高田文夫のおもひでコロコロ

2023.05.01

第61回『日々是エンタメ』

なんだかすいません。いい歳してバタバタしちゃって。このブログもUPできなくて こっちがアップアップですよ。私の金言「トリはトリガラ、ヒトはヒトガラ」とは うまいもので。75にもなるのに この人柄ですから あちこちから様々お声を掛けて頂いて    仲間は皆な死んじゃったというのに。
駆け足で最近のさまざまを   
4月19日だったかな。下北沢本多劇場。宮藤官九郎 作・演出の「もうがまんできない」

4年ぶりの再演・初演。テレビや映画だと あんなにキッチリ大人の話をつじつまあわせて書くのにクドカンは舞台となると いつまでたっても青い春なんだな。それがまたいいのだが。「質と量を伴うのを天才というんだ」とは談志の言葉。「誰が居るんですか」と私。「ウ~~ ダヴィンチと手塚治虫だ」「師匠は違うんですか」「ウ~~ 私は時々 質をともなわないものを提供する」だとさ。この先クドカンも次々作品が用意されているようで量は申し分なし。質も まあまあだけどな。何より他人(ひと)から愛されているのが強味。女郎と芸能者は ひとからの愛情の量だからネ。ある男から言われた。「みうらじゅんと高田文夫とクドカンはカゲで悪口言われてるのを見たことがない」うれしいネ。

4月20日ミッドタウン日比谷にて「江口寿史 展」(もう終了した)圧巻の美少女群。
プログラムがわりに購入した「STEP」もうすぐ(2)が出る。右は沢山買ってしまった美少女の絵ハガキ。クゥ~~ッ可愛いい。STEPを開けば似顔絵の頁も。ン?これは私ではないか。「しょうがねぇなぁ」のひと言が効いている。右は「元祖小悪魔 加賀まり子」

ニッポン放送にて「うどうのらじお」(有働由美子)にゲスト出演。さっぱりした男前の気性に すぐに気があい有働が気にしていた「新宿のノーパンしゃぶしゃぶ」の実態を克明に説明する不思議な番組に。私は官僚でもないのに日テレやらTBSから4回接待を受け行ったことがある。松村邦洋も私のお供で ついてきた事がある。30年位前の話か。「ビバリー」が始まったばかりで好調だったので当時TBSで夕方2時間も併行してやってくれないかと口説かれた。まだ40代の若さだったから こっちも帯で行けそうだなとも思った。「勿論ギャラはLFの3倍出します」しかし義理がたい私は しっかりと断ったっけ。ビバリーは あの頃も11時半スタート。あの頃から時間とギャラは変わらない。
思えば業界入って53年、テレビもラジオも原稿連載も舞台も ただの一度もギャラの交渉、話というのは したことがない。持ってうまれた品がそうさせるのか 自分の価値を金で換算できないのか    困った性格である。ただひたすら入金待ち。

4月22日は「ラジオパーク IN 日比谷2023」。
公園で生で直接、タダで    という4年ぶりのイベント。私の出番は22日の午後3時から4時。「放送しない、収録しない、配信しない を条件に出る」と言ったら5000人以上の人がノーコンプラを求めてやってきた。私とナイツとサンドウィッチマンというデンジャラスな顔付け。とんでもなく集った おっさん達、私がなにを言っても笑う。「芝生の上でうれしそうに皆な笑って    陽気なホームレスか」に またドッカーン。塙は新緑の新芽の中 さわやかなウンチの話ばかり。私は気がついた。「塙」が なにでできているか。文字を見て欲しい。「土屋」の「土」と右側は「高田」の「高」である。土屋と高田で「塙」という訳だ アハハ。
そういえば「劇団スティック」も無事終りました。塙のドラマ出演を見た私が翌日当人に「見たよ。流れるような棒読み」と言ったら 転んでもタダで起きない塙「棒」を「スティック」ととらえ劇団を発足。とんでもない男だ。ノーギャラで出てくれた戸田恵子には感謝しかない。

「1・2(いち・にの)さんぽ会」やって八丁堀の方をタップリ歩いたり 佐瀬寿一(大学同級生・「およげ!たいやきくん」の作曲者)を呼び出して飲んだり「ビバリー」では島津亜矢に会ったり、錦鯉、木久扇親子、ロッチに会ったりしながら 磯山さやか主演 6月公開の「愛のこむらがえり」を見たり 原稿料の高い方から順に原稿を書いたりしながら「レッドアロー号」に乗って所沢まで行ってきましたよ。助さん格さんは いつものわたなべ(テレビマンユニオン)と売れない画描き50才ながさわを引き連れて。ながさわに売れるとはどういう事か みうらじゅんを見せて教えてやる。

所沢まで客を呼べる その人柄と作品の愛され方が凄い。ひとをひきつける魅力の出し方なのだ。質量ともに申し分なし。
「みうらじゅんFES さらに増量!」所沢市民文化センター ミューズ ザ・スクエア 4月15日~5月7日(日)まだ間に合います。GWに是非。<マイブームの全貌展>とあります。
航空公園から駅前まで戻り 通しの手頃な居酒屋をわたなべがすぐにみつける。この男のプロデュース映画「波紋」も もうすぐ公開。追って紹介する。主演の筒井真理子が相当すごい事になっているらしい。珍しく自信あり気。

小学校の同級生・川村クン(元・出版社)からCDが送られてきた。世田谷の塚戸小学校、船橋中学校の同級生である。彼の友人が<ビクター・トレジャー・アーカイブス>なるものを出しているそうで その作品集である。これが昭和20年代 30年代のジャズでポップですべて格好いい。ビクターに残されていた音源だけを集めたもの。

 

 「上を向いて歩こう」
 「遠くへ行きたい」
 「芽ばえてそして」
 (作詞 永六輔・歌 松尾和子)
 なんてのも入っている。

 

 

 

 

 

 

 名作「あいつ」
 「つめ」
 など心打つ傑作ぞろい。

 

 

 

 

 

 代表作「伊勢佐木町ブルース」(青江三奈)
 「東京ドドンパ娘」(渡辺マリ)
 「満塁ホーマー」(フランク永井)
 なんて珍品も。

 

 

 

 

私の机の上に置かれていて これから観る映画 読む本。読んだ本。

この浪曲師のドキュメントは可成りよさそうだ。

先日たしか中居クンの番組で2時間この夫婦のこと やってましたよネ。何故か気があい よく「ビバリー」にも希林さんは来てくれました。楽しかったなあ。北大路翼は かつて新宿歌舞伎町で俳句一家「屍派」をひきいていた男。ものすごい句ばかり作っていた。
が 2020年があり解散。作風はすっかり変ったが面白い句ばかり。北大路 健在であった。

<冬晴れのサードを守る寿司職人>
<出張も旅も不倫も暖房車>
<鳥羽一郎にいいねがひとつついて春>
<蚊柱を何度も払って居る球審>
<冷し中華バス停の見える席>
<会社でもギリギリ着れるアロハシャツ>
<湯豆腐やセクシー女将コンテスト>
<歳末の死して不機嫌なる談志>
<夕立やナースコールをそっと押す>

2023年5月1日

高田文夫

  • ビバリーHP導線
筆者
  • 高田 文夫
    高田 文夫
    高田 文夫

    高田 文夫

    1948年渋谷区生まれ、世田谷育ち。日本大学芸術学部放送学科在学中は落語研究会に所属。卒業と同時に放送作家の道を歩む。「ビートたけしのオールナイトニッポン」「オレたちひょうきん族」「気分はパラダイス」など数々のヒット番組を生む。その一方で昭和58年に立川談志の立川流に入門、立川藤志楼を名乗り、'88年に真打昇進をはたす。1989年からスタートした「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は4半世紀以上経つも全くもって衰えを知らず。