あなたは「大阪万博」へ行かれましたか?
2025年開催予定の「大阪・関西万博」!…の話ではなく、今回は1970年にタイムスリップ!
大阪府吹田市で1970年に開催された「日本万国博覧会」、通称「大阪万博」!テーマは「人類の進歩と調和」、国内外合わせて116のパビリオンが参加し、183日の開催期間中の総入場者数が何と6,421万8,770人!当時の日本の人口は約1億400万人ですから、どれだけの人たちが万博に行ったのか!
その「大阪万博」の跡地を整備した公園「万博記念公園」では、現在、特別展「1970年大阪万博『ビフォー・アフター』展~あのパビリオンはいまどこに?~」を開催中です。
大阪万博閉幕からもうすぐ半世紀。あの個性的な建築物、展示館の「パビリオン」…実は、第二の人生を送っている?えっ?解体されたのでは?
万博記念公園マネジメント・パートナーズの小谷洋介さんにお話しを伺います。
晴の輔 どういった方がお見えになっていますか?
小谷「やはり当時を知る方が、懐かしがってご来館いただいております。全国各地に移築されているパビリオンが残っていることに、皆さん驚かれています。」
晴の輔 今も残っているものがあるのですね。
小谷「2019年現在、当時のパビリオンは6館残っております。そのうちの一つは『万博記念公園』の『鉄鋼館』。中身をリニューアルして新たに万博の展示施設としてオープンしたのが『EXPO’70 パビリオン』。
そこの1階部分で、今回の特別展『ビフォー・アフター展』を行っております。」
晴の輔 正直、「太陽の塔」以外は、全部解体されているものだと。
小谷「万博公園だと、あともう一つ、『大阪日本民藝館』があります。
残り四つは日本各地、海外にも一つあります。」
小谷「当初はもっと残っておりましたが、現在は解体されてしまっています。例えば南米のパビリオン『ウルグアイ館』は、兵庫県の氷上町に行きまして『ラーメン屋』になっておりました。」
晴の輔 !そこで「ウルグアイラーメン」を売っていた!?
小谷「『サッポロラーメン』と書いてありました。恐らく味噌ラーメンかと思います。」
晴の輔 (笑) ウルグアイ館が兵庫県で、サッポロラーメン! でも今はもうそのラーメン店は?
小谷「2001年頃に無くなりました。他にも移築されて第二の人生を送っているものもあります。まずは長野県諏訪市の『ラオス館』。現在『昭和寺』というお寺になっております。インドとかタイとかの寺院風で、そのままの形で残っております。
もう一つは神戸市の北区に『カンボジア館』。広陵町自治会館になっています。
私も訪問させていただいたのですけど、そこの町内会のおじいちゃんたちが、コーヒー飲んだり、輪投げしたりしてくつろいでいらっしゃいました。」
晴の輔 (笑)
小谷「『クメール建築』と言いまして、カンボジアは雨が多い国ですので、急勾配の屋根です。屋根瓦は、かなり遠くからでも見つけやすい特徴的なイエローオレンジ。」
晴の輔 住宅地でそこだけアジアンチック。
小谷「あと一つは海外に行っております。当時、三洋電機が出していた『サンヨー館』はカナダのバンクーバーに行き、ブリティッシュコロンビア大学アジア図書館となり、現在も使われております。」
晴の輔 「サンヨー館」とは、どのような建物だったのでしょう。
小谷「日本家屋のような、大きな屋根が特徴的でして、それがそのまま図書館の屋根になっています。」
晴の輔 ホントにパビリオンが、それぞれの人生を送っているのですね!「1970年大阪万博『ビフォー・アフター』展~あのパビリオンはいまどこに?~」これはいつまでやっているのですか?
小谷「12月17日まで開催しております。」
晴の輔 万博は終わっても「夢」がありますね。2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」でのパビリオンもまた全国に旅立って行くのかもしれないですよね。
小谷「第二の人生を送る方と、送らない方がいるかと思いますが。」
晴の輔 (笑)
「どっちだ!?晴の輔」
毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーです。今、お題が来ました!「晴の輔さんが第二の人生を送るなら?・・・『兵庫県でラーメン屋をやる』 それとも 『カナダのバンクーバーで図書館をやる』 どっちだ!?晴の輔」
へッへ、落語家を辞めて第二の人生。ラーメン屋か、図書館の経営か…
決めました!
「兵庫県でラーメン屋をやる」
んふッ、第二の人生でしょ、一生懸命ラーメンを作ってね、お客さんにいっぱい食べてもらうの。
今日は、「1970年、あの『大阪万博』の個性的な『パビリオン』たち!あいつ今何してる?」というトピックスでお届けしました。あいつカナダで図書館になっていたのだ~!2025年開催の「大阪・関西万博」今からメチャクチャ楽しみですけど、その後のパビリオンがどうなるのか?コレ、楽しみが増えましたね。
そんな「大阪万博のパビリオン」に
それでは、次回もお会いしましょう!立川晴の輔でした。
-WEB版こぼれ話し1-
小谷「1999年に取り壊されているのですが、静岡県伊豆に『伊豆富士見ランド』という遊園地がかつてあり、そこでアトラクションとして『サウジアラビア館』が活用されておりました。
ミツバチの巣をかたどった、イスラム教寺院のようなパビリオンでした。『ミツバチの巣』はイスラム教の方々にとって『団結』とかの象徴になるそうです。サウジアラビアの民芸品なども売っていたそうです。」
-WEB版こぼれ話し2-
晴の輔 サンヨー館といえば「人間洗濯機」ですよね?
小谷「そうです。実は『人間洗濯機』も残っているのです。
三洋電機さんは、パナソニックさんの傘下となった関係で、大阪の『パナソニックミュージアム』に当時の『人間洗濯機』がそのまま展示されております。」
-WEB版こぼれ話し3-
小谷「岡山の陸上自衛隊駐屯地・日本原駐屯地の中にあるパビリオンがあります。『ミュンヘン市館』がそうです。」
晴の輔 何のパビリオンだったのですか?
小谷「かなり大きいビアホールだったようで、ミュンヘンオリンピックの歴史、ビール文化を紹介していたパビリオンでした。
万博後は日本原駐屯地で最初は『売店』として使われていましたが、現在は『広報室』として現存しています。」
晴の輔 そこでビール飲めたらいいですよね。(笑)
-WEB版こぼれ話し4-
晴の輔 大阪万博に行った方は懐かしいと思われるでしょうけど、全く知らない世代が行ったら逆に新鮮なのでは?
小谷「そうだと思います。移築されたパビリオンが自分の街近くにあるのを知ると、『嬉しい』『知らなかった』という感想を持たれています。当時展示していた現物も何点かあり、大きなものでは『スイス館』の一部であった『光の木』。こちらは光るようになっております。当時は3万個ぐらいの電球を使用していましたが、現在は30個ほど残っていて展示しています。」
光の木
晴の輔 見てみたい!50年前の万博に行きたい!
小谷「それは僕もそう思います。万博終了後パビリオンは『取り壊す』のが決まりになっているのですけど、そのような規則はありつつも、町おこしなどで自治体の方々から移築したいとの要望が多く、窓口を設けてやりとりをした結果、話がまとまったものがその後残っていきまして、一部は現存するということです。」
晴の輔 パビリオン自体に魅力があるのでしょうね。
小谷「来年で50年、残っているのはロマンがあります。ただ維持するのは非常に大変であるとのご意見があります。今回の展示も皆さんに見ていただくと同時に、維持するために頑張っている方がいらっしゃることが伝わればいいなと思っております。」
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