スポーツ伝説

2022.10.28

2022年10月24日~28日の放送内容

【競泳 成田実生選手】

 女子競泳界のホープ、成田選手は現在15歳の高校1年生。その名が大きくクローズアップされたのは、まだ中学生だった今年3月の日本代表選手選考会でした。女子400m個人メドレーに出場した成田選手は、東京オリンピックで個人メドレー2冠を達成した大橋悠依選手に先着する2位。しかもこの時、世界ジュニア新記録となる4分36秒71のタイムを叩き出し、一躍、2024年・パリオリンピックの代表候補に名乗りを挙げました。
 今年の夏、南米のリマで開催された世界ジュニア選手権、女子400m個人メドレーでは、全体1位で予選を通過。決勝でも序盤から先頭に立つと、そのまま2位に6秒以上の大差をつけて圧勝し、大会新記録で金メダルに輝きました。さらには、女子200m個人メドレーでも優勝。個人2冠を達成すると、最終日に行われた女子400mメドレーリレーにもアンカーとして出場。1着でゴールし、大会3つめの金メダルを獲得しました。帰国後に出場したとちぎ国体でも、個人2種目、リレー2種目に出場し、すべて自己ベストのタイムで4冠を達成しました。

  
   
【ゴルフ 岩井千怜選手】

 新人女子ゴルファー・岩井選手がゴルフを始めたのは8歳の時。この時からずっと一緒にプレーを続けるよきパートナーが、双子の姉・岩井明愛選手です。埼玉栄高校時代はともにゴルフ部に所属し、全国高校選手権特別大会で団体優勝を果たすなど、2人でゴルフ部を引っ張ります。千怜選手は個人でも埼玉県女子アマ3連覇を果たすなど結果を残し、高校卒業後の2021年6月、姉妹でプロテストを受け、ともに合格。史上3組目の双子姉妹同時プロ誕生で注目を浴びました。
 千怜選手は、下部ツアーに相当するステップ・アップ・ツアーでさっそく優勝。その後、今度は明愛選手が優勝し、史上初の姉妹での2戦連続優勝という快挙を成し遂げました。8月に行われた、NEC軽井沢72ゴルフトーナメントでは姉妹は一緒に出場し、千怜選手が見事初優勝。千怜選手は翌週のCATレディースも優勝し、2週連続優勝を成し遂げました。ツアー初優勝からの2週連続優勝は史上3人目の快挙で、20歳47日での達成は史上最年少記録でした。

     
 
【ゴルフ 馬場咲希選手】

 現在17歳、高校2年生の馬場選手がゴルフを始めたのは5歳の時。すぐに才能は開花し、身長も175㎝と成長。恵まれた体を活かしたドライバーショットは男子顔負けの平均飛距離270ヤードと、馬場選手の大きな武器になっています。馬場選手のもう一つの武器が、、正確なアイアンショット。そのために欠かせないのが体幹の強さで、馬場選手は下半身を鍛えるために空手の稽古を取り入れるなど、様々な形で体幹を鍛え上げていきました。その成果を発揮したのが、今年4月の全米女子オープン・日本予選会です。プロも含め158人が出場した中、馬場選手はノーボギーの4位で出場権を獲得。6月の本大会では、日本人アマ選手として8年ぶりの予選通過を果たしました。
 今年8月、全米オープンの舞台にもなる名門コースで行われた全米女子アマ選手権。女子アマチュア世界一決定戦とも言われるこの大会の決勝に駒を進めた馬場選手は、今年のカナダ女子アマを制した21歳、モネ・チュン選手と対戦。9ホールを残して優勝を決めます。この大会で日本の選手が優勝するのは、1985年の服部道子選手以来、37年ぶり2人目の快挙でした。

 
【ゴルフ 中島啓太選手】

 今年プロ転向を宣言した中島選手。小学1年生から本格的にゴルフを始め、2015年、アマ日本一を決める日本アマチュア選手権では、15歳で決勝に進出し話題を呼びましたが、この大会を史上最年少の17歳51日で制した金谷拓実選手に敗れました。18年のアジア大会では、日本代表として団体・個人でともに金メダルを獲得するなど活躍。20年には国内ツアー3試合に参加していずれも好成績を収め、男子アマチュアの世界ランキングで初の1位に輝きます。これは松山英樹選手と金谷選手に続く史上3人目の快挙で、20歳5ヵ月と1日での世界ランキング1位は、松山選手よりも6日早い史上最年少記録となりました。
 21年には、競技不成立となった18年も含め、過去4度も2位で終わっていた日本アマチュア選手権で悲願の初優勝。さらにその年、9月の国内ツアーパナソニックオープンでも、プレーオフの末に男子では史上5人目となるアマチュア優勝を果たします。その2ヵ月後、今度はアジア・パシフィックアマチュアゴルフ選手権を制覇し、これも松山選手・金谷選手に続く、史上3人目の快挙でした。この活躍もあって、毎年世界一のアマチュアに贈られる「マコーマックメダル」を21年・22年と2年連続で受賞。これは男子選手では史上初の快挙です。

 

【ゴルフ 本大志選手】

 現在、東京・目黒日本大学高校2年生。期待のアマゴルファー・本選手。早くから才能を発揮し、7-8歳の部から、世界ジュニア選手権に挑戦してきました。今年は最高年齢カテゴリーの、15-18歳の部に出場を目指しましたが、日本代表を選抜する大会では成績がふるいませんでした。ところが辞退者が出て大舞台への出場権を得た本選手。今回の舞台は、全米オープンの開催実績もあるアメリカ屈指の難コース、トーリー・パインズゴルフコースでした。
 この大会、過去2度の出場経験を買われ、日本選手団の男子主将を任された本選手。プレッシャーもかかる中、難コースを楽しむ余裕も見せ、2日目には6バーディー・ノーボギーで2位に5打差をつけて首位に立ちました。3日目は2位との差を7打差に拡げ、優勝がちらついてきましたが、本選手はあくまで冷静でした。最終日は一時4打差まで迫られながらも、11番でバーディーを奪って突き放し、11アンダーでみごと初優勝。日本選手では、03年の池田勇太選手以来、19年ぶりの快挙でした。

 

来週のスポーツ伝説は……

10/21(月) プロ野球 福留孝介選手
11/1(火) プロ野球 能見篤史投手  
11/2(水) プロ野球 糸井嘉男選手
11/3(木) プロ野球 内海哲也投手
11/4(金) プロ野球 内川聖一選手

お楽しみに!!

    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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