドルシュートを横っ飛びで阻むなど、ファインセーブを連発。PKで1点を奪われ試合には敗れたものの、終始安定したパフォーマンスを発揮し注目を浴びました。

来週のスポーツ伝説は……

11/21(月) プロ野球 佐野恵太選手/岡林勇希選手
11/22(火) プロ野球 和田毅投手 
11/23(水) プロ野球 水上由伸投手
11/24(木) プロ野球 大勢投手
11/25(金) プロ野球 湯浅京己投手

お楽しみに!!

    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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