スポーツ伝説

2022.10.21

2022年10月17日~21日の放送内容

【プロ野球 2021年日本シリーズ第1戦】

 セ・リーグ王者、東京ヤクルトスワローズと、パ・リーグ王者、オリックスバファローズが対決した2021年の日本シリーズ。共に、前年最下位からリーグ優勝を果たしたチーム同士の戦いになりました。11月20日に行われた第1戦は両チームとも、若きエースを先発に立てます。オリックスは山本由伸投手。この年18勝をマークし、タイトルを総なめにした絶対的エースです。一方のヤクルトは、チームトップタイの9勝を挙げた奥川恭伸投手が先発。緊迫した投手戦が続く中、ヤクルトは6回、キャッチャーの中村悠平選手が待望の先制タイムリーを放ち、奥川投手を援護します。しかしオリックスも7回、代打・モヤ選手が同点ホームランを放ち1対1に。山本投手は6回、奥川投手は7回まで投げ、共に1失点。互いに決め手を与えずマウンドを降りました。
 試合はここから一転、両チームの主砲が活躍します。まずヤクルトは8回、4番・村上宗隆選手がバックスクリーンへツーランを放ち、3対1と突き放しました。後のない9回ウラ、オリックスは、ヤクルトの守護神マクガフ投手からノーアウト満塁のチャンスを作ると、宗佑磨選手が起死回生の2点タイムリーを放ち、再び同点に。なおもサヨナラのチャンスで、3番の主砲・吉田正尚選手に打順が回ってきました。吉田選手はセンターの頭上を越えるタイムリーを放ち、オリックスが劇的なサヨナラ勝ち。前半はエース同士、後半は主砲同士が互いに意地を見せた、日本シリーズの歴史に残る好ゲームでした。

   
【プロ野球 2021年日本シリーズ第2戦】

 セ・リーグ優勝、東京ヤクルトスワローズと、パ・リーグを制したオリックスバファローズが対決した、2021年の日本シリーズ第2戦。初戦を制し連勝を狙うオリックスは、シーズン13勝とブレークした高卒2年目、20歳の左腕・宮城大弥投手が先発。対するヤクルトは、レギュラーシーズンで4勝ながらも、クライマックスシリーズで好投を見せた6年目、24歳の左腕・高橋奎二投手が登板。若きサウスポー同士の対決になりました。オリックス・宮城投手は最速149キロのストレートと、落差の大きいカーブを中心とした多彩な変化球でヤクルト打線を翻弄。5回までパーフェクトに抑えます。6回には下位打線に連打を許しピンチを迎えますが、慌てることなくストレート勝負を挑み、無失点で切り抜けました。一方、ヤクルト・高橋投手は5回まで毎回ヒットを許しながら、最速152キロのストレートを軸に要所を抑え、両チーム無得点のまま、試合は終盤に突入しました。
 試合が動いたのは8回。ヤクルトの1・2番コンビが奮起します。ランナーを1人置いて、塩見泰隆選手がレフト前ヒット。さらに青木宣親選手が詰まりながらもセンター前に運び、貴重な先制点をもぎ取ります。元メジャーリーガーで39歳のベテラン・青木選手が塁上で思わず雄叫びを上げたほど、執念の一打でした。この先制点で、さらに奮い立った高橋投手。終わってみれば6回以降、一本のヒットも許さず、ヤクルトは9回にも追加点を上げ、2対0で勝利。1勝1敗に戻しました。高橋投手は最後まで1人で投げきり、133球の熱投で、レギュラーシーズンでも経験したことのないプロ初完投・初完封をマークしました。

     
 
【プロ野球 2021年日本シリーズ第3・4戦】

 東京ヤクルトスワローズと、オリックスバファローズが戦った昨年の日本シリーズ。第1戦、第2戦とも息詰まる接戦の末、1勝1敗のタイで、舞台を東京ドームに移して行われた第3戦。両チームともこのシリーズ、ここまで鳴りを潜めていたバッターが活躍します。6回、1対3と2点を追うオリックスは、まず吉田正尚選手がツーベースでチャンスを作ると、この年のパ・リーグホームラン王、4番・杉本裕太郎選手が待望の2ランホームランを放ち、同点に追い付きます。オリックスは続く7回にも吉田選手がタイムリーを放ち、ついに勝ち越し。しかしその裏、ヤクルトはツーアウト一塁の場面でサンタナ選手がツーランを放ち、5対4と逆転に成功します。このリードを第1戦でリリーフに失敗したヤクルトの守護神・マグガフ投手が守り切り、ヤクルトが連勝。2勝1敗とリードしました。
 翌日の第4戦も、サンタナ選手が活躍します。2回、サンタナ選手が2試合連発となる先制ホームランを放つと、このリードをバックにチーム最年長41歳の左腕・石川雅規投手がマウンドで躍動しました。ストレートは120キロ台後半ですが、多彩な変化球で相手バッターを惑わせるピッチングを披露。2回から5回まで、4イニング連続3人で打ち取る抜群の安定感を見せ、勝利投手となりました。40代のピッチャーがシリーズで白星を挙げたのは、1950年、第1回の日本シリーズで、毎日オリオンズの若林忠志投手が42歳で勝って以来、71年ぶり2人目の快挙でした。

  
【プロ野球 2021年日本シリーズ第5戦】

 初戦を落とした東京ヤクルトスワローズが、その後オリックスバファローズに3連勝。日本一に王手を掛けた2021年の日本シリーズ第5戦は、東京ドームで行われました。後がないオリックスは、左腕の山﨑福也投手が先発。ヤクルトは原樹理投手が登板しました。試合は2回、ヤクルトが内野ゴロの間にまず1点を先制。オリックス打線は、序盤、原投手のインコースを鋭くえぐるシュートに苦しめられました。しかし4回、主砲が奮起します。吉田正尚選手のツーベースの後、4番・杉本裕太郎選手が原投手のスライダーをセンター前に弾き返して、1対1の同点とします。ところがその裏、今度はヤクルトの4番・村上宗隆選手が左中間スタンドにソロホームランを放ち、再びオリックスを突き放します。何としても追い付きたいオリックスは、6回にT-岡田選手がライト前に執念の同点タイムリー。ベテランの一打で、試合はまた振り出しに戻りました。
 2度追い付いたオリックスに7回、チャンスが訪れます。この試合、スタメンに抜擢された高卒3年目の若手・太田涼選手が勝ち越しのタイムリー三塁打を放ち、これをきっかけに2点を挙げます。ヤクルトも執念を見せ、8回に山田哲人選手がヒギンス投手から、レフトスタンドに同点スリーラン。流れはまたヤクルトに傾きかけましたが、9回、オリックスは、メジャー通算282本のホームランを放っているジョーンズ選手を代打で起用。ジョーンズ選手はヤクルトの守護神・マクガフ投手のインコースの球をレフトスタンドに運び、オリックスが6対5で勝利。決着を第6戦に持ち越しました。

【プロ野球 2021年日本シリーズ第6戦】

 東京ヤクルトスワローズが3勝。オリックスバファローズが2勝で迎えた、2021年の日本シリーズ第6戦は11月27日、ほっともっとフィールド神戸で行われました。後がないオリックスは、山本由伸投手。ヤクルトは、高梨裕稔投手が先発。いつもは安定したピッチングを見せる山本投手ですが、寒さも影響したのか、3回から5イニング連続で先頭打者の出塁を許す、苦しいピッチングが続きます。高梨投手も毎回ランナーを背負いますが、4回まで毎回の7三振を奪い、オリックスに得点を与えません。5回、ヤクルトは塩見泰隆選手が山本投手からタイムリーヒットを放ち先制。しかしオリックスもその裏、福田周平選手の同点タイムリーで追い付き、白熱の攻防になりました。
 6回、山本投手は味方の連続エラーで、ノーアウト一・二塁と絶体絶命のピンチを迎えます。しかし山本投手は内角を突く真っ直ぐでサンタナ選手のバットをへし折り、ダブルプレーに仕留めます。その後もピンチをしのぎ、9回まで自己最多の141球を投げ、1失点でマウンドを降りた山本投手。試合は1対1のまま、延長戦に突入しました。延長10回、高津臣吾監督は途中から守護神・マクガフ投手を投入。いつも1イニングだけ投げるマクガフ投手が、続く11回も投げ抜きます。この熱い思いが打線にも伝わり、引き分け寸前の延長12回、ヤクルトはツーアウトから塩見選手が出塁すると、代打の切り札・川端慎吾選手が、吉田凌投手からタイムリーを放ち、塩見選手が生還。その裏をマクガフ投手が締めて、ヤクルトは20年ぶりの日本一を達成しました。

来週のスポーツ伝説は……

10/24(月) 競 泳 成田実生選手
10/25(火) ゴルフ 岩井千怜選手  
10/26(水) ゴルフ 馬場咲希選手
10/27(木) ゴルフ 中島啓太選手
10/28(金) ゴルフ 本大志選手

お楽しみに!!

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    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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