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2022.07.18

#224 「徳島県美馬市の老舗和菓子店が作る銘菓!100年以上愛されている『ぶどう饅頭』の魅力とは?」

あなたは「お菓子の銘菓」と聞いて、何を思い浮かべますか?

日本の大事な食文化の1つ「和菓子」。この時季食べたくなるのは「水ようかん」「くずきり」でしょうか。一言に「和菓子」と言っても、餅や団子をはじめ、様々な種類があります。そんな和菓子のルーツは、縄文時代までさかのぼるとされていて、木の実を砕いて、水でアクを抜き、丸めたもの。これが「お団子」の始まりと言われています。その後、主に中国との交流やお茶の文化の発展などで進化し、その土地ならではの農産物を生かした和菓子が日本各地に生まれていったそうです。

皆さんは「和菓子」と聞いて、まず何を思い浮かべますか?

「おまんじゅう」、多いのではないでしょうか?手軽なおやつから手土産まで食べる機会が多いです。これは江戸時代に、まんじゅう好きの将軍や大名が数多く現れて、各地で自慢の名物まんじゅうが生まれ、それが広がって行ったのではないかということです。

古典落語にも「饅頭恐い」という話があります。

 

「お前、何が怖い?」

「おれ、おれは毛虫が怖い」

「ほー、お前は?」

「おれはね、雷が怖い」

「うん、お前は?」

「おれ饅頭」

「は?」

「饅頭」

 

「なんで饅頭が怖いんだよ」と話しは進んでいくのですが、この落語から、江戸時代にはすでに、全国各地に名物饅頭が存在していたのだということが分かります。

今回は、そんな「饅頭」にまつわる話題!

美馬市(みまし)は、徳島県の北西地域に属し、北部の中央に位置する市。

徳島県美馬市にある「日乃出本店」という老舗が「ぶどう饅頭」という和菓子を販売しており、これが地元で100年以上愛されている銘菓なのだそうで、さらにこの夏限定の味も登場したのだとか。「ぶどう饅頭」…一体どんな饅頭なのでしょうか?

有限会社 日乃出本店」の古賀祐子さんにお話し伺います。

 

晴の輔 徳島県の銘菓「ぶどう饅頭」、見た目はどのようなお饅頭なのでしょうか?

 

古賀「丸めたお饅頭が5粒串に刺さっています。一粒の大きさは、ミニトマトより小さくて、ビー玉ぐらいの大きさでしょうか。ご年配の方から、小さなお子様まで、召し上がっていただきやすいサイズですね。」

晴の輔 「だんご3兄弟」ではなくて「饅頭5兄弟」!

 

古賀「はい、子だくさんです。(笑)」

古賀「ぶどう饅頭の秘密は『薄い皮』をかぶせていることです。饅頭の定義として『皮の中に餡があること』なのです。皆さんが想像されている『薄皮まんじゅう』とは違っていますね。」

 

晴の輔 なるほど!超薄皮まんじゅう!食感や味は?

 

古賀「薄い皮があることによって、しっとりとした餡と、口のなかでほのか~に広がるやさしい香りが特徴です。餡の中に練乳を練りこんであります。当時としては珍しい組み合わせだと思います。これがぶどう饅頭の味の特徴の一つですね。」

晴の輔 地元で100年以上愛されている銘菓ということですが、誕生してからどれくらい経っているのですか?

古賀「誕生は大正3年になります。今年で108歳になります!」

古賀「あ、ホントですね(笑)。」

 

晴の輔 「ぶどう饅頭」誕生のきっかけは?

 

古賀「徳島には剣山という霊峰がございます。この霊峰剣山の玄関口になるのが、お店が建っている美馬市なのです。この剣山の『武道』信仰(剣道、柔道等の武術)と果物の『葡萄』をかけまして、参拝者の方にお土産として発案したので始まりです。」

霊峰・剣山

晴の輔 なるほど!ちいさい粒を寄せて葡萄に模した形にした。

 

古賀「何か面白いものを!と初代が考案しました。」

古賀「『葡萄味』は通年販売ですが、季節ごとに色んな味も作っております。昨年は『白桃味』今年は特に暑さも厳しいので、小さなお子様からおばあちゃんまで元気に夏を乗り切ってもらおうということで、この夏は『塩あずき味』を新たに作りました。」

 

晴の輔 100年以上愛されている「ぶどう饅頭」。長く愛されている理由はどのような部分でしょう?

 

古賀「そうですね、三世代のおやつとして選んでいただけているのは、とても嬉しい事です。『おじいちゃんおばあちゃんの家にいくと、いつもあって、今も好きで食べています。』とお話しをいただきます。またお孫さんが好きだからと小さい手を引いてお買い物にきてくださる方もいらっしゃいます。誕生当時は餡の中にミルク(練乳)が入っているお菓子はとても珍しかったと思います。一度食べると、無性に食べたくなる時が来るお菓子というお声もいただきます。ご家族で安心して召し上がっていただけるようなお菓子をこれからも作りたいなと思います。昔からあるお菓子しかできない役割だと思います。」

晴の輔 家族の共通点!「おじいちゃん、おばあちゃんも子供の頃食べていたのだよ」ですか。お孫さんが食べている姿を見ると嬉しいでしょうね。

 

 

【どっちだ!?晴の輔】

毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーでございます。

晴の輔さんが、今食べたいのは・・・

「定番の『ぶどう饅頭』」

それとも 

「この夏限定の『ぶどう饅頭 塩あずき味』」 

どっちだ!?晴の輔」

 

うん、まずは定番が食べたいけどね…えーとこれは…よし、決めました!

 

 

「今食べたいのは、この夏限定の『ぶどう饅頭 塩あずき味』」

 

 

なぜ選んだのか?ポイントは塩です。塩分補給ができるのと、この「ぶどう饅頭」は手間がかかっているでしょ?

 

 

今日は「徳島県美馬市の老舗和菓子店が作る銘菓!100年以上愛されている『ぶどう饅頭』の魅力とは?」というトピックスでお届けしました。柔道剣道の「武道」と果物の「葡萄」のような見た目。両方にかかっていたのですね。108年前にこのユーモア!当時の人は驚いたでしょう。それが今や親子三代で味わえる徳島の銘菓に!葡萄/武道だからまんじゅうの世界の「黒帯」ですね

そんな「ぶどう饅頭」に

それでは、次回もお会いしましょう!立川晴の輔でした。

 

 

-WEB版こぼれ話し1-

晴の輔 「塩あずき味」のこだわりの部分は?

古賀「まず素材。地元徳島県の『鳴門の塩』を使っています。」

晴の輔 鳴門の渦を想像しています!

古賀「小豆もしっかり感じられるように『北海道産の小豆』を使用し、あえて『皮を残して』作っています。それでいて、ほのか〜に『葡萄饅頭らしさ』を残すこと。これにこだわって作りました。」

晴の輔 この時季限定商品。

古賀「そうです。これから暑い日が続くので、おいしい熱中症対策にも役立ていただきたいなと思っています。おススメの食べ方として『ぶどう饅頭』は冷やしても美味しいですよ。また塩味のものも冷やして召し上がってみてください。」

晴の輔 いいですね!冷やして食べて塩分補給、糖分補給!

 

-WEB版こぼれ話し2-

晴の輔 古賀さんが考える「銘菓」とは?

古賀「お客様の記憶に寄り添えるお菓子であると思います。大切な人に贈りたい、特別な日も、普段の日にも、食べたいと思ってもらえる、そんなお菓子の事だと思います。」

晴の輔 ネットでも購入できます?

古賀「はい、オンラインショップがありますのでご覧ください。」

 

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    パーソナリティ
    • 立川晴の輔
      立川晴の輔
      立川晴の輔

      立川晴の輔

      落語立川流 立川志の輔一門
      1972年11月21日兵庫県神戸市生まれ
      東京農業大学農学部卒業

      ◆経歴
      平成 9年(1997) 立川志の輔に入門。志の吉を拝名
      平成15年(2003) 二ツ目に昇進
      平成20年(2008) 東西若手落語家コンペティション グランドチャンピオン
      平成25年(2013) 真打に昇進。志の吉から晴の輔へ改名

      東京八重洲、町田、千葉、川越の独演会をベースに全国各地での落語会、子ども落語会、企業落語講演、結婚式の司会等で活動中。