高田文夫のおもひでコロコロ

2023.06.01

第63回『歌う落語家ラッシュ』

嫌なニュースばかりで「芸能界総お口にチャック」時代。
“もの言えば 唇さみし なんとやら”である。
読者数は十名を越えるとも言われる この連載も久しぶりである。
前回謎のチラシだけポーンと載せていましたが そういう訳でみんなで山形で合宿です。「何の縁も伊東ゆかりも無いでしょ」と言われるが長いこと芸能界に居ると様々義理とか人情のしがらみってものも ある訳よ。近くに住んでる人(少ないと思いますが)当日是非。
私にとって山形といえば日芸大先輩「グラッチェ」ケーシー高峰先生、相方ビートきよし、キャイ~ンのウド鈴木とかロケット団も同じ田舎者グループでしょ。テツandトモも山形なので「なんでだろう」と出る予定。テツandトモと言って「欧米か」と言ってしまった事もあるが あれはタカアンドトシだった。

これは私とナイツ塙が企画して爆笑をとってる「ザ・東京漫才」シリーズ第4弾。今回は はたけんじ&松村邦洋をフューチャーして「番外ものまね大爆発」(漫才協会唯一の黒字興行シリーズです)すいません。「ビバリー昼ズ」で告知したら その日で前売完売してしまいました。(はたけんじ!三波春夫ものまね誕生の秘密。乞御期待)

今はもう「サンクチュアリ 聖域」の事で頭がいっぱい。八百長、タニマチ・・・色んな事が私の大銀杏によぎっていく。

「全裸監督」から見るようになったNetflix。「浅草キッド」に東京演芸界をえぐられ今回はとうとうタブー(ちょっとだけよ)だらけの相撲界である。上の軍配は呼び出しの染谷将太から預かったもの。
もうすぐ なんとクドカンの脚本でNetflix始まるらしい。タイトルは「離婚しようよ」たしか大石静と共同脚本とか。どうやって作業したのか これも興味ある。腹の中じゃ「坂元のやつ カンヌなんか一人でとりやがって」と思ってんだろうな、作家全員。私は渋谷のトイレの清掃員の話だという役所広司のお役所仕事が気になる。あのドイツの監督、2,3年前に渋谷で撮ってたんだろ。きっとアンジャッシュ渡部のニュースを見て ひらめいたに違いない。「多目的トイレ」と この度のマシンガンズの「ザ・セカンド」。清掃員の話をTVラジオで聞いてヒントにしたんだろう。原作アンジャッシュとマシンガンズでいいんじゃないか。役所は役作りの為きっと大島にもききにいったに違いないが「コジマだよ!」と言われたらしい。

たてつづけに噺家が落語ではなく歌のCDを出した。何でも出せばいい。

「落語家の本分」を歌うは桂竹丸。「ビバリー昼ズ」で初期の頃 昇太と一緒に外まわりレポーターをやっていた なつかしの竹丸である。竹は100年に一度花を咲かせると言うが このまゝ枯れていくのか ひと花咲かせるのか。永井龍雲のプロデュースである。
金原亭杏寿(あんじゅ)。金原亭世之介の弟子で沖縄出身。世之介がまだ駒平を名乗っていた時代。宮崎美子のそっくりさんとか欽ドンのレギュラーとかで少しマスコミに出ていた。今から30年位前か その駒平が「曲を出したい。ついては落語がらみで書いてほしい」と頼んで来た。30年も前の話である。すっかり忘れていた。30年の時が経ち「弟子が あの歌をCDで出したいので」と連絡が来た。落語好きならよく御存知「品川心中」をテーマにしたデュエット曲である。きいてみたら「なかなか」である。私の詞も「なかなか」である。機会をみつけて きいてみてください。

 

2023年6月2日

高田文夫

  • ビバリーHP導線
筆者
  • 高田 文夫
    高田 文夫
    高田 文夫

    高田 文夫

    1948年渋谷区生まれ、世田谷育ち。日本大学芸術学部放送学科在学中は落語研究会に所属。卒業と同時に放送作家の道を歩む。「ビートたけしのオールナイトニッポン」「オレたちひょうきん族」「気分はパラダイス」など数々のヒット番組を生む。その一方で昭和58年に立川談志の立川流に入門、立川藤志楼を名乗り、'88年に真打昇進をはたす。1989年からスタートした「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は4半世紀以上経つも全くもって衰えを知らず。