あなたは「美術館」を訪れたらどんな風に過ごしますか?

編集長の立川晴の輔です。一年で一番寒い月と言われる2月もあと少し。でもね、まだまだ寒いですよね~温泉にでも行って、ゆっくりお湯に浸かりたい…
東京の都心から近くて有名な温泉と言えば箱根です。箱根は、温泉だけじゃありません。芦ノ湖があったり、関所の跡があったり。駅伝をイメージする人も多いのかな。

そんな箱根の人気スポットのひとつが「彫刻の森美術館」です。四季折々の雄大な自然をうまく生かして1969年に開館。国内で初めての野外美術館なのです。

画像提供:彫刻の森美術館
緑豊かな庭園に、近代・現代を代表する彫刻家の名作が、およそ120点常時展示。さらに天然温泉を利用した「足湯」があるのです。名前が『森の足湯』。箱根の森の美しい景色を眺めながら足湯でくつろぐ…いいですよね。その『森の足湯』が、去年リニューアルされて話題になっているのです。
そこで今日は「彫刻の森美術館」のプロデューサー、福間光宣さんと、齋藤由里子さんに、スタジオにお越しいただきました。美術館の敷地内にある『森の足湯』がどんな施設なのかをうかがいます。

齋藤由里子さん、福間光宣さん
晴の輔 彫刻の森美術館は1969年の開館とのことなので、去年で55周年ですか
福間「そうなのです。おかげさまで昨年55周年を迎えることができました」

福間「元々敷地内に温泉の源泉がありまして、それが足湯を作るきっかけになったのです。そして、この足湯の近くには高さ18 mの『幸せをよぶシンフォニー彫刻』というステンドグラスの塔がありまして、ここ数年外国人観光客を含め来館者が増えて、とても人が多く集まるところになったので、開館55周年を機にこの場所をより多目的に使える場所にするため『足湯を中心にした新しいエリア』をつくろうとなりました。」

幸せをよぶシンフォニー彫刻 画像提供: 彫刻の森美術館
晴の輔 元々あった「足湯」をリニューアルされたのですね。どんな風に変わったのですか?

「森の足湯」 画像提供: 彫刻の森美術館

齋藤由里子さん
齋藤「1つ目は、足湯の向きです。これまでの足湯は作品を鑑賞できるように館内側を向いていましたが、新しい足湯は、座席を180度回転させて、敷地の外側にある山々など“箱根の大自然”を感じられるようなりました」

『森の足湯』から見える箱根の景色 画像提供: 彫刻の森美術館
晴の輔 景色が180度変わったということですね。
齋藤「はい、そうです。小川のせせらぎや小鳥のさえずりを聞きながら日常を離れてゆっくりしていたただけたらと思います。2つ目は、足湯に使用した素材です。彫刻作品の素材としても用いられる『石』に注目し、国内外の異なる産地の原石を15種類使っています。素材としての魅力や迫力を伝えたくて、大きいもので4tくらいの原石を、そのまま使用しています。『アンモナイト』が埋まっている石などもありますので、色や模様も楽しんでいただけると嬉しいです。」

『森の足湯』に使われている原石 画像提供: 彫刻の森美術館

手湯 画像提供:彫刻の森美術館
晴の輔 アンモナイトが埋まっている!それだけで芸術作品みたいです。美術館から博物館を目指したみたいです(笑)。石にもこだわった。
齋藤「そうですね。また車椅子の方に利用していただきやすい席や、靴を脱いでまではという方のために手を入れて温泉気分を楽しめる『手湯』もご用意しています」
晴の輔 「手湯」まで作られた!
齋藤「元々自然の中に作られた美術館なので、館内に起伏があるのですが、できるだけ移動がしやすいようにバリアフリー化を進めています。来館者に優しい美術館を目指していきたいと思っています」

車イス席 画像提供: 彫刻の森美術館

バリアフリー化を進める『森の足湯』 画像提供: 彫刻の森美術館
晴の輔 楽しい美術館、優しい美術館!敷地内に温泉が湧き出るということなのですけど「足湯」の泉質は?
福間「当館の温泉は『ナトリウム-塩化物泉』」という泉質で、冷めにくく身体がポカポカと暖まる温泉で、冷え性にも効果があるらしいので、今の季節にはぴったりの温泉です」

福間「ございます。足湯に入ると足が濡れますので、足湯用のタオルをオリジナルデザインで販売しています」
晴の輔 これですか!
齋藤「今日はお持ちしました」

福間「それは当館の展示してある作品シルエットをプリントした、オリジナルのデザインです」

オリジナル・タオル 画像提供: 彫刻の森美術館
晴の輔 カッコいいですね。おいくらなのですか?
福間「100円です!」
晴の輔 安いじゃないですか!お財布にも優しい美術館を目指しているわけですか!

福間光宣さん
晴の輔 そうですか!この物価高の中で!
福間「頑張ります」
晴の輔 「足湯」があって「手湯」もある「彫刻の森美術館」ではどんな風に過ごしてもらいたいですか?

ポケっと。 画像提供:彫刻の森美術館
福間「美術館は、ちょっと敷居が高いなって思われている方もいるかと思いますけど『彫刻の森美術館』はすごく自然豊かな場所にある野外美術館ですので、誰でも気軽にリラックスして楽しめます。大人から子供まで楽しめるものですので

福間光宣さん
晴の輔 温かい思い出ができそうですね。
福間「はい」
晴の輔 是非伺いたいと思います。今日は福間さん、齋藤さん、ありがとうございました。

福間、齋藤「ありがとうございました」
【どっちだ!?晴の輔】
毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーです。
晴の輔さんが、箱根にある彫刻の森美術館に行ったら・・・
・近代・現代の彫刻作品を見た後に足湯に浸かる。
それとも
・足湯に浸かった後に、近代・現代の彫刻作品を見る
どっちだ!?晴の輔
作品を見てから足湯か?先に足湯か?手湯も気になるけどね…えーとこれは…、あ、決めました!
「今回は…パス」
すいません。足湯だからこのコーナーをフットバスフットバス!
今日は「アートと自然が共存!美術館の屋外でくつろぐ『森の足湯』とは!?」というトピックスでお届けしました。箱根の大自然を感じられて、さらに素材の石にもこだわってリニューアルした森の足湯。4月25日から8月31日までイラストレーターのキンシオタニさんのイベントも開催されるそうです。もう一年を通して色々楽しめそうですね。
そんな「彫刻の森美術館のリニューアルした森の足湯」に

それでは、次回もお会いしましょう。立川晴の輔でした。
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